概要
お化け屋敷とは、お化けの出そうな状況を作り出して客に恐怖心を煽るために作られた娯楽施設のことである。大概の遊園地に存在する。
「屋敷」だけあって基本的には屋内型アトラクションである。
歴史は意外に古く、1835年にイギリスの蠟人形作家マリー・チャッターによる『Chamber of Horrors(マダム・チャッターの館)』が常設型の魁とされる。
日本でも同時期に見世物小屋として、医者の瓢仙が「大森の化け物茶屋」を自宅の庭に作り上げたという記録がある。
遊び方は、施設内を徒歩で巡る「ウォークスルー型」、トロッコに乗って屋内を自動で周回する「ライド型」が代表的。昭和のテーマパーク隆盛期ではおよそ半々といった勢力図だったが、現在ではウォークスルー型が大多数を占めている。
さらに昨今ではウォークスルーの発展形として「ロールプレイ型」も登場し、ただ施設内を歩くのではなく、施設を一種のダンジョンに見立ててミッションを達成することを目的としたものも登場している。
ほか、ヘッドホンを装着してそこから流れてくるサウンドで臨場感を演出する「3Dサウンド型」、小型の屋内シアターで怪談を堪能する「シアター型」などもお化け屋敷に分類される。
日本ではお化け屋敷プロデューサーとして五味弘文氏が有名であり、主に東京・大阪・広島の都市部に毎年夏季限定で仮設型のお化け屋敷を設置し、観客を恐怖と絶叫の坩堝に叩き込んでいる。
遊園地の雰囲気に合わせて、お化けではなくエイリアンやモンスターに襲われるタイプもある。
ゴミ屋敷、恐い人が住む家の比喩表現であったりもする。
また、雰囲気が雰囲気なので、たまに作り物のおばけの中に本物が紛れ込んでいる事もあるとかないとか……というのは、ホラー創作ではよくある話。