ランドクルーザー
らんどくるーざー
概要
トヨタ自動車の大型SUV。現行型はサイズ、車両重量がアルファード/ヴェルファイアより大きい。
8人乗りのワゴン仕様と5人乗りのバン仕様がある。派生車種としてランドクルーザー・プラドとランドクルーザー・シグナスがある。また、レクサスでは「LX」に相当する。
そもそもは軍用車がルーツである。そのため信頼性・悪路走破性に優れ、さまざまな環境でも動き、頑丈なことでは定評があり、更に販路が広いことから部品の入手も容易と発展途上国では大変に人気の高い車種。
その人気は軍や民兵組織、テロリストも愛用するほど。海外でも生産されており、ヨルダンやサウジアラビア、トルコなどではシャーシなどを流用した装甲車が開発されている。
それだけに国際窃盗団から密輸を目的にした車両泥棒の標的にされており、盗難の被害に遭いやすいことでも知られている。
ラリーレイドでもワークス・プライベーター問わず古くから愛用されている。
歴史
ランクルの直接の源流は日本陸軍向けに第二次世界大戦中に生産されたKYC型4輪駆動トラック。
これにジープのコピーとして開発されたAK10型小型4輪駆動トラックの経験を取り入れ、警察予備隊への納入を目指してトヨタ・ジープが開発される。
富士山6合目までの登山試験にも成功し、オフロードでも優秀な成績を収めたが、警察予備隊への入札では中日本重工(のちに新三菱重工業と改称し、三菱重工業に統一された後、自動車部門が三菱自動車に分離)によるウィリス・ジープのライセンス生産車である三菱・ジープに敗れた。車両自体は1953年に一般販売されている。
1954年6月24日、「ジープ」の名前がアメリカのウィリス・オーバーランド社(のちのクライスラー)の商標権(*)に抵触するため、ランドクルーザーと改名された。ちなみにトヨタがアメリカに進出したとき、初代クラウンの品質が余りに悪かったので、販売車種をランドクルーザー一本に絞ったら一気に売り上げを伸ばすことに成功した。
その後幾多の改良、モデルチェンジを経て、現代に至る。
車名は、イギリスのオフローダー「ランドローバー(陸の海賊)」への対抗心から命名されており、海賊を駆逐する「陸の巡洋艦」という野心的な意味合いである。
日本車の車名としては最も長い歴史を持ち、あのクラウンより古かったりする(クラウンの発売は1955年)。
その他詳細はWikipediaを参照。
*「ジープ」というと小型のオフロード用オープンカーを指す一般名詞というイメージがあるが、実際にはクライスラーの商標である(1953年時点ではウィリス・オーバーランドの商標だった)。