正式タイトルは『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』。
主人公の少年セルジュとリーダーの少女キッド、魔術師のギルの3人組の盗賊団「ラジカル・ドリーマーズ」がヤマネコ大君が住む館に忍び込み秘宝「凍てついた炎」を探すという…のが共通ストーリー。
展開が異なる7つのシナリオが収録されていて、うちメインシナリオである「kid 盗めない宝石編」はクロノトリガーの続編となっており、クロノクロスの原型となったシナリオである(分かりやすく言うなら読み切り漫画と連載漫画の関係に近い)。
BGMも多数がクロスに持ち越された。
サテラビューというサービスでのみ配信されたため、知名度は低め。
さらに一度も移植やリメイクがされていないため正規にプレイできる機会はほとんど無い。
キャラクター
後の『クロノ・クロス』に登場する人物と同名の者が多いが設定は異なっている。
本作の主人公の少年で、物語の語り部。元々は旅の楽師だったらしいが、3年前よりキッドやギルとともに盗賊稼業をしている。気性はそれほど強くはなく、戦闘能力も他の2人には敵わない。
『クロノクロス』の主人公と同名だが、ノベルゲームという性質上、あちらとは違い積極的に喋る。髪色も金髪である。
本作のヒロイン。盗賊団「ラジカル・ドリーマーズ」のリーダー格。『クロノクロス』のヒロインと同名で、性格もほぼ共通しており、一人称が「オレ」など男勝りな言動や行動が目立つ。
年齢はまだ17歳にも満たないが盗賊としての腕はかなりのもの。
セルジュやキッドと行動を共にする男性で、ハイクラスな闇の魔導士。顔の上半分を仮面で覆っており、通称「影のギル」と呼ばれている。年齢は30歳くらいの見た目で、キッドとは昔からコンビを組んでいたらしい。
その正体はシナリオによって大幅に変化する。『クロノクロス』には登場しないが、面影がどこかにあるとされる。
悪役。辺境レジオーナの貴族。ネコ顔の獣人の姿をしている。『クロノクロス』の悪役と同名だが設定は大きく異なり、顔もやや違っている。
ヤマネコの養女。かつてこの地一帯を治めていた蛇骨大佐(故人)の娘。『クロノクロス』の同名人物とは髪の色が異なり、金髪である。
シナリオ
基本設定は共通しているものの、それぞれのシナリオは『かまいたちの夜』等のようにパラレルに分岐するため、ストーリーやキャラクターの設定等が大幅に変化している(特にギルの正体)。
Kid 盗めない宝石編(シナリオ:加藤正人)
本作のメインシナリオ。キッドとヤマネコの因縁の対決を描くストーリー。
『クロノ・トリガー』の設定を下敷きにしたストーリーで、後の『クロノ・クロス』の原型にあたる。
このシナリオでは、キッドの育ての姉がルッカであることが明かされる他、関連書籍ではギルの正体が『クロノトリガー』の魔王ジャキ本人であることが語られている(作中で明確に正体を明かすことはないが、記憶はある模様)。
ギル 愛と勇気の駈け落ち編(シナリオ:生田美和)
ギルと、ヤマネコの養女リデルが駈け落ちする恋物語。
ここでのギルの正体はリデルの幼馴染の青年ギルバート(通称ギル)となっている。
ひまわりとキッド編(シナリオ:島本誠)
謎のひまわりの怪物からキッドを救い出すシュールなシナリオ。結末が複数に分岐する。
激闘撲滅流星刑事編(シナリオ:種子島貴)
宇宙刑事のギルが火星大王ヤマネコを追うSF風コメディー。
ここでのギルの正体は「宇宙刑事トウバンジャン」である。
帰郷・灯のシェア編(シナリオ:種子島貴)
ホラー調のストーリー。キッドの恩人が「シェア」という女性になっており、彼女達の関係を描く。
謎の巨神兵器・パラダイスX編(シナリオ:福川大輔)
途中までは「Kid 盗めない宝石編」と全く同じ展開だが、終盤の展開が巨大メカ決戦となっている。
影の王国・死の女神編(シナリオ:生田美和)
ファンタジー調のストーリー。キッドとの好感度で結末が分岐する。
ここでのギルの正体は影の王国の死神となっている。
関連イラスト
関連動画
OP
ちなみに、本作のタイトルは後に『RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~』という曲名で『クロノクロス』のEDテーマ曲名に使用されている(歌唱&作詞はみとせのりこ)。