cv:高橋広樹
概要
ドツクゾーンの幹部から構成される「ダークファイブ」のひとり。プリキュアが第1話から第5話にかけて戦った最初の相手。
人間を石化させる能力を持つ。また、プリズムストーンは緑色のエメラルドを所持。
ボディスーツに肩当てつきのマント、歌舞伎役者を彷彿させる容姿である。
なお、人間態もあるが、服と髪型(短髪になる)、髪の色が変わり、隈取りが消えて眉が出来るくらいである。
教育実習生としてベローネ学院に潜入したこともある。このときは竹之内よし美に惚れられる。
尖兵の性か、プリキュアの実力を知らないための度重なる失敗により、次第に不利な立場に追い込まれていく。
他のメンバーからはいつもけなされており、末席の感は否めない。
本編での動向
ジャアクキングや他の仲間の態度から最後と察し、自らプリキュアに勝負を挑む。
ほのか1人の所を襲撃するも、2人そろったのを確認すると一度は奪ったミップルを返却し、変身させて正々堂々と戦おうとした。
なお、彼以上に卑怯な性格のメンバーは例えばポイズニーが挙げられるので、変身させずに倒してもいいはずなのだが、組織のメンバーからバカにされ続けた彼は、己のプライドを大きく傷つけており、プライドを賭けた戦いに打って出ようとしたのだ。
走行中の電車の屋根に乗った2人と、自分の足で走りながらそれに併走する彼の姿は、両者の能力の高さをわかりやすく示している。
他にも、川の上を走ったり、水そのものをコントロールして相手を飲み込もうとするなど意外と芸達者。
「偽善者ぶって他人をいたわってどうなる。命乞いをしろ! 自分だけ助かりたいと言え!」
本気になった彼は、一度は2人を圧倒するのだが、優勢で油断して距離を取ったことが仇となり、遠距離=プリキュアマーブルスクリューの射程に入ってしまう。
自らの電撃で押し返そうとするも、挑発した影響で逆に2人を本気にさせたことで完全に押し切られ、マーブルスクリューに飲み込まれて消滅した。
早い退場には惜しい性格だが、本気で命のやり取りをするなら勝たなければ生き残る道はないという本作のシビアな作風の印象を決定付けた。
ピーサードというキャラクター
ところで、格闘戦中心の本シリーズにおいて、1vs2という人数的に不利な状況において、格闘戦では終始優勢だった彼は、弱いとは言えない(むしろゲキドラーゴなどが格闘戦で劣勢に立たされている場面があったぐらい)。
力押しで戦わなければせめてもう少し持ったかもしれず、その力押し勝負に走った背景には組織から半ば除け者扱いにされて、功労心のあまり焦った可能性も考えられる。
境遇に恵まれなかった者が運悪く辿った末路だったのかもしれない。
「全ての世界は2つに1つ、勝つか負けるか! さあ、俺様の力の前にひれ伏すんだ!」
という彼のセリフを、キュアホワイトは以下のように言い返した。
「理解し合って、尊敬し合って生きてるんじゃないの!
力ずくでみんなを支配しようとするなんて、そんなの、そんなの絶対に間違ってる!」
だが結果は、互いに理解することなく、力ずくで消滅させたことにより、皮肉にもキュアホワイトは自らの言葉を行動で否定し、そして負けたピーサードの言葉通りとなった。
それまでのザケンナーとの戦いとは違い、彼は「明確な人格を持った1人の人物」である。
それを消滅させたということは···
戦い終わった後、ほのかは「もしかして私達、あの人のこと···」と言いながら泣き崩れる。
それは、戦士として戦うことの、本当の意味を理解した瞬間だった。
戦いとは、他者の存在を否定して抹消することにも繋がる、あまりにも非人間的な活動
であることを、若すぎる2人は身をもって知ることになってしまった。
5話という超序盤で最終決戦のようなバトル展開が行われ、ライバルキャラと思われていた敵幹部がいきなり殉職したことに、放映当時は一種の超展開とみなされネット経由などで話題が広まった。これは始まったばかりの『ふたりはプリキュア』という作品の知名度を広げることに貢献している。
実際、ピーサードはなぎさとほのかが互いのことを理解しあう8話よりも前に殉職しているので、従来の変身ヒロイン作品のお約束とは大きく異なる。
だが「仲間意識も覚悟もないまま、巻き込まれるままに戦い続け、人語を話す相手であるピーサードを倒してしまった」ということこそが「重み」を表している。
これ以降のふたりは巻き込まれているという考え方を捨て、自分の意思で戦わなくてはという決意をするようになり、パートナーである相手のことを知ろうという意識をもつようになる。
かませ犬のように見えるかもしれないが、ビーサードは『ふたりはプリキュア』という作品の土台を作り出した立役者なのでもある。
そして、まさかの復活
アプリゲーム『グランブルーファンタジー』でのイベント『ふたりはプリキュア 蒼空のおもいで』にてまさかの復活を果たす。約15年ぶりにフルボイスでの登場である。
同作の敵対勢力にあたる「エステス王国」のポンメルンの一派による悪巧みの結果として復活であり、当のポンメルンたちの思惑とは違った形となったが、ピーサードはそんなエステス王国にも臆することなく冷静に事情を推察し、強引にポンメルンたちを従わせて行動を開始する。
関連タグ
ゲキドラーゴ ポイズニー キリヤ イルクーボ ダークファイブ
グランブルーファンタジー:後にプリキュアがグラブルにコラボ参戦したのだが、そこでコラボイベントにおいて復活を果たした。