夜叉(新サクラ大戦)
やしゃ
CV:横山智佐
華撃団大戦開会式の最中、突如帝都に現れた上級降魔(人型の魔物)。
「帝鍵」と呼ばれる物を探し回っている。
その姿と声は10年前の「降魔大戦」で消息不明になった筈の真宮寺さくらに酷似している。
幼少期に面識のある天宮さくらはその初対面時に本人であると感じたが、神崎すみれはあれは彼女ではないと断言している。
中盤において、暗証番号を正確に入れて帝劇の地下に堂々と侵入し、あの有名な必殺技「破邪剣征・桜花放神」を繰り出す。
その光景を目の当たりにして「夜叉=闇落ち(降魔化)した真宮寺さくら」という疑念を刻み込まれた天宮さくらの心に大きな傷を残し、一時は自暴自棄になるまで追いこんでいる。
あの真宮寺さくらに瓜二つな容姿・声・必殺技でありながら、かつての面影など皆無な人物像で登場人物や多くのファンたちを困惑させた夜叉であったが、新生帝国華撃団との決戦で敗北し仮面の下に隠れていた人工物的な素顔を晒した。
その正体は降魔化した真宮寺さくらではなく、事件の黒幕である幻庵葬徹によって産み出された「傀儡人形」であった。
その直前まで夜叉が本物の真宮寺さくらである可能性を捨てきれず、敢えて目を覚ますように言葉をかけ続けてきた天宮さくらもようやく彼女が本人ではないことを確信する。
何度も疑ってしまった自分を恥じながら、その弱い心と決別するためにも夜叉へ止めを刺すことを決意。
そして一対一の決闘に敗れた夜叉は、幻庵葬徹の名を呼びながら形代(頭髪の束)を残し消滅した。
「幻庵様に蘇らせてもらった」と語っている事もあり、当初は本物の真宮寺さくらが一度殺され降魔となって蘇生された様にも見受けられた。
その一方で「我が名は夜叉……それ以外の名など、ありません!!」、「何が、前のあなた、ですか!そのようなもの、存在しない!」、「あたしは夜叉!幻庵様のしもべです!」と、「幻庵葬徹の僕として産み出された自分」以外の素性を本人が一貫して否定している。
その後天宮さくらがある意味で本物と奇跡の邂逅を果たし、他ならぬ彼女の力で戦闘不能となった新生花組が復活を遂げた。
これにより夜叉が真宮寺さくらである可能性は完全になくなった。
2020年3月に発売された「新サクラ大戦 設定資料集」では、形代(同書内では『依代』と表記)に使われた髪束は真宮寺さくら本人のものであったとしている。
また夜叉が展開する魔幻空間の内部に歯車や骨組みなどが存在するのは、正体が幻庵の傀儡であるのでからくり人形の内部をイメージしたためであり、溶岩や炎は憎悪の象徴であるという内容が記されている。
コミカライズである新サクラ大戦theComicでは、自分を真宮寺さくら本人だと信じ込み、自分達を見捨てた帝都へと憎しみをぶつけるというゲーム本編とは大きく異なる性格になっている。
帝劇地下に通じる昇降機の暗証番号を知っていた理由として、スパイとして送り込まれていたアナスタシアから聞き出したと考えられる。
その一方で「形代に彼女の髪束を用いたことで、その記憶の一部も取り込んでいたからではないか」と考えるファンもいる。
刀を振るう姿が北辰一刀流の構えと非常に似ていたことや、その奥義「破邪剣征・桜花放神」まで用いた事、そして何よりシリーズ一作目となる「サクラ大戦」のエンディング「花咲く乙女」の鼻歌を口ずさんでいたことがその主な理由とみられる。
また「幻庵葬徹がどのようにして真宮寺さくらの髪束を入手したのか」、「あえて姿を似せた紛い物を作り出し手駒としていたのはなぜか」という点については明かされていないままである。
:彼もシャア・アズナブル本人ではなく、人々にとっての理想のシャアになろうとしていた別人(サイボーグ)であるということが共通している。
:彼は「あちら側」のゼンガー・ゾンボルトのデータを元にシャドウミラーに産み出されたアンドロイド・W15であり、主人公部隊とは特に本物と刃をまみえる事が多かった。ちなみに、彼らのオリジナルであるゼンガーとさくらはプロジェクトクロスゾーンで共演している。
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