概要
聖徳太子が作ったとされる法文の一説「六曰、懲惡勸善、古之良典。是以无匿人善、見-悪必匡。其諂詐者、則爲覆二國家之利器、爲絶人民之鋒劔。亦佞媚者、對上則好説下過、逢下則誹謗上失。其如此人、皆无忠於君、无仁於民。是大亂之本也。」が語源とされ、悪を懲らしめ善を勧めることは古来からの規範であり、放置すれば大乱の原因になると記されている。
江戸時代後期の文学作品において「正義が勝ち、悪が滅びる物語」が多く用いられ『南総里見八犬伝』は勧善懲悪の代表作とされている。
その在り方については古くから否定的な意見もあり、明治時代に記された小説論『小説神髄』では勧善懲悪を説く小説を「勧懲小説」と呼び、時代遅れの産物と評している。
しかし、時代や媒体が変わっても勧善懲悪は娯楽の王道として健在であることは言うまでもない。