「見よ! 聞け! 語れ! 秘神の真なる魔力がお前の障碍となろう!」
「悪くは無い 悪くは無いが、何だかなぁ ともかく、私は気長に待ってるよ 貴方の心変わりを」
概要
二つ名 | 究極の絶対秘神(天 / 三) 威風堂々たる神秘(茨) 秘匿された老酒(酔) |
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種族 | 秘神 |
能力 | あらゆるものの背中に扉を作る程度の能力 |
テーマ曲 | 秘匿されたフォーシーズンズ、秘神マターラ~Hidden Star in All Seasons. |
登場作品 | 『東方天空璋』6面ボス及びEXボス 『東方茨歌仙』42話 『秘封ナイトメアダイアリー』裏・土曜日及び悪夢土曜ボス 『東方三月精 ~ Visionary Fairies in Shrine.』14話 『東方剛欲異聞』ストーリー |
東方では初の、6面とExtraの共通ボス(コンビは除く。また、旧作では面が続く共通ボスとしては風見幽香が、他の面のボスがExtraボスとして出る例としては1面との共通ボスである里香と3面との共通ボスであるアリスが存在する)。
幻想郷を創った賢者の一人であり、四季異変の元凶。
自称、後戸の神・障碍の神・能楽の神・宿神・星神・幻想郷の賢者・フィクサー(おまけtextによれば、地母神、能楽の神、星の神、養蚕の神、障碍の神、被差別民の神、等多岐にわたるとの事)。
自身が支配する領域である「後戸の国」に住み、その能力で幻想郷のあらゆる地点に扉(ポータル)を形成、各地を監視すると共に部下を使って生命力や精神力を調整している。
今回の異変の表向きの動機は二童子(丁礼田舞&爾子田里乃)の後任を探すというためだが、本当は神様らしく自分が目立つことが目的である。
だが幻想郷に対する愛着が窺える言葉もあり、実際のところ東方深秘録と東方紺珠伝の二つの大異変を受けて、幻想郷が正常に機能していることを確認するために今回の異変を起こしたことが示唆されている。
現に『東方三月精第四部』では、幻想郷の妖精たちを石桜へと変えるという異変を起こしているが、これは幻想郷に移住したクラウンピースと、その裏で何やら画策するヘカーティアに不審を感じ、地獄の住人たちが無視できない状況を作り、あぶり出そうとした為である。
その後、クラウンピースを通じて、ヘカーティアに『幻想郷に手を出すな』と警告している。
幻想郷の賢者として、八雲紫とは知り合いの様子(というか異変を起こした原因が紫に対してカツを入れるためと言える)。
この『天空璋』での隠岐奈の動向は後に霧雨魔理沙が香霖堂店内で森近霖之助などにも語っている。ただしこの「語り」は隠岐奈の存在を周知することにも繋がるものであり、上記の通り異変をも利用して自らの存在性を示すという隠岐奈の目的に加担することともなるため、隠岐奈の目論見を知る魔理沙は当初隠岐奈について語りたがらなかった(『東方香霖堂』)。
『The Grimoire of Usami 秘封倶楽部異界撮影記録』では後半戦の黒幕の1人として登場。賢者繋がりである紫との会話や、純狐の持つ純粋な狂気への憧れを吐露し、終始存在感を放っていた。
アナーキーバレットヘルとピュアリーバレットヘルの対比も含め、今後の展開が期待される。
「東方剛欲異聞 〜 水没した沈愁地獄」では、地上に石油を流出させた真犯人であり、それによって饕餮尤魔を地上の共通の敵としてフランドールに接触、饕餮を破壊するよう嗾けた。異変後は饕餮と共に旧血の池地獄の管理人となり、一連の騒動は隠岐奈が石油を管理するために起こしたものだった。しかし、それも石油という、扱う者に無尽蔵の富と悲惨な運命を齎す呪われた液体を他の存在から秘するという幻想郷を思っての行動である。一連の顛末から、今作では隠岐奈の幻想郷を守護する為には多少の危機的状況を看過し、最終的には良い結果を作り上げるという姿勢が顕著に表れている。
なお、これにより八意永琳と蓬莱山輝夜に続き2例目の『博麗霊夢と霧雨魔理沙が解決出来なかった異変の黒幕』となった。
ただし結果的にそうなった上に欠けた満月に関しては解決された永琳と輝夜とは違い隠岐奈はそもそも『霊夢と魔理沙の2人と対峙する事なく目的を達成している』。
容姿
服装はオレンジ色の狩衣に緑色のスカート、ロングブーツという組み合わせ。前掛けには北斗七星や星座が描かれている。
6面では背後に四色のオーラがあり椅子(三月精では車椅子)に座っている。左手先に浮いている鏡又は太鼓の様な物は正面を向いている為判り難いが、デザイン元と思われる常行堂の摩多羅神の曼荼羅では鼓(つづみ)であり、これを摩多羅神が打ち鳴らし前で二童子が踊る構図となっている。
EXステージでは立ち上がっており、正面に後ろ戸を出している。
性格
尊大で自信家。
二童子(舞&里乃)に自身の力を分け与えて配下としているが、「ポンコツ」「私の両腕」「定期的に交換している」という扱いで、その認識は相当にブラック。その気になれば気に入った人材を強制的に部下にできるらしい。
ただしこれは表向きで、実際はフランクで砕けた性格で時々子供みたいな話し方になる。
EXTRAでは戦闘後、霊夢に「やったか!?」と言われ「やられたー!」と返したり、自機が霊夢と魔理沙の時のみ「〜わ」「〜よ」といった女性らしい口調に変わったりする。
二童子も上記のような評価を下しているが、実際はかわいそうだからそろそろ開放してあげようとも考えている。
その一端として異変解決に乗り出した妖精(クラウンピースや三妖精、チルノ、エタニティラルバ等)たちと対決することとなった時、小馬鹿にするなど煽ったが、目の前で始めた作戦会議が終わるまで待つ等、ものすごい手加減してあげたり、(あまりに急だった為全員は出来なかったが)傷つかないように爆発から庇ってあげるなどしている。
さらに上記のように幻想郷を大事にしているが、幻想郷に過保護な紫とは真逆で、幻想郷を守るためならギリギリまで危機的状況を作ることも吝かではない考えも持っている。
なお『グリモワールオブウサミ』での紫曰く
『本人が1番狂気を持っていない』。
つまり、ギリギリまで危機的状況を作る事は全て素でやっている可能性が高い。
ある意味、東方の歴代の黒幕の中でもダントツの危険人物と言えるだろう。
「摩多羅神」
隠岐奈の登場以後、その容姿や服装、や立ち振る舞い、隠岐奈の帯びる様々な神性、舞と里乃の二人にみる「 二童子 」の存在などから隠岐奈の原典について「摩多羅神」なのではないか、との声がファンの間でも上がっていた。
『東方外來韋編』では隠岐奈の元が摩多羅神であることがZUNによって語られ、さらにZUNは摩多羅神を「 ストレートに元ネタにしたかった 」としているなど、摩多羅神からの強いオマージュが込められていることが語られている。またZUNは摩多羅神の伝承と現代との対比も視野に隠岐奈に込めた、ゲーム中では語らなかった様々な想いの部分についても語っている。
詳細は『外來韋編』(肆)掲載の「東方天空璋ZUNインタビュー」を参照。
この他摩多羅神には後世の説で秦河勝と同一視するものがあるが、東方Projectにおいて秦河勝といえば、伝説において秦河勝に与えられた面の付喪神である秦こころが登場しており、その面を秦河勝に与えた聖徳太子もまた豊聡耳神子として登場しているなど関係者が今日の幻想郷にある。
隠岐奈もまた自らの神性の一つに「 能楽の神 」を挙げており、スペルカード(後述)にも能楽の源流である猿楽の語を含めた<「背面の暗黒猿楽」>を表現している(『天空璋』)。
スペルカード
ステージ6
- 後符「秘神の後光」
- 後符「絶対秘神の後光」
- 裏夏「スコーチ・バイ・ホットサマー」
- 裏夏「異常猛熱の焦土」
- 裏秋「ダイ・オブ・ファミン」
- 裏秋「異常枯死の餓鬼」
- 裏冬「ブラックスノーマン」
- 裏冬「異常降雪の雪だるま」
- 裏春「エイプリルウィザード」
- 裏春「異常落花の魔術使い」
- 「裏・ブリージーチェリーブロッサム」
- 「裏・パーフェクトサマーアイス」
- 「裏・クレイジーフォールウィンド」
- 「裏・エクストリームウィンター」
EXステージ
- 秘儀「リバースインヴォーカー」
- 秘儀「裏切りの後方射撃」
- 秘儀「弾幕の玉繭」
- 秘儀「穢那の火」
- 秘儀「後戸の狂言」
- 秘儀「マターラドゥッカ」
- 秘儀「七星の剣」
- 秘儀「無縁の芸能者」
- 「背面の暗黒猿楽」
- 「アナーキーバレットヘル」
裏・土曜日
悪夢土曜
- 「秘神結界」(八雲紫との共同スペルカード)
- 「背後からの盗撮者調伏」(博麗霊夢との共同スペルカード)
- 「卑怯者マスタースパーク」(霧雨魔理沙との共同スペルカード)
二次創作では
従者である二童子や同じく賢者である紫との絡みが多い。
また、月面戦争の掘り下げ役としても用いられるが彼女が月面戦争に参加したかは不明である。
先述の通り隠岐奈は多面的な神にしてそのパーソナリティも超然としたものだったりフランクだったりと様々であることから、二次創作でも様々な隠岐奈像が想像されている。
なお、紫以上に胡散臭い上に素でギリギリまで危機的状況を放置する所から紫から黒幕属性が移って来た。
その為、隠岐奈登場後は『紫に対して忠誠心が無い』というキャラ付けがされる事の多かった八雲藍の株が著しく下がる事となった(勝手に隠岐奈の部下として藍もいる)。
比較的大人びた様子で描かれることもあれば二童子以上に童子的に描かれることもあるなど、その姿も多様。原作のものをはじめ色々な椅子に座ったりもする。
人間関係としては上記の通り丁礼田舞&爾子田里乃との関係(後戸組、まいさとおきな)や
隠岐奈と同じ幻想郷の賢者、八雲紫との関係性(おきゆか、ゆかおき)
『天空璋』で隠岐奈と異変時に戦い、EXTRAで童子として隠岐奈が見込んだ霧雨魔理沙とチルノ(おきまり、おきチル)、さらに
『東方剛欲異聞』にて接触していたフランドール・スカーレットとの関係性(おきフラ)などが想像されている。
また、憧れの対象である純狐との絡みも期待されている。
摩多羅神の伝承から秦こころや豊聡耳神子との絡み(おきみこ、きなみこ)、といったアプローチもある。
また同じく『天空璋』を初登場とし、「常世の神」としての存在性が想像されているエタニティラルバとの関係性を想像するものもある(おきラル)。
また原作での交友関係に、部下である丁礼田舞、爾子田里乃、強欲異聞でのフランドール・スカーレット、チルノ、エタニティラルバなど妖精たち、酔蝶華での座敷わらしなどのロリキャラが多いことからロリコン扱いされることがある。
- 東方キャラの日
二次創作イベントタグ「東方キャラの日」では「10月12日は隠岐奈の日」が提案されている。由来は、同日に摩多羅神の祭礼である「牛祭(太秦の牛祭)」が京都市の広隆寺で行われていたことから。残念ながら、2024年10月現在牛祭は休止中である。
関連イラスト
関連タグ
原作・本人関連
二次創作関連
イラスト・デザイン関連
カップリング・グループ関連
おきゆか(ゆかおき) おきチル きなみこ おきフラ おきラル おきまり おきゆま
6面ボスの系譜
EXボスの系譜
ヘカーティア・ラピスラズリ←摩多羅隠岐奈→驪駒早鬼