大阪府の幼稚園を運営する学校法人、国有地に小学校建設、安倍晋三首相の昭恵夫人が経営に関与、2017年に異質な方針も浮き彫りになった。
しかし、実際には森友問題は、大阪府豊中市の零細な幼稚園経営者と、地方の役所の間で生じた交渉の駆け引きに纏わる不明朗処理の問題に過ぎず、安倍晋三首相も昭恵夫人も事件には何も関わっておらず、それどころか本来なら国政案件ですらなく利権が背後にあるわけでもない。
それを大手マスコミが森友学園の籠池泰典夫妻と安倍晋三夫妻が個人的な関係による不正な優遇があったかのような印象操作を行って、6ヵ月に渡って安倍首相を個人攻撃し続けたのである。
この冤罪を行った主犯は朝日新聞であり、森友学園の国有地売却問題を2017年2月9日に朝日新聞が第一報し、その記事を読んで政治案件として後追い取材をしようとしていた他社の記者に対し、朝日の現場記者は「これは政治案件ではありませんよ。幾ら突いても政治の話には絶対になりませんから」答えていたにも関わらず、テレビが横一線でワイドショーに取り上げて、他の新聞が疑問視してもそれらを全て圧殺し、「安倍疑惑」に仕立て上げていった。
そのからくりについて、文藝評論家の小川榮太郞氏は、自身の著書『徹底検証「森友・加計事件」-朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪-』(飛鳥新社)において、徹底した調査に基づき事細かに詳しく解説している。
しかし、あろうことか朝日新聞は「森友、加計学園問題をめぐる報道を『虚報』と決めつける書籍を出版され、名誉を傷つけられた」として、2017年12月25日に、小川氏と発行元の飛鳥新社に対し、謝罪広告の掲載と計5千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
朝日新聞側は「本社には一切取材もないまま、根拠もなく、虚報、捏造(ねつぞう)、報道犯罪などと決めつけている。事実に反した誹謗(ひぼう)中傷による名誉毀損(きそん)の程度はあまりにひどく、言論の自由の限度を超えている」とのコメントを出したという。
これに対し、小川氏は全面的に争う姿勢を見せた上で、「言論機関が個人に対し、好意的でない文章を出したからと提訴するのは事実上の言論弾圧だ。朝日新聞の世論に対する影響力は高く、力の行使については政治権力と同じようなおもんばかりがなければならない。言論機関は言論の場で白黒つけるべきだ」と話しているという。
ちなみにこの小川氏の著書『徹底検証「森友・加計事件」』は、出版当初から大変な人気を博して瞬く間にベストセラーとなり、この出来事をきっかけに更に売り上げを伸ばし、通販サイトAmazonのベストセラーランキングで、カテゴリー「メディアと社会」において1位を獲得している。