歴史
ボールの握り方から一見フォークボールの仲間と思われがちだが、フォークボールが「ボールになるべく回転を与えない」変化球であるのに対し、「空力的に球の軌道に影響を与えない回転を掛けて投げる」変化球であり、性質的には縦のスライダーに非常に近い球種である。
1985年にマイク・スコットが初めてMLBの実戦で投げ、1986・1987年にはシーズン18勝、1989年には20勝を達成、サイ・ヤング賞、シリーズMVPなどのタイトルを獲得。日本では桑田真澄がスコットの投球を参考にして1987年から使い始め、江川卓の「ラビットボール」に対抗する形で「サンダーボール」と命名し活用した。
「ここで空振りを獲る、ここは内野ゴロを打たせる、と思い通りに出来て楽しかった」と後に桑田は語る。
色々な握り方
一般的には、フォークよりも浅くボールを挟む握り方が良く知られている。前出の桑田は、挟み方を深くしたり浅くしたりすることで落差を調整し、空振りや内野ゴロを思うように自在に打たせていた。
シュートの形からさらに指を広げて持つ方法もあり、ストライクゾーンの内外角低めから逃げるように落ちる性質がある。
上原浩治の持ち方も独自のもので、シュートの形からボールを上から見て左方向に90°捻り、縫い目に指を引っ掛ける。この持ち方だといわゆるワンシーム回転となって縫い目の効果が無くなり、揚力(マグナス力)が発生しにくくなって落ちる球になる。さらにこの持ち方には「直球を投げる時と非常に見分けがつきにくい」という大きなメリットがある。
主な使い手
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