「やあ、僕の名前は風間望。この学校に通うナイスガイの三年だよ」
外見
カッコマン
新堂誠との判別方法は『太眉/半袖/ひょうきん』な方が風間。細かい所だと風間の方がややロン毛で耳が隠れている。
いい笑顔である。
中の人はパンドラ広報営業マン。お坊ちゃん育ちなナルシーで風間の口調等は彼を参考にしたとの事。
PS版
いわゆるワカメ頭で彫りが深い細身の長身。
余談だがPSのスタッフロールのキャストにいる『末安祐介』氏は『幕末降臨伝ONI/アラビアンナイト』にも名前がある。また語り部にコスプレ社員が混じっていてそれが彼なのではないかという疑惑がある。
胡散臭さはそのままなものの真顔やスマイルが随分優しいものになり、同じ事を喋っていても腹立たしさはダウン。
彼が茶化すシーンは笑い声のSEが入るようになった。前作の晦の哲夫おじさんの時にやりたかったらしくリベンジのようだ。
ただ日野貞夫や幽霊にまで使い回しているので和やかなムードになってしまった。
性格
優男気取りのナルシストで
金にがめつい男
PS版
「僕だって、高三の夏の貴重な時間をさいて、ここにいるんだよ。僕みたいな色男が、ギャルのデートをふり払って来てるんだからさ。……お茶でも出したら?」
ギャル参戦に誰より喜び大はしゃぎの男。セリフはほぼ差し替えられた。金の無心は男女平等。
話の傾向
一人だけ学校であった小話をしてくる。
しかも寄席代(500~10000)を払わなければならない。
「今持ち合わせが……」と体よく断ろうとすると部費を盗られてしまう。
ひたすら怖さを求めるプレイヤーは部活動に命と誇りを懸ける主人公と心がシンクロするはずだ。
ただ「怖がりなのに買っちゃった」とか「思ったより怖くて震える」といった細田友晴のようなプレイヤーにとってはオアシスのような存在。
シナリオによっては開幕「僕は人間じゃないんだよ」と宣言しミミズを食べ出すといった奇行をする『学校であった頭の変な人』になってしまう。
そこから分岐するとついに人ですらなくなる。
普段はカモに出来そうな男以外には塩対応なのに、変な人モードに入ると同士扱いされ細田以上にグイグイ来る。
展開によって見せるギャップの大きさは語り部の中でも群を抜いている。
「俺はホラー漫画に一人迷い混んだギャグ漫画の住人だぜ。効かないよそんなの」とスンバパワーで全員生存エンドに導くナイスガイな風間。
「おう荒井殺したから隠蔽すっぞ。お前ら止めなかったんだから連帯責任な」と集会メンバーの誰よりゲスな風間。
『ドラゴンナイツであった怖い話』
学校であった悪い人と狂った人しか出てこない怖い話。その中でも彼の畜生ぷりはトップクラス。それにしても一人とばっちりな人が混じっているような気がしないでもない。
「美由紀ちゃんは、ある日三人組に乱暴されたのでした。美由紀ちゃんは、小学校の帰り、三人組に襲われました。中学生のくせに昼間から酒を飲んで酔っ払っていた三人が、どういう理由で美由紀ちゃんを殺したかはわかりません。でも、その三人は未成年ということで法律に守られ、無罪になってしまいました
いくら貰ったの、福沢? 風間からいくら貰ったのさ。あのころ、福沢と荒井は付き合っていたんだよね。偶然通りかかったとはいうけれど、どうして美由紀ちゃんを見殺しにしたの? どうして、警察に嘘の証言をしたの?」
「い、痛いよ、坂上君、何をするんだよ。僕たち、友達だろ? 乱暴はしちゃいけないよ」
「さ、坂上……あれは事故だったんだよ。俺は何もしちゃいないんだ。俺は助けようと……ぎゃっ! 悪かった。悪かったと思っているよ。どんなことしてでも償うから、命だけは助けてくれよ」
「わ、私は関係ないでしょ! お願い、私は何もしていないもの。やったのは彼らでしょ」「ごめんなさい! 本当ことを言いますから助けてく……」
福沢はそうわめき散らしながら、新堂と岩下と風間を指差した。
「私の耳、いる? 早く! 私の耳を貰ってよ! 私の耳なのよ!? 私の耳なのに、どうして貰ってくれないのよ!」
「坂上君、僕が岩下を殺すから。こんなキチガイ女、生きていても仕方ないだろ? だから、僕は助けてくれるよね?」
PS版
ヤンデレというか変質者的というか女性主人公ならではの怖い展開が増える。
女が好きなだけで女に優しい訳ではないのだ。
諦めなければ勝てる男主人公と違いスペランカー並みに死にまくる女主人公を、仲が悪い上に怪異に弱くすぐ全滅エンドに突っ走る親戚連中の時と同じ手段(ギャグキャラ補正)で誰も傷付けずに生存に導く唯一の語り部でもある。
ただその場合自宅まで招き両親に彼を紹介しなければならない。
ジャジーだったテーマ曲は口笛/足音/ハンドクラップの人体ソロアレンジ。SFC→晦→Sとどんどん怪談に相応しくない風間らしい曲になっていく。
地味な人気があった『地底人のテーマ』は削除。むしろたった一分岐の為にBGM作ったSFCの方がおかしい。風間の没曲か何かで勿体無いから流したのだろうか。
SFCでは普段は「僕」で素になると「俺」になると思われていたがPSで修正されたので単なるミスだったようだ。
交遊関係
友達がいないからしつこく主人公にちょっかいを出すのではないかと思うぐらいに怪談で知り合いが出てこない。
小説版
その昔「風間の話なのに怖い」と評判だった。汚い系の話で駄目な人は駄目かも知れない。ペラペラよく喋り主人公がいちいち突っ込むのでシナリオが誰より長い。
『最初から、彼は福沢さんを狙っていたのだろう。だから一分でも早く帰りたいなどと文句をいっておきながら、帰らずに粘っていたわけだ。まったく、調子のいい。風間さんは、馴れ馴れしく福沢さんの肩に手を置いた。彼女も、笑うばかりで別に嫌がってはいない様子だ。二人は長年の恋人のように肩を寄り添いながら、仲良く並んで部屋を出ていった』
福沢玲子にも唾を付ける。これで集会の女性メンバーコンプ。
『いじめというのは、相手が嫌がったり泣いたりする反応がおもしろくてする連中が多いじゃないか。大川は喜ぶんだよ。「きゃー、やめてぇ」とか女みたいな声を出して、すり寄ってくるんだよね。
大川に使いっぱしりを頼むとするでしょ。いつも鼻ほじってんだよ。へらへら笑いながらさあ。そんな奴が買ってきたパンとかジュースを飲みたいと思う?
お金を持ってこいというでしょ。するとね、泣くんだよ。ものすごい大声で。殴っても蹴っとばしても、効かないの』
「その陰湿ないじめっ子お前だろ」と主人公もツッコんでくれる。
『僕のダディが海外に行ったときに黒魔術グッズをお土産に買ってきてくれてね。
使用料として一回五万円で貸してあげることにしたよ。
もちろん、彼はそんな大金、……僕にしてみれば小銭だけどね、持ち合わせているわけないじゃないか。
でも、僕は太っ腹だからねえ。後払いということで十万円で手を打ってあげたよ。もちろん、サイン入りの借用書も作ってもらったさ。
おまけに、場所代は一万円に負けてあげた。
もし君も使いたかったら、僕にいってくれたまえよ。一回、五十万円で使わせてあげるから。
良かったら、見においで。一回十万円で見せてあげるから』
やってる事はゲーム版と全く同じなのだが、笑って許せる額ではなくなったのは大きい(ゲームの一万も相当だが……)
話を聞いているとどうも金持ちの家の子供のようだ。
「それなのに後輩に金せびってたのか」とゲーム版の印象すら変わる事態に。
『おすしとはぜいたくな。おすしは僕のような選ばれたものだけが食べられる特別な食べ物なんだ。決して庶民が食べられるものじゃないんだぞ。……ぜいたくな。僕だって、めったに食べられないのに。まあ、仕方ない。一万円も、もらってしまったからな』『あの、肉汁がジュジューっと口の中に広がる感じ。それが、カツ丼のだいごみだよねえ。一万円もらったし、後で食堂にいこうかなあ……。さあ、続きを占おう。カツ丼が好きな奴に、悪人はいないのさ』
SFCの『前世占い』でいちいち庶民代表のようなセリフを吐くことから「風間実は貧乏説」がファンの間で根強くそれで許されていた感があった。
晦-つきこもり版
「初期カーソルだしお前が新堂ポジか。さぞ正統派な怪談が聞けるのだろう」でさっそく業界巻きのお兄さんに話を聞く。
すると「デンデデデデデデデーン♪」という出落ちBGMが流れ感動の再会を果たしてしまう(ウイスキーのCM風にとにかく胡散臭く腹が立つアレンジにしたとの事)
このゲーム語り部の話に一本風間の話が混じっていて、見えない七人目のような扱い。
前作は見えている上に一プレイに一回という箸休め的な存在だったが、純粋にホラーを楽しみたいプレイヤーはまず風間が出てくる話(泰明1哲夫2良夫3正美4和子5由香里6)を覚えて避ける所から始めなければならない。
アーカイブ配信や動画サイト等で敷居が低くなった昨今ではクソゲー一歩手前の学怖の面汚しの評価で落ち着いてしまう。
この晦、スーパーファミコン末期の作品で、パッケージとタイトルだけ見ても何のゲームか分からず、前作が売れなかった事もありゲーム誌での扱いも小さいもので出荷数も絞られ、学怖を何周もするようなファンしか買わなかったので愛されていた。
風間のキャラは強烈だったのか、リアルタイムでの学怖ファンの間での人気はそれはまあ凄まじいものだった。
当時の攻略本が分かりやすいかも知れない
『やっと本が完成した訳ですが、お役に立っているでしょうか。悪夢にうなされ、物音に怯え、人間不信に陥り、風間に恋し……と心身共に忙しい毎日を送りました』
『1位は風間の話。なんとこの話ではショッキングなことに、あの風間が死んでしまう! またこれに続く2位だが、タイトルから察するに、あとに続く7話目こそが本作の真の最後の話なのでは!? ということで、この結果に』
風間が死ぬというだけで和子7話を押さえてライターの一番怖かったシナリオに選ばれる、当時の空気感が分かっていただけただろうか。
『風間に関しては誰が言い出したのか……。学校が終わって晦の企画会議の段階で風間の連作を作ろうということになってしまいまして……。多分みんながみんな風間の話を書きたかったというふうに思うんですよ』
そもそも風間ありきの企画だったらしい。『風間スペシャル』に改名しよう。
『まぁ、これはあくまでも理想だからさ。本当のところをいうと、あまり好き嫌いはないんだ。老若男女、みんな好きさ。当然、君のことだって大好きだよ。どうだい、うれしいかい?』
晦だけの特徴があり、このゲームの風間は老若男女に優しい。この作品で好き勝手暴れ過ぎたのか「なんかSの風間大人しいね」とファンが麻痺してしまった。
四八(仮)版
「風間だけSFCもSも老けてる」等と言われていたがヤングマンに
規制で怖い話からカットされていったらしくギャグ話ばかりになってしまい、しっかり仕事しているだけなのに一緒になって叩かれてしまった。
右の人は風間ではなく「この人SFCの風間じゃね?」と当時話題になった津蛾の鶴ちゃん亀ちゃん。
アパシー版
アパシー版プロフィール
3月3日魚座AB型
身体:181cm・66kg
好きな/嫌いな食べ物:スキヤキ、ラーメン/なし
『……やあ、わたしは、風間望だ。一月一日生まれ、乙女座のAB型さ。えっ、一月一日は、乙女座じゃないって? わたしの故郷では、一月一日が乙女座なんだよ。……と、いうことにしておいてくれ。だって、今は乙女座の男性がはやりなんだろう? そのへん分かってくれよベイビー。よろしく哀愁さ』『……実はね僕、一月一日生まれなんだ。それで、乙女座のAB型なんだよ。好きな色はマリンブルー。ラッキーアイテムは鮭缶さ』
SFC以外は飯島氏は全く関わっていないので「知らねーよそんなマニアックな設定」と思ったかは不明だが誕生日は変更になった。
外見/性格/風間一族
本当に女にモテそうなイケメンになって帰ってきた。彼の「ボクてこの顔だからモテるんだよねえ~」的な容姿自慢が場を和ますジョークではなく嫌味になった瞬間だった。
一応PS版から既に黙ってれば格好いい的な描写はあったものの、あまりにも実写の胡散臭いひょうきんなイメージが強すぎたのか、VNV→特別編→新生とイケメン度が下がった方が歓迎される不思議な語り部。
「ボクは日野と違って、女性が大好きだからねぇ。女性には等しく愛を注いでいるつもりだよ? え? ブサイクな女には冷たい?……ああいうのは女性じゃないから。ただのメスゴリラだからいいんだよ。遺伝子レベルから間違ってるのさ」
性格は基本的には変わっていないが、VNV(小説)がベースなので嫌味と毒舌の切れ味が鋭くなったか。
VNV当時は体感的に、彼の語る怪談に出てくる綾小路と大ちゃんのコンビの方が新規ファンから評判がよく、彼の方はというと「ウザい。イケメンイケメンうるさいけど荒井君の方が格好いい」で公式人気投票では6位。その昔異常な登場頻度を誇り本編より活躍するゲームが作られたとは思えない凋落ぷり。
ただその後、実況動画でSFCの知名度が上がり『学恋シリーズ』でのフォローの甲斐あってか第2回の投票では2位まで順位を上げた。
使い勝手がいいのか彼のクローンのようなキャラが『2008』『小学怖』で登場する。どれもオリジナルより性格はいい。