概要
正式名称はバングラデシュ人民共和国。面積14万7千平方km、人口1億7119万人(2022年)。
人口密度がとても高く、都市国家や小さな島嶼国家をのぞくと世界一である。
首都はダッカ、通貨はタカ、公用語はベンガル語。民族はベンガル人、ミャンマー国境部にはジュマという仏教徒の先住民が存在する。
南アジアに位置し、ベンガル地方の東側に存在している。インドに囲まれ、そのほかミャンマーと国境を接する。過去には東パキスタンと呼ばれていたが、インドの支援を受けてパキスタンから独立した経緯から、宗教よりも民族意識に重きを置く国でもある。
全域でテロの危険が高く、ミャンマーに近い丘陵地帯では少数民族との対立が未解決、そのため日本の外務省は渡航中止を発令。
環境
環境汚染が非常に酷く、特に世界一大気汚染が酷いとされている。埃が辺り一面に漂っており目の前が霞むほど。原因は様々あるがレンガ窯が国内に約8000もあり、石炭を使って煙を放出されるからとされている。大気汚染の影響は普通に生活していると毎日15本以上のタバコを吸っている状態と同様の害になるためマスクが必須である。
街中で放置されたゴミが近くの川に捨てられるので川には大量のゴミの山があり、色は濃い灰色と化している。さらに、生活や工場の排水が垂れ流しによって川の水が異臭を漂うほど臭いが強い。
しかし、人々は生活用水としてその水を使って洗濯や体を洗っているのだとか。
飲料水に関してはヒ素が含まれており癌のリスクがある。
産業
産業としては農業や繊維産業であり、特にジュート(麻の近親種、保温性は高いものの伸縮性及び耐久性が低い、用途は麻袋など)や米の生産が盛んである。
歴史
起源
この地域にはベンガル人が昔から存在していたらしく、紀元前11世紀ごろから文明画存在したと思われる。独自の王朝を立てたり、インドの王朝の属領になったりしている。
また、現在の国がある東側は11世紀から16世紀にかけて主としてイスラム教徒により開拓されたとされる。
植民地化
その後、イギリス東インド会社により植民地化され、その後植民地化されたイギリス領インド帝国と統合される。この時代には黄金のベンガルとたたえられるほど豊かであったとされる。
この地域でも独立運動は起こったものの、統治していたイギリスはイスラム教徒を東側に、ヒンドゥー教徒を西側に配置することで対抗した。
独立
インドがイギリスから独立した後も宗教対立は続き、イスラム教徒が多かった地域はパキスタンとして独立することとなった(この際ヒンズー教徒は難民となったものも多い)。
その後パキスタンの飛び地で東パキスタンと呼ばれていたが、本来言葉も民族も異なる地域であったため不満が続発、内乱となりインドを利用してパキスタンから独立し、ベンガル語でベンガル人の国を意味する現国名に変更した。
独立後は民族対立や洪水により国内が不安定となり、クーデターにより軍事政権が成立。
1990年代には民主化するも、汚職がひどいため選挙のたびに与党が変わるなど政情は不安定であり、クーデターも発生している。
政権崩壊
2024年8月5日、公務員の採用枠をめぐり学生たちによる抗議デモが発生。シェイク・ハシナ首相が辞任からの国外脱出により政権が崩壊。
その後、バングラデシュ陸軍のワケル・ウズ・ザマン参謀総長が国民に対するテレビ演説にて暫定政権が設立されると発表した。首席顧問は世界銀行総裁モハマド・ユヌス。