概要
ラウス侯爵・ダーレンの息子でラウス家公子(封印の剣では侯爵)。
クラスは封印の剣・烈火の剣ともにソシアルナイト。
ラウスに住まう領民曰く権力欲のかたまりのボンクラ。
見栄っ張りで長いものには巻かれたがる性格で、幼少の頃から自分がどんなに努力を重ねてもいつも学問や武術で自分より注目されていたエリウッドやヘクトルを恨んでいる二人の学友だが、当人に大した実力は無く、親バカのダーレンが主張する策士としても、作戦を聞いたエフィデルから「ご子息には荷が重い」とはっきり不安がられるほどである。
初めてヘクトルに出会ったときは盟主の息子である彼に取り入ろうとしたが、戦士の誓いの儀式を持ちかけられるとそれに臆して逃げ出してしまい、逆に口だけの野郎と悪い印象を与えてしまった。この一件がある意味エリックのその後の人生を大きく表していたことは言うまでもない。
反乱計画の邪魔になるエリウッドらを騙まし討ちにするべく自信満々で会見(※罠です)を始めるが、「領内のどこを見回しても戦いの準備をしている」とエリウッドに一発でバレてしまい、領内に隠しておいた精鋭の騎馬部隊を率いて襲い掛かるも逆に敗れる。
その後は学友エリウッド達の寛大な処置により捕虜にこそなりながらも命は奪われず、誰もいない城の中でやっと自分が戦いの途中で領地共々親に捨てられたことを知り、ヘクトルに脅されて仕方なく、反乱計画の始まりやダーレンを操り人形にしたエフィデルという謎の男の存在をエリウッド達へ伝えた。
しかし20年後、あまりに哀れなためかお家の取り潰しを免れるなど寛大な処置を受けたにもかかわらず、隣国ベルンのナーシェンを通じてリキア同盟を早々に裏切り恩を仇で返す(小説では20年前のエリウッド達への復讐も兼ねていると表記されている)。偶然捕らえたクラリーネを手土産に機嫌をうかがうなど相変わらずろくなことをしておらず、傭兵のルトガーにも当然のように裏切られた。
最終的にはエリウッドの息子であるロイ達の一行に討たれたが、エリックのことをよく知らなかったであろうロイへ、一枚岩のように固い結束だと信じていたリキア同盟が今まさに崩壊したという妙に大きな衝撃を与えた。ちなみにこのとき、エリックの裏切りがあったことによって、ロイは同盟内に他にも裏切り者がいることを察知することができ、おかげで主君を裏切りベルンに味方したワグナーの卑劣な騙まし討ちを見事に回避できた。
同じ同盟内の味方を裏切るという大きな強みを持ちながら、何の考えもなくそのまま正面から攻撃して、同盟内に裏切りものがいるという事実を自分で証明し、騙まし討ちによる全滅を未然に防いでみせたエリックは、ある意味、ロイを救ったことで大正義エリックと言えるが、「そもそもベルンにアラフェンの作戦会議を密告してヘクトルが死ぬ原因作ったのって、絶対に侯爵クラスの地位があって作戦会議に参加資格があったエリックだろ、そもそもこいつだけ作戦会議に出席してないとかおかしくね?」との主張もあるため、やはりエリックはヘクトルの一人娘リリーナのエルファイアーにでも焼かれて地獄の業火の中で苦しんで死ぬべきであり、そこに慈悲はない。
「そもそも作戦会議のこと教えられてすらなくて、参加資格なかったんじゃないか」や「エリックって、リリーナが参戦する前に死んでるし」などの主張もあるが、いかに同情すべき悪役の多いファイアーエムブレムでもいい加減に面倒なので、そこに慈悲はない。
なお烈火の剣では銀の槍を持っていたが封印の剣ではパラディンになっていないどころか武器が鋼の剣と手槍に落ちるだけに限らず(頭脳含め)本人の能力そのものまで弱体化している。エリックにしては烈火時代こそが優秀な策士であり、全盛期だったのかもしれない。
・・・まあいろいろと自業自得なキャラと言えるが、どっちの作品・時代でも物語のキーパーソンではあった。