CV:本渡楓
概要
ライトノベル「魔女の旅々」の主人公。同作と世界観を共有する「リリエールと祈りの国」においても脇役ながらも重要なポジションで登場する。
人物
この物語の主人公で主な語り手。作中年齢は10代後半~20代前半程度。10月17日が誕生日(公式設定)。「平和国ロベッタ」の出身。
14歳という異例の若さで魔女見習いの資格を取得、星屑の魔女フランに師事し、そのわずか一年後15歳の若さで魔法使いの最高位『魔女』の称号を取った天才少女。魔女名は「灰の魔女」。
作中に登場する物語「ニケの冒険譚」に憧れて世界を旅する。
精神的にもやや大人で、原作第一巻一話では失態を犯したある人物に厳しい態度をとると同時に激励する一面も描かれた。
得意料理はシチューで、嫌いな食べ物はキノコ。好きな食べ物はパンだが、その中でも特に好きなものはクロワッサン。美味しいものを食べるとアホ毛が動く。かわいい。
またタバコの臭いが大の苦手で喫煙中の相手から話しかけられると思わず鼻をつまんでしまう。話しかけられていなくても近くに煙があると足早にその場を離れたくなるほどで、それは夢の中であっても変わらなかった。
性格
かしこくかわいい。
自己中心的で毒舌で他人に対して尊大と思わせて情に絆されやすく、底抜けにお人好しになることも多い。そのためか助けた女の子達から特別な感情を寄せられたり特殊な性癖の持ち主を惹きつけたりしやすい。その範囲は幼い少女から年齢が一回り違う成人女性まで、亜人から無機物(擬人化)までと幅広い。本人もそのことを薄々自覚しているらしく「女性を口説いて誑かした罪」でこれまでに出会った女キャラ達から裁判にかけられる悪夢を見たこともある。
自他ともに認める美少女(部分的に除く)。
おかねだいすき。
ただしケチというわけではなく散財したり奢ったりすることもよくあり、結果的に金欠に陥りがち。また依頼の報酬を全て寄付したり、被害者の幸せに投資したり、あるいは受け取ることなくその場を去るなど結果的にタダ働きをすることもよくある。
が、やっぱり腹黒。腹黒敬語系。
原作者直々に性根がわりと腐っていると断言する程度の黒さ。
自覚はあるらしく、原作内においては「私は性格が悪い方」と自己分析したり「性根の腐った魔女は誰でしょう?」「薄汚い心の持ち主がいました。それは誰でしょう?」というモノローグが頻繁に出てくる。
一方アニメ版の『正直者の国』では「私は清らかな心の持ち主です」という文章を“正直に”書くことができているため、媒体による揺れが観測されている(原作では性別に関する嘘を書こうとして訂正されていたためアニメオリジナルである)。
経済的に困窮した際にはせこい商売で路銀を稼ぐこともある。ただし結構な確率で痛い目に遭う。
優等生だが国王相手でも普段通り毒を吐くため、常識にはやや欠けている所も。腹黒であるがゆえに猫をかぶるのも上手い。ちなみに本人は猫アレルギーである。(※)
同時にかなりツンデレな側面もあり、善行に伴う照れを「黒さアピール」で隠しているケースもあるので最後のオチまで油断できない。
※ネコそのものは可愛いと思っているが、近付いただけでクシャミが出たり頬が赤くなって涙目になったりとネコを拒絶する身体。本人曰く「身体が『いや!さわらないで!』と面倒くさい女の子のように悲鳴をあげてしまう」とのこと。なお、とある出来事がきっかけで克服して、うきうきでネコカフェ通いしようとしたり雪山で珍種のネコを抱き上げてアホ毛がハート型になったりする。かわいい。
ドライな性格?
かなり現実主義的で決断も早いため「ドライ」「無情」と誤解されがちだが、実際にはまったくの正反対でかなり情に流されやすい。
正式に助けを求められれば求められた以上の手助けをしようとするし、何かのきっかけで情を抱くと例えそれが一銭の得にもならないどころか損をする案件でも、色々理由をつけて助けようとする。また大金を報酬として得られる案件でも、場合によっては先述のとおり断ったり寄付してしまうことも少なくない。
普段は旅人だからと努めて無関心を装っているが、助けを求められたりシンパシーを覚えたりするなど「動く理由」が生まれてしまうと動かずにはいられなくなるのがイレイナである。
本人もそのことを自覚しているためか、原作のモノローグではしばしば
- 贈り物は後で見て悲しくなってしまうから受け取りたくない
- 別れは悲しくなるから黙って立ち去ろう
- 長居すれば愛着が湧いてしまう
- 過度な思い入れは旅人としてよくない傾向
- いつでも逢える近さだときっと依存してしまう
- 本当に会いたい人とは逢いたくても逢えないくらいが丁度いい
といった旨の独白で自らの本心を抑制する様子を見ることができる。
このように大人びた才女ではあるが、一方で想定外の事態には弱く、本当に悲しいことがあると泣き出したり悲劇的な経験を後々まで引きずったりするなど、年相応の女の子らしくか弱い一面もある。
また風邪をひいた際には性格が反転してしまうらしく、そのギャップから生まれる凄まじい可愛さが多くの読者を虜にしたのは言うまでもない。あれをもろに食らっても、その姿を網膜に焼き付けたり頭を撫でたりするだけで我慢したほうきさんは偉い。
また、喉の乾きに耐えきれず噴水の水を飲んでしまうなど、はしたない一面も。
魔女見習いの頃(15歳)には調子に乗って擬人化した無機物(女性)に貞操を奪われかけたり、異例の若さで魔女になって慢心して天狗になっていたところを師匠にボッキボキにへし折られるなど意外と隙も多く、世の中の厳しさをわからせたいおねえさんからの人気は高い。
容姿
魔女名の由来にもなった灰色の髪に瑠璃色の瞳を持つ。髪の質感は第一巻表紙(本記事トップ画)ではややクセ毛気味だったが、現在はストレートで落ち着いている。普段はもみ上げ部を留めてお下げにしてあるが、第三巻の最後のエピソードではとある出来事が原因で一時的に断髪する。
衣服は魔女らしい三角帽子にローブに爪先が反り向いたブーツが基本衣装だが、服装は結構コロコロ変わる。
自他ともに認める美少女である。(大事なことなので二回ry)
ただしぺったんこ。何がとは言わない。自称B95またはB99。
ちなみに作中でも度々指摘されており、アニメ第3話では女の敵に鼻で笑われ、正直者の国でも可愛いと言われつつもないと言われた。
公平を期すために付け加えると、Bカップくらいはあるように見える絵もある。が、自称の数値には程遠い。本人はめちゃくちゃ気にしているのでそっとしておこう。
作中では男女問わずにモテており、どちらからも何度も告白されたことがある。
特に先述のとおり女性キャラに優しく接する傾向があるせいか、各地に現地妻を量産している。
本人はその気はないと言い張っているが若干怪しいところがあり、作中でも「女性にだけ甘いのではないか」「イレイナさんって女の子が好きなの?」などしばしばツッコミを受けており、そのたびに口ごもったり「は?ちょっと意味わかんないです」「ちょっと意味わかんないです」と同じセリフを連呼して逃げたり枕にぺちぺち八つ当たりしたりするなど、疑惑の深まる挙動をしてしまう。かわいい。
ちなみにアムネシアの見立てによるとイレイナは受け属性とのこと。
魔法について
天才だが最強や全知全能というわけではないため、事件の規模や進行度によっては手に負えず匙を投げることもしばしばある(天才外科医であっても病気の進行度合いによっては治せなかったり、天才技術者でも完全にデータの飛んだCPUを復元させられなかったりするのと同じである),
ただし、一度見かけた他人の技術をあっさり会得するなど吸収生がよく、そのためか魔法の手数が多い。さらに開発方面でも優れているらしく、見習いの時点でフランが驚愕するような奇跡的な新魔法を開発するなど、随所に天才の天才たる所以が光る。
一方で猫アレルギーを治す薬を作ろうとしてネコ耳が生える副作用を生んでしまったりとドジも多い。
またせこい商売に活用しようとして魔法統括協会やお役所から叱られることもある。
その他
『ありとあらゆるありふれた灰の魔女の物語』というエピソードでは、本編のイレイナとは別の選択肢を選んだ世界線のイレイナが全部で21人登場する。この話では、彼女達と本編のイレイナが「あなたの願いを叶える国」で出会い、本編におけるイレイナは「他の自分達と比べて無個性」という理由から「主人公の私」と呼ばれる。なお、アニメではこのエピソードに登場する全てのイレイナを本渡楓が演じた。
アニメのクレジット表記は、それぞれイレイナ眼鏡・イレイナハイ・イレイナあほ・イレイナ百合・イレイナ偽乳・イレイナやさぐれ・イレイナやらしい・イレイナ厨二・イレイナ恋・イレイナ闇1・イレイナ闇2・イレイナ闇3・イレイナかぶれ・イレイナゲル・イレイナグール・イレイナ粗暴・イレイナ猫・イレイナ忍者・イレイナ植物・イレイナ筋肉・イレイナ六つ子である。
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