「まずは、自己紹介をしておきましょう。僕は、二年B組の荒井昭二といいます。……よろしく」
外見
SFCの解像度が低いので分かりにくいがマッシュルームカットや坊ちゃん刈りと思しき髪型の猫背の青年。
意外と体型はガッシリしている。
目線を合わせようとせず本音が読めない。
中の人が常に「エヘヘヘ」と笑っている男だったらしく「もうあんたは俯いてなさい」という事でああなったらしい。
細田友晴がプレイヤーからよく見えるようにか一人だけテーブルから離れて座っている。
PS版
痩せて背が高くなったぐらいで大まかなイメージは変わっていない。昔はプロフィールも分からなかったのでS準拠の背の高いイラストもなくはなかった。
猫背はそのままに上目遣いに変更。
人と目を合わせる事が出来るようになり気が強くなった印象を受ける。
表情差分が大量に増えた結果表情豊かになり陰気度は下がったものの、顔芸が上手く不気味度は上がった。
性格
博識で多趣味なので蘊蓄を交えながら語り趣味の話になると途端に饒舌になる。
犯罪を犯す友人に熱い説教をしたかと思えばメソメソ泣き出したりと、陰気一辺倒ではない。
『おっとり(攻略本)』『気が弱い(本人談)』との事だが、言いたい事は言い過ぎな迄に言いそこからトラブルに発展するシナリオもある。
怒らせると途端に面倒臭い人になってしまう。厄介なのは岩下明美と違い地雷が分かりにくい事。こうなってしまったが最後ひたすら彼の肩を持とう。隣の人は結構あっさり許してくれる。
PS版
追加されたシナリオがどれもこれも電波だった。めでたく怒らせなくても危ない人に進化した。
発売前に「主人公の性別で語り部の対応も変わりますよ!」とセールストークされており、程度の差こそあれ誰も彼もが女には甘くなっていたが、彼だけは真逆の方向へ突っ走る。
SFCでは一人称がよく『私』になっていたが修正された。
タメ口も大幅に減りSFCよりも余所余所しい印象を受けるかも知れない。
強化された性格に合わせるようにBGMも重厚になった。
話の傾向
いかにも普段から怪談を話してそうなキャラだからかシナリオ面で優遇されている。
語り口が巧みな上に、岩下程では無いが怒らせると危険な人物なのもポイントが高い。
『アパシー前は細田と荒井は人気無くてバレンタインチョコ一個も来なかったけど荒井の怪談はアンケートでトップだった』『人形の話は怖すぎて泣きながら書いた』と原作者もお墨付き。
『美しい悲劇から残酷な物語まで幅広く語る知性派の男だ』『六人の中で最も恐ろしい話を知っていると噂される』と攻略本でハードルを上げられたり、『荒井人形』『逆さ女』と彼の語る話の単独記事が作られたりもする。
「あんまり怖くない」「すぐ終わる」と評判のPSの追加話も彼の話は一定の水準を保っている。
PSの荒井シナリオは1話以外はSの作曲家が直々に音コンテを担当しているそうで気合いが違う。
交友関係
多趣味で意外と活動的なので友人は多いが大抵悲惨な死を遂げてしまう。
アパシー版では、晦-つきこもりの登場人物である山崎哲夫とは遠縁の親戚である事が判明した。
(つまり、前田家を始め晦の主要人物全員とも親戚である可能性がある)
小説版
95年発売の『人間が一番怖い』がテーマの小説で、語り部の凶悪度が軒並み上がっている。
彼はというと『学校であった怖い話』を聞きたいのに『家でやった殺人事件』を聞かされ全く悪びれない所か主人公への殺害予告までするという岩下明美超えを果たす。
四八(仮)版
姿勢がいい、アイドルスマイル、夜中に制服で墓場にいる、真面目キャラなのに学ラン組で一人だけホックを止めない、小学生相手にも敬語、メールを送りながら壁新聞に載せるなと注意、約束を破るとわざわざ富山から千葉までやってくる、などネタは尽きないが言動は概ねSFC。
ちゃんと猫背の不気味なグラフィックはあるのに中々使われない。実は子供が好きなのかも知れない。
アパシー版
アパシー版プロフィール
11月18日生まれ蠍座B型
身体:160cm・52kg
好きな/嫌いな食べ物:アスパラ、牛タン/ニンニク、トマト
外見
2006年細田友晴以外の語り部が美男美女になって帰ってきた。
その中でも一際目を引くのがサラサラヘアーのお耽美美少年となった荒井。
何を隠そう初期アパシーで絵師をしていた芳ゐ氏は大の荒井ファン。
他のキャラが何度リテイクされても彼だけは譲れなかったらしく「この人だけは、ラフをそのままゲームグラフィックに持っていきたかったです……orz(笑)」とのこだわりよう。
実は語り部で彼晦-つきこもりだけはファンサイト時代からキャラデザが変わっていない(同人誌版寄姫転生やレンタル家族に載っている)
流石にこの面でフツメンは苦しいからか『学恋2』から正式に美形設定がついた。
性格
PS版に多大な影響を与えたであろう小説版の『ゲーマーの条件』がベースになっている。
クラスにいそうな陰気少年から『イヒヒ』笑いが似合うダークなサディストにシフトチェンジしヲタクキャラも強化。
イケメンになった事で自信がついたのか上から目線や嫌味度はアップ。
人並みに女の子にも興味が出たようで作品によってはギャル化した福沢玲子と青姦や不倫までする。
風間嫌いもパワーアップしており顔を合わせる度に喧嘩をする鉄板ネタになった。
95年では「小説は岩下と新堂の話と荒井が怖い」とただただおっかない人で終わったものの、時代(2006年)が追い付いたのか同じ行動もイケメンがやれば違うのか中身の方もすこぶる評判が良かった。
前述の美形ブーストとの相乗効果で、過去二回の人気投票では連続で一位、クラウドファンディングの『荒井昭二に殺される権利(三十万)』は二回共即売り切れ、『アパシー荒井昭二』でついに主役デビュー、とアパシー以降の学怖人気キャラと言えば風間でも新堂でも岩下でもなく荒井昭二になったのである。
ピクシブでの荒井昭二
人気キャラだからか大抵のキャラとのペア絵や漫画がある。
特に多いのは風間との不仲や坂上との前世ネタ、校長や荒井フレンズとのペア絵だろうか。
余談
中の人は晦-つきこもりの真田泰明の全シナリオを担当。シナリオ初挑戦のほぼ素人なのだが、「やりたいです!」とやる気だけはあったので書かせたようだ。
結果「泰明さんの話怖くないし面倒臭い」「アイディアだけはいい」「いくらでも怖くなりそうなキャラだけに惜しい」と辛辣な評価に落ち着く。
当時のSFCユーザーには「このゲーム話聞くだけでつまらない」「簡単過ぎる」とサウンドノベルの楽しみ方が分からなかった層も多く趣向だけは凝らした彼の話も全くウケなかった訳では無かった(攻略本で「泰明に怖い話は比較的少ないが」と書かれてしまうぐらいには当時から問題児ではあった)