概要
人類を越える能力を持つミュータントに脅威を感じた科学者ボリバー・トラスクが開発した対ミュータント用の人型兵器。
センチネルの中核をなしているのがマスターモールドである。
当初ボリヴァーはミュータント全てを人類を滅ぼす悪と見做していた。ビーストを捕獲して頭脳を覗き込む事でミュータント能力を人類の平和に役立てるX-MENの存在を知り、理解を示したのだが、もっと早くX-MENと会っていれば・・・。
その後自らの命と引き換えにマスターモールドの暴走を止めた。しかし、センチネルの設計図は軍関係者の手に渡り、ボリヴァーが不在(=まともに制御出来る人がいない)の状態でセンチネルが大量生産され続け、マスターモールドも外見が人間と全く同じ”バスチオン”として転生、後述の実写映画版で挙げた通り最終的に文明荒廃した。ボリヴァーの捨て身の行動は犬死に且つ非業の死となってしまった。実に報われない。
実写版
2014年公開の映画『X-MEN: フューチャー&パスト』に登場。作中では1973年時の試作型と未来で猛威を振るう完成型の2種類が登場する。開発者は同じだが完成型はボリヴァーの死後制作・生産された。どちらも長身のスマートな体格。試作型は胴体に巨大なジェットエンジンが備え付けられており、腕部に重火器が装備されている。完成型はミュータントの能力で飛行出来、頭部から巨大なエネルギー砲を放てる。
ミュータントを人類共通の敵に仕立て上げようとするボリヴァーによって立案され、パリ会議での一件の後にアメリカ大統領によって軍への正式採用が決定された。
材質には鉄材は使われていないのでマグニートーの能力は通用しない。ミュータントを索敵・発見・判別し自動的に行動・戦闘を行うようプログラムされている。完成型にはミスティークの細胞などが使用されており、ミスティークの変身能力を応用した「相対するミュータントの能力に合わせて自身の能力を変化させる」という技術が使われている。その能力でミュータントを次々と駆逐していき、未来ではミュータントは絶滅寸前となっていた。
更に、プログラムは「ミュータントを出産する可能性のある人間も敵と見做す」という拡大解釈を行い、何の能力を持たない人間にも攻撃を加え始めた。その結果、未来では「最低の人間」しか繁栄していないという。
皮肉にも、ミュータントの脅威から人類を守るために作り出した兵器で、自らの首を絞める結果となってしまい、更に生き残ったわずかな者も選民主義や支配欲、野心が強い愚か者のみが残り、最早文明が荒廃してしまったのである。
関連タグ
スカイネット、ウルトロン…人類のために作られた機械、創造主である人類を滅ぼそうとする点が共通している。
阿号…こちらも元は人間を敵の脅威から守るために作られた人型兵器であり、最終的に「敵を生み出す可能性のある人間も敵と見做す」という拡大解釈を行なってしまった。
鉄腕アトム:青騎士編で特定のロボットを「青騎士型ロボット」として捕獲・破壊が行われており、センチネルのプログラム拡大解釈と類似した出来事が起きている。それが元で青騎士(キャラポジションはマグニートーに相当)はロボタニア(ロボットのユートピア)を建国し、人間とロボットの全面戦争に発展する。青騎士編自体手塚治虫版X-MENと言っても過言ではない。