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速吸(給油艦)の編集履歴

2017-05-18 00:49:24 バージョン

速吸(給油艦)

はやすい

旧日本海軍に存在した給油艦の1隻。

説明

諸事情で潜水母艦を経て瑞鳳型軽空母となった剣埼型給油艦。これを代替すべく建造されたのが風早型給油艦で、速吸はその2番艦にあたる。

本来、純粋な給油艦として竣工する予定だったが、対潜哨戒用の水上機運用の要求がされたため設計変更が加えられ、さらにミッドウェー海戦での主力空母4隻を失ったことを機に、当時開発中であった流星をカタパルトで発進させる補助空母としての側面も持つ艦となった。改風早型1番艦と呼ばれるのはこのためだが、書類上では風早型2番艦のままだった。

ただし全通飛行甲板がないため艦載機を着艦させる事は不可能であり(任務完了後は陸上基地へ着陸するか不時着水するしかない。これは伊勢型戦艦と同じ問題である)、実際には水偵しか搭載しなかった。


竣工は1944年4月24日。マリアナ沖海戦に給油要員として参加した2ヶ月後、ヒ71船団に加わって船団護衛中に米潜水艦ブルーフィッシュの雷撃を受け沈没。竣工から僅か4ヶ月後の事であった。

なお、沈没中の様子をブルーフィッシュから撮られた1枚の写真が、現存する速吸を収めた唯一の写真となっている。


ちなみに、風早型はさらに3番艦・韓埼(からさき)、4番艦・稲取(いなとり)の建造が計画されていたが、いずれも中止になっている。

また、発展型として計画された鷹野型給油艦では搭載機を倍の14機とする計画だったが、戦況の悪化で建造は取り止めとなっている。


その名を継ぐ者

速吸という艦名は、瀬戸内海の西口にある「速吸瀬戸」からとられたものだが、実はこの速吸瀬戸、現在の日本地図では豊後水道もしくは、豊予海峡として記されており、一般に前者の名で通っている。

海上自衛隊においては、その豊後水道に由来する掃海母艦として「うらが」型2番艦「ぶんご」があり、2017年4月1日現在、現役にある。字面だけだと、速吸とは艦種はおろか艦名すら異なるが、実質的に艦名を受け継いだと解釈することもできなくもない。ちなみに海自では、補給艦には湖の名前がつけられている。


関連項目

給油艦

速吸(艦隊これくしょん)・・・本艦をモチーフにした、ゲーム「艦隊これくしょん」のキャラクター。

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