射程とは、飛び道具の攻撃範囲のことである。
概説
ここから転じて届く可能性がある範囲内という意味で用いられる。
飛び道具の届く距離は条件下においても変わるため
想定しうる最大の飛距離のことを射程と呼ぶことが多い。
そのため、射程100mという表記があったとしても必ずしも100m届くとは限らない。
なお、余談であるが弓なら射程は200mほどである。
銃、大砲などはものによって射程に大きなばらつきがある。
ちなみに新紀元社の「武器事典」という本に様々な武器の射程が書かれている。
ゲームでも射程という概念が用いられることがあり
多くはSRPGなどのようにマス目の概念がある場合に用いられる。
射程が1ならば隣接しているマスの敵に、2ならば1マス離れたところまで攻撃できる、という具合である。
大体の場合弓などの武器であれば遠くまで攻撃できる、という設定がされている場合が多い。
一方でファイアーエムブレムのように武器の射程が長くても
懐に入られると攻撃できない、という場合もある。
有効射程と最大射程
特に銃などの火器で言及されるのが、「有効射程」と「最大射程」である。
有効射程とは「その武器が最大の効果を維持できる範囲」、最大射程とは「その武器の攻撃が届く限界の範囲」を指す。
例えば標準的な拳銃の場合、最大射程は50m以上あるが有効射程は10m前後とかなり短い。
スナイパーライフルなどは顕著で、創作作品では1km~2kmなど長大な射程を有しているように描かれる一方、本来の標準的な有効射程は600~700m前後と半分以下になる。
つまり「攻撃を照準から出来るだけ逸らさずダメージも最大限に与えられる」範囲こそ有効射程なのであり、最大射程だけを信用すると「攻撃は当てられるかもしれないが弾速も威力も衰えて弾丸も逸れてしまう」という事態が発生する。
また射程距離は長いとそれだけ効果範囲が広くなる一方、遮蔽物や風の向きと強さが障害となってくる。場合によっては気温と湿度、緯度と経度とそこから算出される地球の遠心力さえ計算に入れなければ、当たるものも当たらなくなってしまう。
射程が長いということは、標的に当てるまでに関わる全ての障害を計算する必要に迫られるため、狙撃手や砲撃手は得てして数字に強くなければできない役回りでもある。