概要
SF人形劇『サンダーバード』のパイロット版と第1話に登場した救助マシン。元々は重量物運搬用の重機だったのだが、とても重機とは思えぬ程の猛スピード(時速200km/h以上)で走行可能なため航空機用の救助マシンとして採用された。
有人操縦のMASTER ELEVATOR CAR(以下「マスター車」と略)と、マスター車からの無線指令で決められた位置を追従するSLAVE ELEVATOR CAR(以下「スレーブ車」と略)からなっており、マスター車の運転席の左右にあるハンドルを操作してスレーブ車の追従位置調整が可能。各車の構成は1号車がマスター車で2号車と3号車、予備の4号車がスレーブ車となっている。
作中では死の商人・フッドによって着陸装置に爆弾を仕掛けられたファイアフラッシュ号の救助に当たったが、3号車がコントロールを失って駐機していた他の旅客機に衝突したことにより4号車を使用、ブレーキをかけることに辛うじて成功した。
pixiv内では、当該メカの3DCGとイラストが投稿されており、その殆どが3DCG。
とりあえず注意事項
高速エレベーターカーのブレーキのかけ方がタイヤをロックさせてそのままという停止距離が最短にならないどころかコントロールを失う自殺行為のようなブレーキのかけ方になっているが、気にしてはいけない。
ちなみに、この自殺行為のようなブレーキのかけ方ゆえ、減速中に高速エレベーターカー各車のタイヤが次々とバーストし、マスター車にいたってはタイヤがバーストした後コントロールを失って滑走路外へ逸脱、横転している。
但し、補足しておくと『サンダーバード』が制作された1960年代頃はABS(アンチロックブレーキングシステム)は開発されたばかりでごく限られた車両にしか採用されておらず、製作陣がその存在を知らなかった可能性が高い。高速エレベーターカーが登場したのが第一話なので、製作陣の中でそもそもその概念自体がなかった可能性もある。
旧作をリメイクした『サンダーバード ARE GO』第5話「消えたファイアーフラッシュ」では、同様の高速エレベーターカー(デザインは異なる)が救助作業に使用され、アラン、ゴードンの2人が運転したが、ファイヤーフラッシュの重量に車体が耐え切れなくなったことにより、着陸を中断して再度離陸した時の反動で滑走路から弾き飛ばされて横転するという憂き目にあっている(最終的に救助を成功させたのは2号自身)。
ちなみに『サンダーバード ARE GO』のエレベーターカーは状況に応じて2人乗りのポッドモジュールに各種パーツを現地で装着して2号のコンテナ内で自動で組み立てるようになっており、ジェットモグラやジェットブルドーザーも同様のモジュール方式となっている。
オリジナル版と異なりファイアーフラッシュを受け止めきれなかったのはコアパーツのサイズに合わせて小型化したからである(2号自体もかなり小さくなっている)。