概要
空間と時間に干渉する高次元的な物質「アーキタイプ」の13番目のフェーズで、アーキタイプ研究の第一人者である葦原道幸が過去に存在を提唱していた。名称を和訳すると「直行対角化」となる。
怪獣の生存に必要な他のフェーズのアーキタイプを変質させる効果、すなわち怪獣を倒す力があるとされる。
アーキタイプのフェーズ1である「紅塵」の変質を促す形で用いられるため、使用時は紅塵の中で起動しないと意味がない。
現状まだ未完成であり、起動すると、紅塵が急速に鋭利な結晶に変化して怪獣や周囲もろとも無差別に貫きながら成長するように伸びたのち風化するという危険極まりないものである。そのうえ結晶化の維持は持って数日から数時間程度であり、結晶が崩壊すると紅塵どころか怪獣まで活動を再開してしまう。
完成させるには起爆コードに超時間計算器を用いて未来から届いた完成コードを打ち込む必要がある。
それでも紅塵に対する一時的な抑制剤としての効果は確かであり、鹿子は「地獄の門を閉める鍵」に例えている。
同じアーキタイプ研究者のベイラ・バーン(BB)および李桂英もこれの理論自体は葦原の残した資料から知っていたものの再現には至っていなかったが、日本人の神野銘が書いたレポートの理論を参考にしたことで不完全ながらも実用化の目処が立った。
ちなみにBBはこれを「アムリタの副産物の毒の方」と表現している。
初使用はインド・ウパラの研究施設から脱走を試みたサルンガに対して行われ、紅塵を無数の鋭い枝状構造に変質させサルンガを串刺しにし足止めに成功したが、BBはこの結果を「失敗」と評している。
その後、施設から脱走したサルンガ相手にシヴァ共同事業体の私兵隊が改良が進んだものを搭載したミサイルを使用し、先と同じ紅塵の結晶化による攻撃でサルンガを活動停止に追い込んだ(なお、改良によって結晶も前回のより巨大化しているほか、直線的な形状に変化している)。
……が、その後数時間で結晶が崩壊するとともに紅塵もろともサルンガも活動を再開してしまった。
また、同時にBBは李の遺言からティルダを裏切って量産されたO.Dの大部分を盗んで世界中にばらまいていた(娘のリーナにお使いでマキタに渡したのもその一つ)。
余談
英訳すると「Orthogonal Diagonalizer」略して「OD」となり、そのサンプルの容器も1954年の『ゴジラ』に登場した「オキシジェン・デストロイヤー」のものと同じというある種の過去作オマージュとなっている。
ちなみにネット公開の予告ではBBががっつりオキシジェン・デストロイヤーの単語を出して銘からつっこまれている。
公式表記は「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」だが、・を真ん中につけない表記もしばしば見られる。これは、Twitterでタグとして機能させるため公式が「・」をつけない表記をしていたことや、劇中でカタカナ表示されなかったことが主な要因と思われる。