概要
遠野志貴が出会いたくないもの、又はアルクェイドの吸血衝動そのものがタタリによって具現化したもの。
冷静な場合はアルクェイドそのものだが、ひとたび精神が高揚し始めると目が鬼灯のように充血し、顔も美人が台無しになるぐらい凶悪な笑みを浮かべる。アルクェイドが血に狂って理性を失った(とされる?)姿。言動もかなり粗暴なものとなっている。
タタリに限界があったためか、本来の「暴走アルクェイド」の40%程度の出力しか出せないらしい。また、タタリのキャパシティを超えていたせいか、最期には突然転ぶ、攻撃をハデに外すなど奇怪な行動が増え、自ら召喚した鎖に囚われることもあった。
暴走
『月姫』本編および『メルティブラッド』で、アルクェイド本人はこの姿では登場しないものの、過去の逸話として、ミハイル・ロア・バルダムヨォンの奸計にはまって一度だけ血を吸ったことがあり、その際に暴走して周囲にいた同胞たるほかの真祖たちを惨殺している。
なお、真祖にとって血は麻薬に近いような物質であり、吸いすぎると精神が破綻し、魔王と呼ばれる悪性存在へと堕落してしまうらしい。
吸血衝動の抑制をやめ、100%力を開放した「魔王」アルクェイドの能力は、吸血衝動を抑制している通常アルクェイドの3倍以上に跳ね上がる。
メルティブラッドでの性能
第一作では、アルクェイドの模倣キャラでしかなかったが、Re・Act以降、アルクェイドの性能が大きく変更されたことで、無事差別化が図られることとなった。
パワー重視のオールラウンダーであり、必殺技の後の隙が大きい分、どの技も威力は高めになっている。
通常攻撃は早い部類ではあるが、やはりアルクェイド同様にリーチが短く、また突進技など相手に突っ込んでいける技も少ないため、中距離での立ち回りに重点を置かざるを得なくなる。
また押しの一手であるアークドライブ自体が、正直かなり使いづらいもので、発動からダメージ発生までに秒単位のタイムラグが存在し、さらにその間自分は無敵判定・アーマー付加もなく棒立ち同然、ダメージを受けると技が中断されるとい有り様で、魅せ技以外の用途がないという不遇っぷりであった。
この仕様は現在改正されており、発動からダメージ発生のあいだに自由に行動できるようになり、隙あらばコンボを叩きこんで追加ダメージを狙えるようになった。発生直後の硬直とその間にダメージを受けると技が消滅する仕様はそのまんまだが…。
カウンターからの切り替えしに強く、元々の火力が高い上に、優秀な飛び道具と驚異的な対空性能を持つので、下段攻撃の乏しさにさえ注意すれば、操作性自体は初心者でも十分に使えるものであり、極めれば上位クラスに食い込む性能を発揮する。
アークドライブは空想具現化で生み出した月を相手の頭上に落とす『ブルート・ディ・シュヴェスタァ』、ラストアークは空想具現化で足元から鎖を召喚し相手を縛り上げた後に無慈悲な一撃を浴びせる『グナーデン・シュトース』。
豆知識
暴走アルクェイドの技名はすべてドイツ語であり、以下の意味を持つ。
以下に例をあげる。
・ブルート・ディ・シュヴェスタァ=血の姉妹(?)
・グナーデン・シュトース=慈悲の終焉
よく、プルート・ディ・シュヴェスタァと書かれるが正式にはブルート・ディ・シュヴェスタァである。