「僕は蟻になりたい…何も考えず戦える兵隊蟻に。」
CV:石田彰
概要
「『000』どうして空は蒼いのかPart.III」の登場キャラクター。
ベリアル同様「堕天司」の一員で、ベリアルからは「サリィ」と呼ばれている。
元々は「刑死」を司る天司であり、星の民の敵対勢力を排除する役割を担っていた。
その役割故に非常に高い戦闘能力を与えられており、単純な戦闘能力だけなら四大天司をも上回り、ウリエルからも「原初獣最強の一角を担っていた」と評されるほど。
一方、その強さとは裏腹に性格は無口で大人しく、どこか幼い印象を受ける言動を取る。
物事への感心や執着もほとんどなく、任務のない余暇には蟻の巣の蟻をひたすら眺めて過ごしている。
これは天司が自分達以上の知能を得ることを恐れた星の民の最高評議会が、ルシファーに命じて知性にリミッターをかけたものの、ルシファーがいい加減だった(ベリアル談)せいで必要以上にリミッターがかかってしまったためであるとされている。
ベリアルからこの事実を聞かされたサリエルは、「中途半端な自我や知性なんて必要なかった」と溢し、前述の台詞の通り「何も考えずに戦える兵隊蟻になりたい」という願いを吐露する。そしてその胸中には、「誰かを傷付けることに苦痛を感じている」という想いを秘めていた。
自らに与えられた使命と相反する感情を持っていることに興味を持ったベリアルは、サリエルを堕天司にスカウト。生まれて初めて、使命ではなく自分の個性を見てくれたベリアルに強い恩義を感じたサリエルはこれを快諾し、その後ルシファー達が起こした騒乱の際に行方不明となる。
しかし、実はルシファーの手によってアバターのパーツとして組み込まれており、アバターの力の残滓を吸収した黒衣の男の手により、彼の手駒として召喚される。
外見的には白い仮面を被っている以外は以前と変化がないが、アバターの破壊衝動によって自我を失っており、かつての彼の願いだった「何も考えず戦える兵隊蟻になりたい」が、皮肉にも歪んだ形で実現してしまっている。
元々の戦闘能力の高さに加え、黒衣の男から「不滅殺し」の力を与えられた事で天司にも致命傷を与えられるようになっており、ラファエルに深手を負わせ、一騎打ちを挑んできたウリエルも、彼に羽根の一部を奪われながらも打ち破る。
そして黒衣の男と袂を分かったベリアルに対抗させるために強制召喚され、そこでベリアルの言葉を受けて自我を取り戻すも、ベリアルもろとも黒衣の男の槍に貫かれ、重傷を負う。
その後、サンダルフォン達を止めようとするベリアルを庇い、彼が治癒を終えるまで時間を稼ごうとする。
だが、ベリアルはそんなサリエルを背後から不意打ちし、羽根を奪い取って自らに吸収。そのままサリエルは斃れた…
…かに思われたが、エンディングでラファエルの治癒を受け、一命を取り留める。治癒を担当したラファエルと、それに付き添ったウリエル曰く、ベリアルから受けた傷はアバターの破壊衝動に汚染されたコアだけが奪われた状態であり、それ以外のコアは損傷を免れていたのだという。
ベリアルがルシファーと共に姿を消した今、彼の真意を知る術はないが、サリエルはそれを彼なりの「生きろ」というメッセージと捉える。
そして、自分にとってベリアルがどういう存在なのか…そう考えようとした次の瞬間、サリエルの意識は不意に見つけた蟻の方に向くのであった。
その後、2019年4月30日の平成の終わりに星晶獣としてプレイアブル化。やはりというかヤフーのトレンド上位に入る結果となった。同時期にはSR版リチャードとメデューサのキャラクター版が実装されている。