東方Projectの公式書籍作品の一つ。略称は『グリウサ』。
原作:ZUN、作画(漫画):あずまあや、挿絵:べにしゃけ、カバーイラスト:唖采弦二
概要
書籍『The Grimoire of Marisa』の続編とも言うべき弾幕資料本。平成最後の東方公式書籍である。
資料ではあるが実際はストーリー仕立ての一つの作品で、フルカラーの漫画パートと弾幕レビューの大会パートで構成される。大会パートは複数人の審査員が評価する形式だが、審査員の流動が激しく途中で何度も入れ替わる。また大会パートでもキャラ同士の会話が多く、まともに審査してないケースも…。
作品の魅力
今作では出番に恵まれなかったキャラも登場し、中には初めて台詞が付いたキャラもいる。さらにカップリングも掘り下げられ、非常に娯楽性が高いファンサービスに富んだ作品となっている。
特に、
- 中ボスの台詞付き登場
描写に乏しい秋静葉、蘇我屠自古、犬走椛、リリーホワイト。しかも静葉とリリーに台詞が付いたのは今作が初めてである。
※春ですよーは本人が言ったのかも不明。
- 扱いづらかったり出番的に不遇だったキャラ
公式から扱い辛いと名指しされた鍵山雛や水橋パルスィ。黄昏の公式ゲーム出演を期待されながらもスルーされた寅丸星など。姫海棠はたても当てはまるという声もあるが、文果真報で目立っていたのをどう見るべきか。
- カップリング
後半ではほぼ出ずっぱりと言えるせいしん。名前こそウサミとなっているが実質的な主役は針妙丸と正邪の2人。設定から期待されていたおきゆかの待望のやり取り等が有り、こちらでもファンを喜ばせた。
この他にも「身内びいきの激しい妖夢と早苗」「苦労人の霊夢」「秘封NDに引き続きスラング(w)を使う菫子」などネタ的にも美味しい一作である。また、東方鬼形獣の伏線と思しき正邪の発言も…?
ストーリー
菫子から外の世界での花火の写真、そして何故かスマホに残っていた弾幕の写真を見せられた霊夢は、花火大会を開くことを決意。
それも普通の花火ではなく、スペルカードの美しさを競う「弾幕花火大会」を開催したのだ。
花火には、もちろん安全面に考慮したスペルカードのみが許された……はずだった。
花火大会の裏で、「安全に考慮された弾幕など真の弾幕ではない」と憤る針妙丸。
針妙丸は正邪と結託し、大会を乗っ取り、安全度外視の「本物の弾幕大会」の開催を宣言。
…だが、2人の作戦すら利用する黒幕もおり、花火大会は混沌を極めることに。