CV:磯辺万沙子
概要
シヴァ共同事業体の代表を務める女性。
ふくよかな体と白目のない完全な黒目が特徴。
インドのウパラ地方にある研究所にてベイラ・バーンおよび李桂英が行っている「アーキタイプ」とかつて葦原道幸が発見したという「特異点」の研究を監督している。
基本的に冷静沈着な指導者だが、やや保守的な性格で、アーキタイプの研究には慎重な姿勢を取っており、ベイラが計画していた「オーソゴナル・ダイアゴナライザー」の使用実験の許可もサルンガが研究施設に出現するまでは出さず、そのODが実際に使われた際には「特異点」が破壊されたかもしれない危険性を理由にベイラを拘束したりと、いかなるリスクに対しても厳格な方針で臨んでいる。
加えて良くも悪くも現実主義者でもあり、過去に葦原が主張していた怪獣の出現も実際に起こるまではほとんど信じていなかったようで、後に神野銘が葦原の残した資料から導き出した世界の破局的事象の話も半信半疑という感じだった。
李の死後は銘を彼女の後釜に据えようと考えており、破局への対処は後回しにしていたが、その銘に同調したベイラの独断と彼女を追い落とそうと目論んだスティーブンの策略で施設に保管していたODの大半を持ち去られてしまう。
その後、遂に施設の側にまで迫ったサルンガに対して自身も外に出て直接相対、兵に最後のODを使用させるが、サルンガは紅塵を操作する能力を使いOD着弾までに紅塵をどけてしまう。それを見たティルダは「サルの方が一枚上手か」とぼやきながらサルンガが発生させた紅塵の嵐に飲み込まれた。そこで物語からフェードアウトしたため生死は不明となっている。
後に自身を目の上のたんこぶ扱いしていたスティーブンが他の協力的な関係者達と共にある物を製造していた事から仮に生存していたとしても再起不能に陥って引退したか流れ的だがスティーブンが事態を収拾に関与した神野銘を支援した事を材料にシヴァ共同事業体のイニシアティブを奪った可能性が高い。
(彼女自身の性格を考えれば未完成なOD以上に危険性がある物に手を出す事はありえない為)
小説版では彼女の半生が描かれており、かつて夫と共にDNAベンチャー企業を立ち上げていたが、夫が何らかのDNAサンプルを国外へ持ちだしたことを機に自宅が爆破され、夫(と明言されていないが娘)を喪ったこと。そして復讐のため事件を調べる中でシヴァ共同体に接触したものの、結局真相が掴めない(犯人や首謀者はおろか、そもそも何故狙われたのかすらハッキリしない)まま自分が代表に収まってしまったことが語られている。
こちらでもティルダ自身の安否は明言されていないが、紅塵の嵐に飲み込まれる寸前に「爆破された自宅の中で娘の名を呼び続ける自分自身の姿」という悲痛な過去を思い浮かべていた描写がある為、遠回しに死を示唆しているとも受け取れる(ただし、同様に生死不明扱いだった李桂英に関しては死亡が明言されている)。