概要
ハーメルンに投稿されているオリジナル小説を指すタグ。
正式なタイトルは『和風ファンタジーな鬱エロゲーの名無し戦闘員に転生したんだが周囲の女がヤベー奴ばかりで嫌な予感しかしない件』と長くタグとして使用できない為、こちらが本作品を指すタグとして使用されている。
内容はもうタイトルが語ってしまっている。これ以上に説明のしようがない。
作品が気になった方はこちらへ
登場するヒロインキャラは基本的にヤンデレであり、一回の選択ミスで軽く死ねる。
ミスしなくても世の中の不条理が(作者の手によって)襲い掛かって来て死ねる。主人公は泣いて良い
世界観
舞台は千数百年の歴史を持つ国『扶桑国』。
妖、異能、陰陽師など定番な和風ファンタジー要素あふれる世界である。
レベルやスキルはゲームだった時にはあったみたいだが、作中ではない物として扱われている。
帝と貴族からなる朝廷が中央を治め、朝廷に実力と貢献度を認められた退魔士一族が地方を治めるという封建制で、上洛という参勤交代のような制度があったり、金平糖が庶民でも買える高級菓子として市販されていたり、武器として大砲や単発式の短銃があったりと、文明レベルのイメージ的には江戸時代に近い。
過去に何度も大規模な死闘が発生しているが、千年前に起きた最大の戦い『人妖大乱』以降は妖側に目立った統率者が現れておらず散発的・局地的な戦闘に収まっている。
だがその余裕ゆえに権力の腐敗が進み妖の殲滅そっちのけで人間同士の派閥争いが起きたり、妖と手を組む反中央勢力や信奉団体『救妖衆』などの暗躍を許すなど、悪い意味で情勢が安定してしまい被害が続いているという鬱ゲーらしいものとなっている。
- 妖
古代より人間との生存競争で殺しあっている天敵。
彼らの妖力は人間にとって毒であり、霊力を纏って中和できる退魔士以外は基本的に対抗できない。
初見殺しや対策必須な特殊能力を持つものも多く、貴重な退魔士の負担や被害を減らしつつ勝利するために下人という使い捨て戦闘員を使うシステムが考案され広まった。
妖は強さに応じて下から『幼妖』・『下妖』・『中妖』・『大妖』・『凶妖』と区分されており、『凶妖』に至っては、朝廷直属や名門退魔一族など最上位戦力以外はまず普通じゃ勝てない。
特に人類がほぼ家畜化される寸前まで追い込まれた『人妖大乱』で妖側首魁『空亡』の側近だった四体の凶妖は『四凶』と呼ばれ、一体を除き死亡確認されていないことから封印中の空亡ともども伝説的な存在として現在も恐れられている。
……実は全員生きていて、今も裏で色々と活動していたりするのだが。死亡したと思われている一体に至っては人に化けて上層部に潜り込み権力が腐敗するよう誘導していたりする。
- 退魔士
霊力を扱い妖に対抗できる手段を持つ者。
特に名門とされる家の者は代々優れた血を交配することで強力な異能や霊力を発現させており、研鑽し継承されてきた技術も含めて強大な戦力を誇り、朝廷より各地の守護と支配を任されている。
突然変異などで霊力に目覚めた市井の退魔士、いわゆる「もぐり」「はぐれ」も存在するが、基本スペックで劣り技術を学ぶ機会もないため実力は比べ物にならず死亡率も高い。
それでも活躍が目に留まれば実際に家人として取り立てられることはあるため、田舎でくすぶるよりも一発当てようと立身出世の夢を見てはぐれ退魔士になるものは後を絶たないという。
これは妖は霊力持ちを食らうことで力を増すため優先的に狙ってくるという性質から、田舎では災いを招く忌子として疎まれ、良くて売り飛ばされ下手すると殺されることも少なくないという事情も影響している。
- 鬼月家
800年の歴史があり、北土のみならず扶桑国全体でも最大級の勢力を有する退魔士一族。
一族だけで100人近くが在籍し、積み重ねられた歴史にふさわしい強力な戦力を有するだけでなく、北土の大地主という資産を背景に他の退魔士一族や神社仏閣、公家や商人などとも血縁や利権で強く結びつき、絶大な財力と人脈を誇り中央からの信頼も厚い名門。
だがその煌びやかな名声とは裏腹に、内情は当主は義務を放棄して幹部会議にすら出ず引きこもり、愛憎や権力闘争で暗殺や陰謀が日常茶飯事というドロドロしたものである。
現在は一門や長老衆による合議制で運営されており、当主の長女の雛と次女の葵のどちらを次期当主にするかも決まっていない。
- 下人
作品名にもなっている、奴隷よりは多少マシ程度な扱いの名無し戦闘員。
戦闘力の目安は小妖には一対一で、中妖には数人がかりで勝てる程度。
退魔士が出るまでもない雑魚の対処をさせられたり、大妖や凶妖の能力や戦力を確認するために死亡前提の生贄として送り込まれたりと、消耗品として使い潰される存在である。
退魔士の権力基盤である霊力の独占の妨げになる突然変異で生まれた霊力持ちや一族の馬鹿が生ませた私生児の管理、雑用や囮に使える人手の不足といった問題を都合よく解決できる制度として普及した。
そのため反抗や逃亡したら死ぬ呪いを掛けられた上に、一族に忠誠を誓うような教育(洗脳)で自由意思を持たないようにされていることが多い。
また使い捨てる側が個人を認識して情が湧かぬよう下人は全員顔を能面のようなもので隠すことになっており、役職によって違う種類の面を付けることで最低限の区別ができるようにされている。
微小なりとも霊力を有するのが最低条件で、戦えるよう武器や術の扱いを仕込む教育も必要なため欠員の補充は容易ではないのだが、退魔士や家人の中にはいくらでも替えの利く駒としか思っておらずそのあたりがわかっていないものも多い。
登場キャラクター
伴部
(画像左)
該当記事参照。
鬼月葵
該当記事参照。
鬼月雛
該当記事参照。
鬼月胡蝶
有り余る霊力で肉体を活性化させて若い姿を保っている退魔士。雛と葵の祖母に当たる。
四人の子供を出産している。
伴部曰く「拗らせババア」
かつての想い人と伴部が瓜二つだったことから気に掛けるようになる。
赤髪碧童子
ヒロインの一人。扶桑国の都に攻めいり巣くった『四凶』の一体でその巣くっていた場所から「右京の青蛮鬼」の異名で呼ばれた大鬼。つまりは伝説の『凶妖』である。
元は大陸で相当暴れていた化物で、後に海を渡ってからは都や近隣の村を従えた有象無象の化物共と共に右京を食い荒らしたとされる。
因みにこの時の全盛期の姿は「EX碧子様」等と言う呼称で呼ばれているのだとか。
ただし、暴れまくったせいで帝の命を受けた陰陽師や武士、僧侶からなる「退魔七士」達により部下は皆殺し、自身もボコボコにされ何とか逃げ出した。
また、『闇夜の蛍』のスピンオフでは当時の所業ががっつりと描かれる事となったらしい。
伴部を鍛え上げて自身を劇的に殺す事で英雄になってもらいたいと思っている。
白
ヒロインの一人。狐の妖怪にして『凶妖』の一体・・・だった残りカス。
元々は大軍を率いる『凶妖』だったが、都に攻め入る前に半殺しにされて自身の体を分割させて生き延びた。白はその分け身の一体なのだが、記憶を失い悪しき心の無い存在になっている。
半妖の子供が生活している孤児院に拾われ、その後なんやかんやあって葵に拾われることになった。
そのなんやかんやの中で伴部と関わる事になり好意を寄せるようになる。
基本的には真面目で素直。
原作知識を持つ伴部曰く、育てすぎると過去の記憶を取り戻してヤンデレ化してバッドエンド一直線になる為に育成が難しいのだとか。
赤穂紫
ヒロインの一人。『鬼月家』と近しい血筋の退魔師の少女。
死亡フラグにとことん好かれており、原作ゲームではどう足掻いても死ぬ運命が待ち受けている。
酷い時には『画面外で死んでる』と触れられる程度で死亡シーンすら描かれない事も。
例えゲームそのものを改造してハッピーエンドにしても強制的にハッピーエンドが夢オチとなり死んだことにさせられるなどの徹底ぶり。
退魔師ではあるのだが、親や兄が実戦の場に向かわせようとしないせいもあって経験値は低い。
これに関しては末っ子の為に猫かわいがりされているという面がある。(本人は嫌がっている)
都の地下を調査した際に伴部と共に行動することになり窮地を幾度となく救われ、好意を持つようになる。
唯一ヤンデレと化していなければ化す恐れの無い存在。
橘佳世
豪商の家に生まれた一人娘。日本人の父と西洋人の母を持つハーフ。
原作ゲームでは攻略キャラではなく、武器を売ってくれるお助けキャラなのだが、とても闇深いセリフが多い。
伴部に狐の分け身に襲われている所を救われて以降興味を持つようになる。
そして、何度も関わるうちに恋心を抱く。
だが、伴部の陥っている状況と彼を取り巻く環境を知り、自身の力ではどうする事も出来ないと悟ってしまう。
所謂『負けヒロイン』になってしまったのだが豪商の娘として葵と交渉。気に入られ、『側室』として伴部の隣にいる事を許された。
本来なら闇深いだけでヤンデレにはならず、また、伴部の活躍により闇深くなる可能性も消えたりと救済されたキャラではあったが、上記の事もあってヤンデレと化した。
伴部は泣いて良い
漫画
ファンアートとして漫画も描かれている。