概要
サクラ大戦に度々登場する異形の怪物。エイリアンにコウモリの翼を取り付けたような姿をしている。目と思われる部分が見当たらない。
その正体は、かつて大規模な魔術実験の失敗により犠牲となった地「大和」の人々の怨念が変化して、生じた存在であるとされる。
降魔は生物に取り付き、その負の感情で成長する魔物であり、下級のものが頭部のみで存在する生物で、成長した上級降魔は人型になる。なお、戦国時代にまでその存在が確認されている。
魔術的存在であるが故に単純な質量攻撃は効果が薄く、倒すには霊力を伴った攻撃が必要となる。
「降魔戦争」において、対降魔部隊によって全てが地下深くに封印されたが、黒之巣会の生き残りである葵叉丹によって目覚める。
続編のサクラ大戦2では、京極慶吾率いる黒鬼会の隠れ蓑である陸軍が降魔を兵器にしようとしていたらしく、五行衆の木喰が開発した、機械・武器等が取り付けられ、兵器として改造された「降魔兵器」という個体が登場した。
また、劇場版「サクラ大戦 活動写真」では、DS社のブレント・ファーロングによって陸軍の資料をもとに培養された、降魔兵器の改良型と思われる種が登場。
一部は表向き対降魔用兵器として登場した無人霊子甲冑「ヤフキエル」に偽装され、かりそめの戦いを演じていた。
サクラ大戦4以降(熱き血潮にを除く)の帝都シリーズには登場していない模様だが、荒野のサムライ娘ではヤフキエルのバリエーションや後継機が、君あるがためでは世界中で出現しているなどというとんでもない事が書かれていた。
また、それらの派生作品では、ワンダリング・モンスターとしてクリオネの降魔やヘビやクモの降魔が登場する。
能力
翼を用いて飛行し、鋭い爪で敵を切り裂く。個体によっては、溶解液や酸性の弾丸を口から発射する。
降魔兵器の場合は、機銃やロケット砲を発射したり、翼を使った突風攻撃を仕掛けてくる。
下級降魔は言葉は話せず、ゲーム内の会話テロップでは「ギギ・・・ギギギギ・・・!」「ウォォォォ!」と表記された。ちなみに降魔兵器は「ギエエエエ!」と表記された。
一覧
格闘型
- 鉤爪
紫色の降魔。最も多く見られる種で、その名の通り剛腕による攻撃を得意とする。
- 万雷
鍵爪を模した(あるいは素体とした)、最もスタンダードな降魔兵器。同じく紫色の体色。
こちらは噛みつきによる攻撃を主とする。
- 界雷
万雷の強化タイプ。すみれ機のような、濃い紫色をしている。
- 驟雨
漆黒の最後期型種。降魔兵器の最高傑作とも言われ、
高い耐久力に加え、複数の敵機を同時に相手にすることが出来るほど攻撃性能にも優れている。
- ダグラス社製降魔
万雷や界雷のような紫色のサイボーグ降魔。
身体に取り付けられたメカの形状がかなり異なっており、
陸軍製の降魔兵器とはまた別のアプローチが試みられているようだ。
- 狂骨
傀儡機兵と融合した巨大サイズの降魔。
巨大な体から繰り出す力任せの技で花組の霊子戦闘機・無限を圧倒する。
射撃型
- 液射
緑色(熱き血潮にでは茶色)のタイプの降魔。口から溶解液を吐きつけてくる。
別種に「酸弾」がいるため、酸ではないのかもしれない。
熱き血潮にでは、グロい物体を生みだし、そこから三体の小降魔を発生させ特攻させる技を持つ。
- 烈風
あざやかな黄緑色の降魔兵器。翼で突風を起こして攻撃する。
- 颶風
烈風の強化型、深緑色の降魔兵器。かなりの長射程の鎌鼬を飛ばしてくる。
広範囲射撃型
- 酸弾
黄土色(熱き血潮にでは緑色)をした降魔。
上空に向けて酸を降らせ、広範囲に飛び散る溶解液を撒き散らす強敵。
打たれ弱いのが唯一の弱点。
- 閃光
青色の降魔兵器。口からは液体ではなく無数のロケット弾を発射する。
- 竜光
閃光を改良した、紺色の降魔兵器。射程、爆撃範囲共にかなりの広範囲に拡大されている。
火焔放射型
- 炎の降魔
火山地帯のような、高温の環境により変化した降魔。
爆炎の術を習得している。
- 千歳降魔/牡丹降魔/山吹降魔/竜胆降魔
溶解液ではなく、炎を吐いて攻撃を仕掛けてくる。
上位の種となると、視界外から、なおかつ壁や障害物をすり抜けて命中する炎を使う。
有毒型
- 毒々降魔
毒による攻撃能力を身につけた降魔。
- 強化降魔
強力な毒を身体に浸透させることによって、身体能力を強化している。
だが、その毒によって徐々に体を痛めてもゆく。
治癒型
- 稲妻
脇侍改・エル特型と同じく、友軍機の修理機能を備えた銀色の降魔兵器。
幼生
- こうまっち
猫の生首のような物体。それほど可愛くもない。牙をむいて襲い来る。
- 降魔ハガー
小動物大まで成長したもの。人間を食らい、取り付く。
上級降魔
葵叉丹が部下とした(反魂の術で復活させたとも言われる)猪・鹿・蝶の黄昏の三騎士、及び生きた人間を改造した殺女の四人の人型の降魔。人語を解し、黒之巣会の面々をしのぐ妖力を持っている。
また、魔操機兵をも操り、黄昏の三騎士はそれぞれ火輪、氷刃、紫電の「不動」、殺女は赤紫の「神威」を使う。
新サクラ大戦においては新たに夜叉と朧の上級降魔が登場しており、2人は魔幻空間という独自の異空間を作り、一定の地域を周囲から隔絶する力を持ち、また自らの妖力で操縦する傀儡機兵を所持していて、夜叉は「神滅」、朧は「荒吐」を操縦する。