概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』のエピソードの一つ。TC35巻収録。
いつものび太に振り回されて忙しいドラえもんの為に、のび太がドラえもんを休ませてあげようと自分の力だけで困難を乗り越えていくエピソードであり、ドラえもんとのび太の友情が改めて描かれている。
ストーリー
パパの会社が週休2日になったことを羨ましいとのび太が呟くと、ドラえもんは「自分は四六時中のび太の面倒を見てるから休みなんて無い」と言い返す。
それを聞いたのび太は、次の日の日曜日をドラえもんの休みの日にすると言い、ドラえもんにガールフレンドの猫とデートを楽しんできてと言った。
その話を聞いてウキウキするドラえもんだったが、念の為にとポケットからひみつ道具「よびつけブザー」(スイッチを押すと)をのび太に預け、ピンチになったら呼んでくれと言って出かけていった。
当日、のび太は何が何でもブザーを使わないことを心に決めて1日を過ごそうとしていたが、その様子を見ていたジャイアンとスネ夫はのび太にブザーを使わせようとあらゆる手で嫌がらせをしてくる。
しかし、のび太はジャイアンに殴りかかられようが、犬に追いかけられようが、挙げ句にトラックの荷台に間違って乗ってしまおうが一切ブザーのスイッチを押そうとしなかった。
トラックの荷台からようやく降り、帰ろうとした矢先に町の不良少年にぶつかってしまい人気の無いところに連れて行かれてしまう。
不良少年達に袋叩きにされようとした際についにブザーを押そうとするも、ドラえもんの顔が頭をよぎり、あと一歩のところで踏みとどまって手に持っていたブザーを踏みつけて破壊した。
その一部始終を見ていたジャイアンとスネ夫はのび太に感心し、不良少年との喧嘩に加勢した。
夜、デートから帰ってきたドラえもんから「いやあ、楽しい一日だったよ。のび太はだいじょうぶだった?」と訪ねられ、のび太は「あたりまえさ! 平和な一日だったよ」と返した。
余談
上記のエピソードは大山のぶ代版及び水田わさび版アニメで映像化されている。前者は1985年と2005年、後者は2008年に放送された。
- 1985年版
基本的に原作通りの展開で描かれている。
- 2005年版
前半は原作と同じだが後半からはのび太がブザーを誤って押してしまい、大したようも無いのに呼び出したとドラえもんが怒って未来に帰ると言う変更が加えられ、その後は、セワシとドラミの荒療治により強引に現代に帰ってきて不良少年とその兄に絡まれるのび太を助けると言った内容になっている。
また、こちらは大山版における最終回という位置づけということもあり、「オールキャラクター夢の大集合」という名目でセワシやドラミ等の原作版には登場しなかったキャラクターが(ほぼモブだが)多く登場している。
- 2008年版
1985年版同様、基本的には原作通りの展開で描かれているが、途中でドラえもんが未来で休日を満喫するシーンが追加されている。
また、ラストでのび太が上記の件でケガしたことについてドラえもんが言及するも、のび太は階段で転んだだけと言って誤魔化すと言った場面が追加されている。