※この地震の公式の名前は基準に達していないため、命名されていない。
「鳥取県中部の地震・鳥取県中部地震」と呼ばれたりする。
概要
2016年10月21日14時7分に発生した、M6.6(Mw6.2)の地震。震源の深さは11kmとなっている。
最大震度6弱が鳥取県の倉吉市、湯梨浜町、北栄町で観測され、隣接する広島県・岡山県はもちろん大阪府でも強い揺れが感じられた。
震度
鳥取県中部で最大震度6弱を観測したほか、関東地方から九州地方までで震度1以上の揺れを観測した。
震度 | 都道府県 | 市町村 |
---|---|---|
6弱 | 鳥取県 | 倉吉市 湯梨浜町 北栄町 |
5強 | 鳥取県 | 三朝町 鳥取市 |
岡山県 | 真庭市 鏡野町 | |
5弱 | 鳥取県 | 琴浦町、日吉津村 |
島根県 | 隠岐の島町 |
※震度4以下は省略
地震のメカニズム
北北西-南南東走向の左横ずれ断層型の地震で、地殻内で発生した地震であった。山陰地方では地盤が年間3~4cm東へ動いているため、ひずみの蓄積しやすい地域が島根県の東部から兵庫県の北部にかけて帯状に連なっており、地震が起きやすい地域である。
これまでに知られていない断層が動いたために、気象庁は「地震は活断層がない場所でも起こる」としている。
また、1943年に鳥取地震、2000年には鳥取西部地震が発生している。
前兆現象
この地震が発生する約1年前から地震が頻繁に起き始め、鳥取県中部は元々地盤のひずみが溜まり易い場所故に近年地震が相次いぎ、この日も午前中に震度4の地震が起こっていた。
余震活動
その後も同地域で熊本地震程ではないが、余震が発生し、最大震度4を観測するM5.0の最大余震が発生した。
被害や支援
倉吉市などで古い建物が壊れるなどの被害が相次いだが、幸い死者は出なかった。
文化財にも建物の壁が剥がれ落ちたり、石が落下するなど広い範囲で被害が発生した。
また収穫直前であった梨が大量に落下して商品価値を失うなどの農業被害も発生。
民間の支援では、地震で落下した様々なナシを購入する動きがあった。