左ハンドル
ひだりはんどる
概要
車道が右側通行の国や地域で生産・使用される自動車は、フロントシートに座って見て左側にハンドルと運転席があるのが原則である。
世界の過半数以上の地域で採用されており、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、スウェーデンなど自動車工業大国のほとんどもそうである。
ただし左側通行右ハンドルの地域には、日本、インド、パキスタン、バングラデシュ、インドネシアなど特に人口の多い国も多数含まれているので、世界の自動車運転人口数からいえば特に偏りがあるわけではない。また香港やマカオなどのように右通行の本土と違って左通行
を採用する地域があったり、欧米でも20世期に入ってから左通行から右通行にした地域も多い。
右ハンドルを採用する日本においては、左ハンドルは運転しにくかったり、発券機やドライブスルーなどが利用しにくいなどの欠点がある。慣れの問題でもあるが、自分でクラッチ操作するマニュアル車だと右ハンドル車なら左側の手足でシフトレバーとクラッチペダルを操作できるが、左ハンドル車では左足でクラッチを踏みながら右手でレバー操作しなければならない。券売機などについては、近年は左ハンドル対応の施設が増えてはいるものの、助手席者の補助や、運転手が身を伸ばしたり一度停めて降りるなどの必要性も生じる。
日本ではかつて輸入外国車=左ハンドルというイメージであったが、現在では多くのメーカーが日本やイギリス市場を念頭に置いた右ハンドル車も作っている。そのためマニアックなものや特に古いものでもない限り左ハンドルしかないという場合は少ない。ただ左ハンドルに憧れや拘りがあって、あえてそちらを選ぶ人も少なくはない。