概要
実況パワフルプロ野球シリーズにおけるモブキャラ。
顔は田中山太郎に似た顔をしており、口調等も大抵気の抜けたようなちょっと天然の入った様な、能天気なセリフが多いがこれといった目立つ特徴はなく、ある者はチームメイトとして主人公と共に戦い、ある者は自チームの試験等で主人公の相手を務めたり、ある者は悪役として主人公の邪魔をしたり、またある時は非常に強力な強豪校の一員として立ちはだかったりなど。
野球は最低でも9人(DH制も考慮するならば10人)必要である。更に代打や守備固め、リリーフ投手などの控え選手も含めると本格的に1試合を戦い抜くにはもっと人数が必要。
しかし、パワプロにおける主人公が所属するチームの固有のサクセスキャラは大抵の場合数名しかおらず(するめ大学等の様にサクセスキャラだけでスタメンを組めるチームもあるがごく稀)、そのメンバーの穴を埋めて主人公達が試合に臨む為には彼らの存在も必須となるのだ。
無論彼らの出番は通常サクセスのみに留まらず、パワフェスを戦い抜く為主人公と共にチャレンジャーズに参加したり、栄冠ナインでは甲子園を目指し主人公の指揮する高校に入学したり、マイライフ・ペナントモードではプロ球団に入団してきた新人選手や、助っ人として渡来したりと非常に様々。
PS2世代の後期頃は「ザコ」というフレーズに異様な拘りがあり、選手をザコプロと呼ぶだけでなく、同じような造形の顔をした女子を「ザコ彼女」と称したり、挙句は「座子」や「座粉」という漢字を当てて「座子谷座子男」や「座子川」、「座粉博士」などといったキャラの固有名詞にまで据えてしまったほど。しかし「雑魚」自体が人に使うと侮辱や蔑称に当たる言葉であるためかその内この傾向は廃れてしまい、「ザコプロ」という名称も現在では使われていない。
ザコプロに関するあれこれ
- 名前、顔について
名前に関しては、予めそのシリーズに登録されている名前が彼らにランダムで設定される。苗字・名前設定が出来る様になったシリーズ以降ではモードによって「苗字のみ」「苗字・名前両方」がランダムに設定される。サクセスや栄冠ナインなどでは前者、マイライフやペナントでは後者のパターンで設定される。勿論、サクセスの舞台が外国人の集うチームならば外国人名のザコプロも登場する。
顔については前述した通りだが、パワターが実装された以降は彼らの顔も自動的に設定され、非常にバリエーション豊かになった。当然ながら女子校や女子のみで結成されたチームに集うザコプロは、女子の見た目で登場。
- 能力について
能力はある程度の振れ幅で、こちらもランダムに決定される。無論チームによってその振れ幅も修正されており、弱小チームなら振れ幅は落ち、強豪チームなら振れ幅は上方修正される。
勿論、特殊能力に関してもランダムに設定される。
しかしこれに関しては、次の項目で解説するがこの弊害によるネタも発生してしまう事に。
「雑魚」とは呼べない存在?
最強の敵?
基本的にパワプロに於けるモブキャラクターであり、大抵は余り頼りにならない存在…と言う事も多いのだが、その一方でサクセスモード等における最大の障害になりえる存在と呼べるモブキャラクターでもある。
理由は簡単。ランダム設定の能力はチームによって設定された振れ幅に応じてランダムに決まるのだが、サクセスの最後に戦う事となる強豪チームともなるとこのステータスが高い幅で決定される事になる。複数のステータスが高い値で設定された場合メジャーでも活躍出来る様なとんでもない選手になる事も珍しくなく、本来そのチームの主力となるはずのサクセスキャラを更に凌駕する事すらままある。
シリーズによってはこれに加えて強力な特殊能力が付与されている等の設定もされており、こういった事情も重なると冗談抜きで打ち崩せない鬼畜投手陣、プロどころかメジャーも真っ青の鬼畜重量打線が完成する。
具体的に言えばこんな具合である。
・エース級のサクセスキャラをKOしたら、そのエースより強いザコプロが登板した
・そのザコプロは150km/h(近年では160km/h)を超えるストレートを平然と投げる
・或いは、変化量の高い変化球を3~4球種持っている
・強打のサクセスキャラの前後の打者のザコプロが強く、どこで勝負しても打たれる
・強打のザコプロが数人代打としてわらわらと出てくる
選手のステータスの高さもさることながら、こう言ったザコプロが多数出てくる様なチームは大抵の場合CPUの操作レベルも高い水準で設定されている為多くのプレイヤーのトラウマとなるケースが殆ど。
同様の事は栄冠ナインでも発生する。
対戦相手の高校が「名門」ともなると上記の状況がこちらでも発生し、基礎能力はSやA、Bに届いている項目を複数と言う選手が打線にズラリ、投手ならば高校生とは思えない剛速球、3球種4球種はもちろん変化量もえげつない投手陣がザラ、本来ならばプレイヤーにとっては大きな存在となる転生OB選手ですら★の数で完敗してベンチ入り…と言った光景が珍しくないと言う始末。
最高の味方?
一方で味方としてはランダム設定のステータスの振れ幅がそれ程でもない事から、頼れる存在となる事は少ない。
しかし嘗ての一部のサクセスでは「継承選手」として嘗て作成した選手がチームメイトのザコプロとして登場する。当然ながらこの継承選手が強ければチームの核として活躍し、上記の強豪の対戦相手にも全く引けを取らない試合が出来る。この継承選手は育成面でも大いに貢献してくれるので、(シナリオにもよるが)積極的に一緒に練習しておきたい。
近年のサクセスでは継承選手を自身で選んで、サクセスに登場させる事も可能。LIVEシステムで受け取った他のプレイヤーが作成した選手も継承選手として登場する為、より強い選手を育成する場合はこれらも活用していきたい。
ただし厳密にこの継承選手は近年の傾向ではザコプロとは別のカテゴリーで扱われる。
初期のパワプロではチームメイトとなった継承選手は上記の特典はあるものの他のザコプロ同様の顔で設定されていた。
しかし継承選手を自由に選べる様になった昨今の作品では継承選手のアイコンは「継承」の文字が入った「プロ選手の汎用顔アイコン」で表現される事になる。
パワプロの世界では、サクセス中ではプロ球界で活躍する選手は目元が影で隠れた汎用顔で表現されており、マップ中でも継承選手はそちらの汎用顔で示される様になった事から明確にザコプロとは別の扱いとなった。
近年のシリーズの栄冠ナインやマイライフ、ペナントでやってくる架空の選手もザコプロと定義するなら、こちらも最終的に「頼れる最高のザコプロ」とする事も出来る。栄冠ナインならば順調に甲子園を連覇して名門を維持、且つ学校の選手育成環境も高い水準を維持し続ければ試合に出してなくとも基礎能力はプロ選手を凌駕、スタメンで活躍させ続ければメジャーリーガーすらも真っ青の選手に育て上げる事も可能。マイライフならば積極的に本を渡して青能力を付加し、数年に渡って活躍を続けて貰う、ペナントならば計画的にしっかり鍛え上げていけば球史に残る名選手と言う存在にもなり得る。
また、2020版以降のパワフェスでもメダルを集める事でサポート選手、つまりザコプロ達の基礎能力の強化や特殊能力のランダム付加等の強化要素があるが、試合を勝ち進んでの成長や特殊能力の割り振られ方次第では試合で獲得したサクセスキャラ達を上回る主力になり得る事も。