菊比古
きくひこ
「昭和元禄落語心中」の登場人物である「有楽亭八雲」の若き日の前座名。
概要
「昭和元禄落語心中」の登場人物、有楽亭八雲の若き日の前座名。
第二部『八雲と助六篇』の主人公である。
芸者の家に生まれたが、踊りを習っても役に立たない男であることに加え、歩行時には杖を必要とするほど脚を悪くしたことで、幼少時に七代目八雲の元に預けられることとなった。(要するに捨てられた)
生真面目な性格で、同日に弟子入りした天才肌の助六との力量の差に悩みながらも、自分自身の落語を求めて、道を極めていく。
作中で「菊比古」と呼ばれることは稀で、近しい人物には「菊さん」「菊」「坊(ボン)」「坊ちゃん」などと呼ばれている。
幼少時に一通りの芸事を仕込まれたようで、三味線や踊りの心得がある。
秀麗な容姿から女性には不自由していないようで、どこにいても常にモテているが、師匠に紹介された芸者の「みよ吉」と次第に心を通わせていく。
アニメ版
アニメのオリジナル描写は結構多いが、代表的なものは以下のとおり。
- 2話…初高座の「子ほめ」でダダ滑り。
- 3話…疎開先で助六を思いながら1人で「あくび指南」。
- 5話…鹿芝居「弁天小僧菊之助」の後に助六と何枚も写真を撮られる。
- 6話…「品川心中」で覚醒する回だが、かなりのオリジナル描写が加えられている。生家で嫌々踊りの稽古をさせられながら「男じゃ芸者になれないってわかってるのかしら」という先輩(姉さん)達の陰口に傷心するなど。
- 7話…アニメオリジナル回。助六に膝枕をして耳かきをしたり、着物を見立ててやったり、みよ吉が二人の仲の良さに嫉妬するなど。
- 8話…1人で「死神」の稽古をする。
- 10話…周囲に嫉妬され孤立していく。
- 11話…助六と3人で小夏と手を繋いで歩く。
「弁天小僧」