セントエルモの火とは――
- 自然界における発光現象の一。
- BUMP OF CHICKENの楽曲。
発光現象「セントエルモの火」
船乗りの間で伝承される発光現象。
由来は3世紀~4世紀初頭に活躍したキリスト教の殉教者エラスムスに由来する。
あるときエラスムスの乗り合わせた船が嵐に遭い、転覆の危機にさらされた。
そこでエラスムスは主に熱心に祈りを捧げると、嵐は治まり船の帆先に青白い炎が灯っていたという。
この出来事から、エラスムスは船乗りの守護聖人として崇められており、船乗りの間で「航海の安全をもたらす奇瑞」とも「不吉への警鐘」ともされるようになった。
紀元前にも幾度か記録され、古代ローマではユリウス・カエサルの『アフリカ戦記』、大プリニウスの『博物誌』、また近代の小説『白鯨』(著:ハーマン・メルヴィル)でも登場した。
古代ギリシャ文明でも記録されており、単体だけのものを「ヘレネー」、二つ以上のものを「カストルとポルックス」と呼んだという。