CV:野島健児(TV版) / 方広寺悠宇(オリジナルアニメ版)
概要
小柄であどけない顔立ちをした人間の少年。
「木」育成用の水槽の中からいきなり現れた男の子で、記憶を失っており、自分が何処から来たのかも分からず、当初は凛に警戒され「処分」されそうになるも、姉妹たち各々の能力による識別や、虫の弱点であるケムリクサにも特別ダメージをみせなかったことから「アカムシではない」と一応認められる。その後、一島から離れることを決めた姉妹の新たな水場探しの旅に同道することになる。
一人称は「ぼく」。推しの弱い性格だが何事にも好奇心旺盛で(記憶喪失のため見るもの全てが新鮮なのも理由の一つ)、迫る身の危険に恐怖と好奇心の間で葛藤するなどコミカルな描写も多いが、時には自らの命をかけて危機に晒された姉妹を助けようとする漢気を見せることもある。その上で相手の良い所は素直に(過剰に?)褒める為、無自覚に”毒”を撒いてしまうきらいがある。また「でら怖い」「めっさ気になる~」など名古屋弁を思わせる言葉をしばしば用いる。
当初はりん達にアカムシと疑われた(血が赤かったため)事で身体と両腕をみどりちゃんの根で繋がれて拘束されていたりしたが、二島を出てからはある程度の信頼を得たためか両手の拘束はほとんどされなくなった。しかし謎が多いことから、何かしらのことが起きると、りんからは強く警戒されてしまいがちなため、腹にはその根を巻き付けたままである。しかし、姉妹とは繋がれていないため拘束具としては無意味となっており、アクセサリー同然の状態となっている。その後第7話において弾みで外れてからは、名実共に仲間と認められたためか拘束具自体されなくなった。
ちなみに旅の中で次第にケムリクサの収集と研究に熱中するようなり、語りだすと早口になったり等、その入れ込みっぷりからりな達には「ケムリクサアホ」とも呼ばれている。
自主制作アニメ版
自主制作アニメ版では村の中腹にあるダムの溜池から現れた袖の長い服を着た長身痩躯の身体、ベリーショートの茶髪に三白眼が特徴のやや面長の顔の青年という感じのキャラクターだった。
好奇心旺盛で時折名古屋弁のような訛りでしゃべる点は同じである。
鳴捜索の際、無意識に使った感じ取るという能力で彼女の居場所を特定した。その能力は3姉妹の姉である陸に酷似しているが、何故人間である彼が姉妹たちと同じ能力を持っていたのかは不明。
余談
ちなみに彼の存在はTVアニメ版では第一話放送まで伏せられており、自主制作アニメ版を知っている者からはTVアニメにも出るのか疑問視されたり、あるいは出ても大人の事情かなんかで女の子にされるのではないかと思われていた。
理不尽な理由で自分が殺されそうになってもそれをほとんど無抵抗で受け入れたり、そのために使うと思った道具の方に関心を持ったり、さらに自分を殺そうとした人間の仲間の危機を目の当たりにした際には自身の身を犠牲にしてでもその仲間を助けようとするなど、常人とは微妙にズレた精神構造(同人版でもそこまで無茶はしていない)から一部の視聴者からは最近の“小説家になろう”でいう異世界からの転生者にかけて「命捨て太郎」とか呼ばれたりした。この辺の彼の心理状態はスピンオフ漫画『わかばメモ』で描かれている。
“突然劇中の世界に現れた記憶喪失の人間”という設定から、後にたつきが監督として手がけたTVアニメ版の『けものフレンズ(第1期)』に登場したオリキャラのかばんちゃんのプロトタイプに当たる存在ではないかと考えられている。
関連タグ
りん(ケムリクサ) りつ(ケムリクサ) りな(ケムリクサ) りく(ケムリクサ)
姉妹たちよりも一部の感覚が鋭く、観察力や洞察力といった物の見方も違うような描写が見られる。当初はわかば固有の能力なのか、いなくなった姉妹達と同じ感覚なため他の姉妹達との関係も考えられたが、話数が進むにつれて姉妹たちは一部の感覚が鋭いがそれ以外が鈍く、逆にわかばは健常なヒトと同様の能力が揃っているだけと見受けられるようになった。第9話までは。
第9話にて出会った二人の人物によると、わかばにからは『葉』の匂いがする・人体の構造も(姉妹とは)異なる…らしい。それでも出自は不明なままの為、他の姉妹が”失われた”時に起きたであろう現象と関係があるか否かも不明。
第9話時点で示唆されているのは
- 触覚
赤霧とアカムシの温度差を空気の伝導熱だけで察知(1話)
微弱な地震を感知(3、7話)
ケムリクサを起動する操作の一つ「更に強く押す」ができた。触覚が鈍いと力加減は難しい(6話)
扉などで遮られた先に居るアカムシの気配や熱気を察知することは不可能(6話)
アオと"壁"の感触が似ていることに気付く(7話)
視認できない距離にある赤い根の熱は感知できる(8話)
- 視覚
赤霧が赤いこと、すなわち色を認識できる(3話)
遠方にある六島を、りんと共に眺める。目が光っていない状態のりんと同程度の視力はあるらしい(5話)
- 嗅覚
臭いでウスイロを発見しさらにその臭いで食用と推測(3話)
鉄錆と潤滑油の臭いから鉄道車両倉庫と思われる建屋を特定(5話)
- 味覚
ウスイロを美味しいと語っており、味を感じることができる(3話)
- 聴覚
早口で喋る事ができる。自身の声が聞こえない状態で喋るのは困難。また、その早口はりなは聞こえなかった(4話)
同じ種類のケムリクサは音が同じ(りつ談)なのだが、わかばには聞き取れなかった(6話)
遠くの地響きの音を聞き取れた(7話)
- その他
赤霧やアカムシの熱や、赤霧の腐蝕性にある程度耐えられる「身体」(1話、9話)
アカムシがケムリクサに反応していることを推察する「観察力」(4話)
「ある偶然」からミドリの本当の効能を推測する「推理力」(5話)
カタカナ(5話)ひらがな・漢字(6話)を読むことができる
ここより先「わかばメモ」のネタバレ及びアニメ本編の内容に関わるので閲覧注意 |
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ウルトラジャンプ掲載の『わかばメモ』はわかばが六島である人物からケムリクサの使用方法を教わって使いこなせるようになった橙のケムリクサに“これまで姉妹と取った行動やその時の心情”を記録したものという設定の漫画なのだが、その動機というのが「そろそろ本当に死ぬかもしれないから」という危ういものであった。
今のところは”万一の時の備え”程度の物のようだが、書置きは死亡フラグの一つである…穏やかではない展開にならないことを祈る。
ネタバレ注意
「りんさん!危ない!!」
残念だったがフラグが折れず。
ともかく、たつきを信じろ。
(以下さらにネタバレ注意)
地面から赤い木の根が奇襲攻撃を仕掛けてくるもみどりの葉を貫かせて、なんとか一命を取りとめた。りんが攻撃する間に赤い木の動きを止めるべく、幹を操作しようとするがどういうわけか禁の字が出て操作できず、根に挟まれて気を失ってしまう。
だが、りょう・りく・りょくの加勢で反撃に出たりんが赤い木の幹にみどりの枝を刺すと赤い木は消え、わかばも救われた。
船の壁に空いた穴から外に出るとそこは!?