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セントエルモの火

せんとえるものひ

自然界における放電・発光現象。 船乗りの守護聖人「聖エラスムス」が起こした奇跡としてその名がついた。
目次 [非表示]

セントエルモの火とは――

  1. 自然界における発光現象の一。
  2. BUMP OF CHICKENの楽曲。

発光現象「セントエルモの火」編集

船乗りの間で伝承される発光現象。

由来は3世紀~4世紀初頭に活躍したキリスト教殉教者エラスムス(聖エルモ)に由来する。


あるときエラスムスの乗り合わせたに遭い、転覆の危機にさらされた。

そこでエラスムスはに熱心に祈りを捧げると、嵐は治まり船の帆先に青白い炎が灯っていたという。

この出来事から、エラスムスは船乗りの守護聖人として崇められており、船乗りの間で「航海の安全をもたらす奇瑞」とも「不吉への警鐘」ともされるようになった。


紀元前にも幾度か記録され、古代ローマではユリウス・カエサルの『アフリカ戦記』、大プリニウスの『博物誌』、また近代の小説白鯨』(著:ハーマン・メルヴィル)でも登場した。


古代ギリシャ文明でも記録されており、単体だけのものを「ヘレネー」、二つ以上のものを「カストルとポルックス」と呼んだという。

カストルとポルックスの通称は、両者がアルゴー号の英雄の一員だったことに由来し、アルゴー号が嵐に見舞われた際、双子の頭上に光が現れるとともに嵐が静まった逸話を持つ。

そのためセントエルモの火が2つ灯ると、航海に安全がもたらされると信じられていた。


原理編集

本来は「檣頭電光(しょうとうでんこう)」呼ばれる自然現象。

檣は【ほばしら】と訓み、そのまま帆柱を意味する。

自然界で尖った物体の先端に蓄積された静電気が放出され、持続的な放電を起こすコロナ放電現象を発生させることで出現する。

特にによって大気中の静電気量が増加するときに起こりやすく、嵐の船上で目撃が頻発したのはそこを原因とする。


飛行船でも嵐の中に突っ込んでしまうと稀に起きることがあり、船体が青白い光に包まれる。

近現代では航空機でも確認されており、火山灰を含んだ強風の中に突っ込むと火山灰と航空機の機体が摩擦を起こして静電気を放出し、機体全体を青白い光が覆う現象が目撃されている。


関連タグ編集

火の玉 人魂 鬼火 怪奇現象

電気 放電


モチーフとした創作関連編集



BUMP OF CHICKENの楽曲編集

アルバム『COSMONAUT』に収録された楽曲。

Pixiv内では主にこちらの意味で使用される。

※メイン画像も本項に寄せたもの。


「大切な人」の背中を負い、懸命に前を向いて歩く人を歌った一曲。

明るくテンポの軽いギター演奏に、諭すように励ます優しい歌詞が印象的。


一方でギターコードの難易度は、アルバム中でも最難関と評されており、BUMPの面々もその難易度の高さも一因してか、ライブでこの曲を披露することはほとんどない。


関連タグ編集

BUMPOFCHICKEN

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