吉田沙保里
よしださおり
概要
三重県津市出身。父親の吉田栄勝は、元全日本レスリング選手権優勝経験のある元選手で道場主で、自身の現役時の反省から娘や弟子達にはタックルを重視した攻撃的なスタイルを指導して来た。
ちなみにリオデジャネイロオリンピックで階級違いの金メダリストである土性沙羅は彼女の妹弟子にあたる。
父の指導のもと3歳でレスリングをはじめ、5歳では既に大会に出場。
ジュニアの試合を次々に制覇し、成長後も世界大会で数々の好成績をあげた。
ロンドンオリンピックでも金メダルを獲得し、伊調馨に次ぎ女子の三連覇を成し遂げた。
2012年に圧倒的な功績を讃え、国民栄誉賞を授与されている。
2014年には怪我を抱えていた上に、師でもある父が急病死するという悲劇に見舞われるが、それを跳ね返す強靭な精神力で同年の世界選手権15連覇を達成している。
リオデジャネイロオリンピックでは、無念の銀メダルに終わり、四連覇はならなかった。
ただし彼女から金をもぎ取ったヘレン・マルーリスは「吉田に憧れてレスリングを続け、吉田と対戦するためだけにわざわざ階級を変え、徹底的に吉田対策を磨き続け、さらにそのコーチは吉田によってレスリング日本代表を奪われた人物だった」ことも明記しておきたい。
元女子サッカー選手の澤穂希とは親友で、様々な逸話を披露している。
また、後輩達によく「内面はとても乙女らしい」逸話をTVなどで暴露されている。
最強伝説
2008年から公式戦119連勝、1996年より国際大会における27大会連続優勝を記録しており、オリンピックでも上記の通り3連覇を成し遂げている。
これにより男女通じて史上最多となる世界選手権10連覇及び世界大会(五輪+世界選手権)13大会連続優勝を果たし、「霊長類最強女子」の異名を取る。
そのあまりの強さ故に、かなり強い選手でも、国内で同じ階級になってしまうとまったく太刀打ちできず、小原日登美などは階級を変えているほどである。
流石に近年は30を過ぎ体力がピークを過ぎて来たとの見方を本人も監督もしているようではあるが、それを豊かな経験でも補って来た。
彼女の母はTVのインタビューで「ロンドン五輪あたりからプレッシャーを感じて試合前に緊張している事が増えてきたんです。 やっと、人間になったってことですかね。」 という色々な意味で凄まじい名言を語っている。
本人も「2020年の東京オリンピック(この時点で彼女は37歳になる)にも挑戦したい」意向を表明していたが今の所現状は未定、
現状だと「東京五輪でまたメダル」が単なる冗談に終わらない可能性も大きい事から、レスリング界上層部もある意味危機感を募らせており若手に彼女を越えるよう発破をかけるほどである。