日白残無
にっぱくざんむ
「儂の掌の上から逃れようとするのなら、もう負けてやる必要はない」
「真の鬼の恐怖をお前の心に残してやろう! 空想の先まで恐怖を刻め! 未来多き人間よ!」
種族 | 人鬼 |
---|---|
二つ名 | 寂滅為楽の王 |
能力 | 虚無を操る程度の能力 |
危険度 | 不明 |
人間友好度 | 不明 |
テーマ曲 | 逸脱者達の無礙光 〜 Kingdam of Nothingness. |
登場作品 | 東方獣王園(最終面ボス・自機) |
元々は戦国の世を生き延び、世の無情さとしぶとさを覚った僧侶で、殺生を禁じる戒律に対して殺した数を自慢する戦国の世に矛盾を感じていた。
彼女は霊体ならば、それは殺生ではなく救済だと考え、幽霊や動物霊を吸収するようになる。
妖獣の霊も吸収したのか、その結果人間としての命を捨て、鬼化した。
鬼化した後、聡い残無は地獄に堕ちる前に自ら地獄へ向かった。
地獄に堕ちてからは、その類いまれなる能力と、不思議な話術で地獄の鬼達の信頼を得るようになる。
高圧的な鬼とは対照に、対話で地獄を支配するインテリ鬼となった。
古くさくて機能が麻痺していた旧地獄を切り捨て、新地獄を作ると提案したのも残無だった。
そのため、旧地獄で残無の名前を知らぬ者はいない。
新地獄は残無の話術によって悪人の監獄として機能していくことになった。
地獄の同僚である豫母都日狭美からは一方的に慕われている。
しかし、日狭美は暴走して残無の邪魔をする事も有るため、日狭美は残無の思い通りに動かない数少ない人物とされている。
東方外来韋編によれば
「他人が虚無感な時に操る」能力(おそらく虚無そのものを操る能力ではない)
力や欲と言った概念的なもの含めて全て吸収してしまう無敵と称される饕餮尤魔も残無のことを様付けで読び、下記にも記しているが吉弔八千慧と驪駒早鬼を含めた三組長を手玉に取る
獣王園のストーリー開始前には天弓千亦によって地上の所有権が無に帰す出来事が起こった。
この機に乗じて畜生界の動物霊達は地上に進出して支配しようとする。
地獄の鬼達はその行動を武力で抑え込もうと計画するが、
鬼と畜生の戦争が地上で行われるとしたら、文字通り地上の幻想郷は地獄絵図となる。
戦国時代の無情さを知る残無は、この件は自分が引き受けるから少し待って欲しいと願い出た。
残無は吉弔八千慧、驪駒早鬼、饕餮尤魔を裏からそそのかし、あえて同時に地上に進出させた。
更に、三人にはそれぞれ孫美天、三頭慧ノ子、天火人ちやりという新しい部下をスパイとして潜り込ませ、それらの部下を倒した者が地獄に転移されるという罠も仕掛けた。
そして、畜生達を三つ巴にして分割統治させて、最終的に幻想郷の全てを自分が支配して管理下に置くという作戦を裏から展開する。
全ては残無の掌の上。思うがままに事は進んでいき、今回の出来事を異変として、自身の掌の上にいた者達に自分を異変の首謀者として記憶に残すため、霊夢に自身を倒して貰おうとするが、残無の真の狙いを萃香の助言によって看破していた霊夢はこれを拒否。感情のまま、唯一自身の掌の上に乗らなかった霊夢を負かしてしまった事で、霊夢の狙い通り残無の計画は頓挫。
今回の出来事も異変ではなく、ただの自然現象として片付けられる事となってしまった。
この一件を通して残無は幻想郷は自分が管理しなくても問題無い事を思い知り、幻想郷の管理は人間だった頃の自分によく似た人間、博麗霊夢に託す事とした。
こうしてこれらの出来事を経て、残無は博麗神社にて霊夢と吉弔、驪駒、饕餮と共に宴に興じるのであった。
モデルとなったのは日白残夢(にちはくざんむ)と言う実在の人物で、室町~戦国時代に生きた臨済宗の僧侶。号は宝山、大風道人。
永禄年間(1558-70)に東国地方を行脚し、常陸(現在の茨城県)の福泉寺と陸奥会津(現在の福島県)の実相寺の住持を勤めた。奇行に富む人物として知られる。
なお、福島県会津若松市の「さざえ堂」では残夢大禅師が祀られている。
連日、食事をしないにもかかわらず飢える様子もなく、檀家からあらたに服を受けるとこれまでの服についていた虫を移し、貧しい人を見ると自らに服を脱いで与えた。磐城郡に無々という僧がいたが、残夢は「なしなしといふはいつはりきてみればあればこそあれもとのすがたで」と詠うと、無々は「なしなしといふもことはりわがすがたあるこそなしのはじめなりけれ」と応え、旧知のようにもみえた。残夢は常に源平の軍談をものがたっていたから、常陸坊海尊であるとうわさされた。
生年は不明だが没年は天正4年3月29日(1576年4月27日)。享年139という説もあるが、何歳で死んだかは生まれた年と同じく分かっていない。
鬼を思わせる様な角を持っているが、伊吹萃香、星熊勇儀といった純粋な鬼達と比べてみるとかなり角が小さい。また、その鬼達が必ず身につけている鎖らしきものも見当たらない。そのため、純粋な鬼で無い事を思わせる。
服装は下に黄色の服を着た鶯色の服を着ている。首元や袖口がゆったりとした感じになっている。下もゆったりとした青色のズボン。足元は素足に赤色の下駄を履いている。
角と服とズボンにはタッセルのような赤い紐が取り付けられている。
ストーリーモード(自機選択時)とVSモードの負けた場合はボロ絵が見え、胸のあたりまでズボンと同じ色のインナーを着ていることが確認できる。オーバーオールのようにも見える。
髪の毛は紫色に近い前髪を中分けにした髪型になっており、先端はややねじれている。
ドット絵から判断する限り、身長は日挟美ほど高くはない。
- 「純霊弾」
- 「無心純霊弾」(ストーリーモード限定)
- 「亡羊のキングダム」(ストーリーモード限定)
- 『獣王園』では大半のルートで残無が最終面ボスとなるが、キャラクターによっては八千慧(あうん/ナズーリン)、早鬼(清蘭)、尤魔(藍)、萃香(スパイ三獣士)、霊夢(残無)と、彼女以外が最終ボスとなる。※()内は自機
- 口調は基本的に二ッ岩マミゾウと同様、「儂~じゃ」。時々一人称が「私」となったり、「気付くのおせーわ」といった少年風の口調になることも。
- 近年の作品では珍しくジャケットのシルエットはラスボス相当の彼女ではない(今作のシルエットは彼女が組長達に送った3人)。しかしこれが裏で全てを動かす彼女のキャラに合っていると言える。
- 目的の事から彼女は八雲紫や摩多羅隠岐奈達に関して不信感を抱いているかまたは知らない可能性もある。
- VSモードで藍との会話にて藍に言伝をさせている点から前者が近いか。
- 地獄の鬼達は基本脳筋しか居ないのか、残無(インテリ鬼)が介入しなかった場合、幻想郷を主戦場にするつもりだったようである。畜生界に鎮圧部隊を送る、東方鬼形獣の庭渡久侘歌のように、水際で食い止めるという発想が無かった可能性がある。
- 残無の計画は、幻想郷を分割統治させたあと、自身が再統一するというものであるが、畜生達の統治下に置かれる者達の事まで考えていたかは不明である。また、分割統治というものは後々禍根を残す可能性が高く、再統一が上手く行く保証もない(現に霊夢や日狭美といった、残無の思い通りに動かないイレギュラー的存在が居る)。少なくとも萃香はこの計画が気に入らず妨害を行い、結果上記の通り残無の計画は失敗する事になる。
作中で「さま(様)」呼びされていることが多く、ファンからもそう呼ばれることがある。
カップリング相手は公式で濃厚な絡みのある日狭美が主流。日狭美のあまりのイカレっぷりに戦略家の彼女ですら振り回されて頭を抱える展開も。(ざんひさ)
慧ノ子と残無は、慧ノ子がまだ人間だった頃の残無の肉を喰らったり、残無が以前寿命を迎えかけていた慧ノ子に宝玉を与え不老不死としたりなどという縁がある。慧ノ子はその経緯からか残無を慕っており、この二人を描く作品も多い。(ざんえの)。
また、スパイしていたの三人のうち、美天は優しさから八千慧の元に残り、ちやりは元から残無から逃げる算段だったこともあって尤魔の元に残っているが、慧ノ子は早鬼の元に残ったか不明である。そのため、残無にとって慧ノ子は唯一かつ忠実な部下となっている可能性も。
残無の「昔の儂のよう」といった台詞から霊夢と絡ませた創作も多い。(ざんれい)
彼女が霊夢に寄せる期待は前作でフランが語った理想像と対比されることがある。
- 鬼つながり
種族から、鬼仲間と絡ませている作品も存在する。(東方鬼集合)
なお、残無が山の四天王に含まれるかどうかは定かではない。
- 臭いネタ
VSモードで八雲藍が残無に勝利した場合の台詞は
萃香と同じ匂いがするね
ちゃんと風呂に入ってる?
というものだったため、萃香ともども臭いがきついという疑惑が付いた。
東方project人気投票の順位。
音楽部門
→逸脱者達の無礙光 〜 Kingdam of Nothingness.
第19回 | 43位 |
---|
- 第19回東方project人気投票では
- 初出かつラスボスとして登場した作品と人気投票のナンバリングが同じ(東方獣王園は19弾)。
- 慧ノ子、ちやり、美天と順位に大差はない(慧ノ子は71位、ちやりは74位、美天は78位)。
- 音楽部門では前作のナンバリング作品のラスボス曲あの賑やかな市場は今どこに 〜 Immemorial Marketeers(42位)と並んでおり、霊夢の新テーマ曲世界は可愛く出来ている(44位)と僅差。
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