概要
スコット・ラングとはアメリカンコミックアントマンの二代目変身者。
原作版とMCU版ともに、細かな違いはあるものの、おおむね正義感の強く娘馬鹿な小市民と言った感じの描写が目立つ。(特にMCU版)
原作・MCU共に、先代のアントマンであるハンク・ピム博士のスカウトを受けて二代目になった元・泥棒というのは変わらないが、MCU版と原作版の最大の違いは、MCU版では二代目である彼の活躍に焦点を当てている事であり、実質的にアントマンと言えばスコットの事を差すことになっている。
この時、新ヒーローとして共にスパイダーマンが作中に登場しており、彼がアイアンマン陣営に参加するのに対して、スコットはキャプテン・アメリカの陣営に参加する。
MCUフェーズ3の総決算作品であるエンドゲームにおいては、作品序盤で物語のキーを握ることになる。
原作版
貧しい家族を支える父親として電気技師として働いていたが上手くいかず、強盗となるも逮捕されてしまったが、釈放後その腕を買われスタークインターナショナルの設計部門に雇われ、アベンジャーズマンション設計にも携わった。
しかし娘のキャシーが難病になり、治療の為再び強盗の道へ。ピム博士からアントマンの装備一式を盗み娘の命を唯一救える医者を誘拐から救う為奔走する。
すべてが終わった後ピムに装備を返しにいき、自首するつもりであったがスコットが正義の人であると見抜いたピムは彼にアントマンの装備を託す。以降、彼は二代目アントマンとなる。
死と復活
アベンジャーズ・ディスアセンブルド事件にて、スコットは命を落とす。しかし、後に彼の娘キャシーが、スコットが使っていた装備から発せられるピム粒子を長年浴びたことでアントマンとしての能力が使えることが発覚。 彼の意思を引き継ぎ、スタチュアとして活躍することとなった。
後年、スコットはチルドレンズ・クルセイドにて、ヤングアベンジャーズの活躍により復活。しかしスタチュアは同イベント内でドクタードゥームの手にかかり命を落とす。
しかし2014年のイベントAXISにおいて、キャシーも無事蘇った。
映画(MCU)版
2015年、彼スコット・ラングを主役に据えた映画『アントマン』がMCUに参戦した。
第一作 アントマン
窃盗罪で服役していたスコット・ラングは、更生を心に誓い再出発するが、中々再就職できず、離婚した妻が引き取った娘のキャシーが慕ってくれることだけが唯一の救いだが、養育費の未払いを理由に、娘と会うことまで禁止される。
どん底まで落ちた末に、スコットは昔の泥棒仲間とともに再び泥棒を行う事を決意し、ハンク・ピム博士の屋敷に潜入した末に奇妙なスーツを手に入れるが、そのスーツによって散々な目に遭った末に、再び警察に逮捕される。
しかし、そんなスコットに対して、被害者である筈のピム博士が身元引受人となり、スコットは釈放される。
実は、当時、平和維持組織「S.H.I.E.L.D.」に所属していたピム博士は、自身の弟子であるダレン・クロスがS.H.I.E.L.D.と敵対していた秘密結社ヒドラと取引しようとしていたことを知り、それを阻止するために潜入技術に長けた人材を求めており、元泥棒であるスコットの手腕を見込んで、彼に「アントマン」になってほしいと依頼する。
これによってスコットは身長を変えることのできるヒーロー・アントマンとなる。
第二作 シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ
アベンジャーズ本部基地に潜入した際に、サム・ウィルソンと戦闘を行い、これが縁でキャプテン・アメリカ陣営にスカウトされ、独断でキャプテン・アメリカ陣営に所属してシビル・ウォーに参戦する。
この時の行動が元で、今まで世間に秘匿されていたピム粒子の存在がばれてしまい、これが理由でピム親子からは絶縁されてしまう。
第三作 アントマン&ワスプ
時系列的には、MCUのインフィニティ・ウォーと被ることになる。
シビルウォーにて、キャップ陣営に加担した為に、ソコヴィア協定の内容に則って逮捕・投獄されるも、司法取引によって自宅での二年間の刑期を務めることになる。
ピム父娘とは、独断でシビルウォーに加担したことから絶縁されていた。
その後、刑期満了三日前になって、ピムの妻であり二代目ワスプであるホープの母親であるジャネットと精神がリンクしたことで、ピム父娘からの依頼を受けてアントマンになる。
今作では、物質をすり抜ける能力を持つ女性ヴィラン『ゴースト』との戦いの末に、今まで量子世界で行方不明となっていたジャネットを救い出し、ジャネットの能力によって『ゴースト』を救い、刑期を満了させるという大団円を迎えるが、量子エネルギー採取の為に再び量子世界へと出向いたのちに、突如としてピム一家との通信が切れ、体感時間で五時間後に現実世界に帰還した末に、ピム一家がチリとなって消えてしまった光景を見るというだいどんでん返しを食らうことになる。
第四作 エンドゲーム
アベンジャーズのメンバーからは、インフィニティ・ウォーの際に消滅したと思われていたが、実際には現実世界とは時間の流れが違う量子世界に居たことで、結果として五年後の世界にタイムスリップすることになる。
その後、自身の経験からタイムトラベルが可能であることをアベンジャーズに伝え、スコットから聞いた話を元にトニー・スタークによってタイムマシンが完成する。
タイムマシンの完成後は、過去に戻ってインフィニティ・ストーンを探しに行くが失敗し、その後、最終決戦でサノス軍と戦う。