概要
エアブラシからアクチュエータの動力源、或いはジェットエンジンの構成要素まで様々な場面で使われる重要な装置である。
なお、吐出側の圧力が200kPa以下のものは「送風機」と呼ばれる。
コンプレッサーの形式
レシプロ式
最もわかりやすいタイプ。
シリンダー内で空気を圧縮する。
要するにレシプロエンジンと同じ。
斜板式
レシプロ式圧縮機のシリンダーを円形に並べ、ピストンを斜めに配置した円形の板を回転させることで連続的にピストンを動かすもの。
- 利用例
- カーエアコン等
ダイアフラム式
ピストンではなく薄い板(ダイアフラム)を振動させて空気を圧縮するもの。
- 利用例
- 水槽用エアポンプ等
スクリュー式(リショルムコンプレッサー)
ネジ状のローターを2本組み合わせて連続的に空気を潤滑油ごと圧縮する。
潤滑油は圧縮後に分離する。
吐出量は少ないが振動・騒音が少ないのが売り。
- 利用例
- 工具用圧縮空気源、鉄道車両、スーパーチャージャー等
スクロール式
渦巻状のローターを回転させて容積変化で空気を圧縮する。
これも低騒音低振動が長所。
ロータリーピストン式
一対のひょうたん型のローターが噛み合うように回転して空気を圧縮するもの。ルーツ式とも呼ばれる。
- 利用例
- 自動販売機、スーパーチャージャー、浄化槽のブロワ等
スライドベーン式
ローターにハウジング(外壁)と接触する複数の可動翼を取り付けて容積変化で空気の圧縮を行うもの。
- 利用例
- パワーステアリング等
遠心式
放射状に羽のついたタービンを回転させ、遠心力で空気を圧縮するもの。
早い話がターボチャージャーのアレ。
- 利用例
- ターボ冷凍機、ターボチャージャー、スーパーチャージャー、ガスタービンエンジン等
軸流式
多数のファンと固定翼(ステータ)を交互に配置し、ファンの発生させる圧力差で空気を圧縮するもの。