概要
『進撃の巨人』に登場する巨人の一種。長い腕と特徴的な顎を持つ。
本編では、ユミルが巨人化した姿として初登場。
エレンやライナーの巨人体と違いかなり小柄だが、その分身軽で素早い動きが可能。また、片言ながら人語を話すこともできる。
ユミルとライナー、そしてベルトルトの会話から、元々はライナーたちの仲間の「マルセル」なる人物が有していた巨人であり、彼が無知性巨人だったユミルに捕食されたことが示唆されていた。
正体
「マーレ」編にて、本来の名称が「顎(あぎと)の巨人」と判明。
その正体は「九つの巨人」のうち、マーレ国が有している7体の中の1体。素早さに加え殺傷力の高い爪と顎を持つ強襲型で、「マーレの戦士」の中でも「機転が利く」と評価されたマルセルが継承していた。
しかしパラディ島に上陸して間もなく、ライナーを庇ったマルセルがユミル巨人体に捕食されてしまう。ユミルはそれによって人間に戻り、ライナーたちが起こしたウォール・マリア決壊の混乱に乗じて壁内に入り込んだ。
その後は事実を隠し兵士として過ごしていたが、ウトガルド城決戦にてヒストリアを守るために正体を晒す。直後エレンと共に捕らわれるが、最終的に自らの意志でライナーたちに同行し、マルセルの実弟であるポルコ・ガリアードに「顎」を返す道を選んだ。
ポルコが継承してからは、「顎」は主に戦場で活躍。
作中では対中東連合軍戦に駆り出され、窮地に陥ったガビとファルコを救い、敵軍の塹壕を破壊した。
その爪と牙の攻撃力は飛び抜けており、他の巨人の全力の硬質化防御を容易く砕く戦鎚の巨人が全力で防御の為に作った硬質化物質であろうと砕いてしまう事ができる。
ただ9つの巨人の中でも小柄な体型である事と、攻撃自体は噛み付きと引っ掻きでしかない事から、強力な硬質化を操る巨人との接近戦以外では特性がそれほど強力なアドバンテージにならない事も多い。
パラディ島奇襲戦にて車力の援護のもと、鎧と共に進撃の巨人を奇襲するも吹き飛ばされ本体にも大きな損傷を受けた事で巨人の再生能力が機能しなくなり、獣の叫びで巨人化したファルコに自らを喰わせ継承させた。
ファルコの顎は猛禽類を彷彿とさせる嘴で覆われ、首元から肩にかけの体毛、両手は鳥類の趾の様に変化しさながら鷹の様相をしている