車名である「キャスト」は「搭乗者はそれぞれの人生のキャスト(登場人物)である」という理念に由来する。
なおpixivタグとしては単にキャストとしたものの方が一般的であるため、検索には「ダイハツ」と「キャスト」を用いた複合検索の方が有効。
概要
ユーザーのライフスタイルに合わせた3種のラインナップを擁する事を車種最大のセールスポイントとしており、分類としては軽トールワゴン(スタイル/スポーツ)および軽SUV(アクティバ)に該当する。
わずかな丸みを擁するレトロスタイルによるデザイニングが大きな特徴であり、往年の「旧き良き自動車」のデザインを直接的に受け継いでいる車種で、基本、全種AT車にも関わらず、同径複眼メーター(スピードメーター、タコメーターの独立計器並列配備)を標準装備というレトロ好きには嬉しくなる(そして最新好きには「何の意味があるんだろうか」と呆れ果ててツッ込まれる)素敵仕様。その意味におけるデザイン的な系譜としてミラシリーズの中でも4代目ミラである「ミラ・クラシック」および5代目ミラである「ミラジーノ」の直接的な流れを色濃く受け継ぐ(いわゆるセルフオマージュの)自動車とされる。
ただしメカニック及びユーザースタイルとしてのミラジーノの後継はミラココア→ミラトコットとされている。またダイハツにおいてはキャストは「新スタイル」の軽自動車として扱われ「前身車」は存在しない。(ミラシリーズからは独立されたカテゴリの車)
2016年、トヨタへとOEM供給されピクシスシリーズを構成する車種のひとつ「トヨタ・ピクシスジョイ」として加わる。ピクシスシリーズとしては同じ軽トールワゴンである「ピクシススペース」(ムーヴコンテのOEM車)の後継車として扱われる。(ダイハツ側ではムーヴコンテの後継としては扱われない)
ピクシスとしては、エンブレムチェンジおよび背面車種エンブレム配置がキャストと異なる。(車種エンブレムが背面右下から背面左下へ)
2017年にスマートアシスト機能をⅡ(2)からⅢ(3)へマイナーアップし、バージョンが「SAⅡ(2)」から「SAⅢ(3)」へと進化。また、ナビ画面にパノラマモニターを採用する。
ラインナップ
上述の通りユーザーのライフスタイルに合わせた3つのラインナップモデルを設定している。
スタイルとアクティバに関しては7色のバリエーションカラーが用意されているが、その7色も両モデルで微妙に異なっている。
スタイル
ダイハツ・キャストスタイル。街乗りの日常ユースのみを想定した、キャストの中で最も標準的となる軽トールワゴンモデル。
ピクシスにおいては「トヨタ・ピクシスジョイ・ファッション」となる。
アクティバ
ダイハツ・キャストアクティバ。日常街乗りを想定しつつ休日のクロスカントリー(オフロード)ユースを同時想定し走破性を高めた、軽SUV(クロスオーバーSUV)モデル。ハスラー(スズキ)を意識してのモデルと言われる。
他の2モデル(スタイル/スポーツ)と異なりホイールベースが1cm狭く、全高及び最低地上高が3cm高い。
ピクシスにおいては「トヨタ・ピクシスジョイ・クロスオーバー」となる。
スポーツ
ダイハツ・キャストスポーツ。日常ユースを想定しつつ休日の遠距離ドライブ(高速道路による遠乗り)を同時想定し巡行性を高めた軽トールワゴンモデル。
他の2モデル(スタイル/アクティバ)と異なり選択できる車のカラーが黒・白・灰の3つと極端に少なく、差し色に赤(レッドマイカ)が入り、内装も基本的に本革内装一択となっている。また他2モデルと異なりターボ車しか設定が無い。キャスト(ピクシスジョイ)の中では、唯一、仮想7速によるマニュアルオートマシフトが導入されている。なおマニュアルシフトの操作はパドル(ハンドル)シフトにより、さらにハンドルはかつての「ミラ・クラシック」と同じく標準でMOMOステアリングという仕様となっている。
上述の全車種装備のタコメーター複眼、さらにそれがある程度は活きる仮想7速シフト、スポーツ車ユースのパドルシフト、MOMOステアリング、というラインナップとモデル名の「スポーツ」から、むしろアルトワークス(スズキ)を意識したモデルではなかろうかと一部にて指摘される。
ピクシスにおいては「トヨタ・ピクシスジョイ・スポーツ」となる。何気にモデル名がキャストとピクシスジョイで共通となるモデルである。