概要
2003年に発売されたパワプロ10で新たに追加されたモードで、プレーヤーが一プロ野球選手となり、入団から退団までの野球人生を体験する。ただ試合で活躍するのみならず、チームメイトや監督、コーチら交友との付き合い、趣味、女性との出会い、結婚など社会人としての生活を楽しむこともできる。
最大で20~30年のプレイが可能だが、成績不振が続くと球団側から戦力外通告を出される事も。さらにそのオフのうちにどの球団とも契約できなかった場合は強制引退、ゲームオーバーとなる。なお2年目以降は自ら引退を宣言することも可能。
契約更改時は、年俸交渉(銭闘)、背番号変更及びトレード志願を行う事もできる。
プレイモード
マイライフにはいくつかのモードが用意されており、プレイスタイルに合わせて遊ぶことができる。
主に
プロ野球人生編
マイライフの基礎で、一から選手を作成する。条件を満たすことで選手登録も可能。
ゲーム開始時に名前、プレイする球団、生年月日、出身地、経歴、ドラフト順位、守備位置、肌色、フォーム、アピールポイント、ウィークポイントを設定できる。これらの設定により初期能力、成長型、能力の限界値が決定される為、選手作成にあたって重要となる。
オリジナル選手編
サクセス等で作成した選手で開始できるモード。パワプロ11より追加された。マイライフでさらなる成長が可能だが、原則としてこのモードで強化された選手は登録できない。
憧れ現役選手編
作品に登録されている実在の野球選手を一人選択してプレイするモード。これもやはりスタートから最長で20年間のプレイが可能だが(50歳を超えてのプレイは不可)、年齢による衰えには注意が必要。あくまで野球人生を楽しむモードである為、選手登録には対応していない。
などが挙げられる。
彼女候補
マイライフにおける彼女は、それぞれ条件をみたすことで知り合い、交友となる。
知り合った女性はデートに誘う、観戦に来た試合で活躍するなどの行動で好感度を上げられる。
そして彼女ごとに異なる条件を満たすことにより、より親密な、恋人の関係に移行できる。
ここからさらにプロポーズも可能で、条件さえ揃えば(資産や格などの、ステータスが求められる)彼女受諾、めでたく結婚となる。
ただし、知り合ってから結婚しないまま一定の年月が経過すると(自分と恋人関係であっても)交友リストから外れ、それ以降は連絡不可能となる。
所帯を持った後は妻の懐妊、子供の誕生・成長といったイベントも用意されている。
変遷
パワプロ10
シリーズ初のマイライフ。
この時点では交友・趣味のシステムが無く、
給料日前に女の子の方からデートに誘われるのみで、こちらから遊びには誘えない。
球団スタッフに対しても、定期的に連絡し相談するイベントが発生するのみ。
シーズン中も、試合を淡々とこなし日程を消化するといった感じで、作業感が強い。
また試合で活躍したり、ケガで戦線離脱した際にはこの世界のスポーツ新聞である『パワフルスポーツ』にて一面を飾る。
「超決定版」では活躍によって増減する、ファン人数の要素が追加された。
※本作(無印及び決定版)に限り契約更改時に、フロントに対して【コーチ変更・練習強化・外国人選手補強】といった、チームを強化する提案が行える。主人公の実績・ステータス次第で、それらの要望を呑ませる事ができる。
パワプロ11
システム面が大幅に強化され、以降の作品の基礎となっている。
趣味・交友コマンドの追加によって野球以外のイベントが充実し、人生体験モードとしてより楽しめるようになった。また、同期の相棒ポジションであるチームメイトの奥居紀明と寮長のすみおも初登場。
休みの日を利用して行う「趣味」は、交友と親密になるだけでなく、特殊能力取得など選手の成長に有益な効果が得られる事も。(釣り・ゴルフ・麻雀・ラジコン…etc)
今作から、サクセスで作成した選手でマイライフを開始する、『オリジナル選手編』が加わった。
彼女候補として、
・山寺令子(アナウンサー)・甲斐朋美(フライトアテンダント)
・桃空美奈(アイドル)・矢田頼子(トレーナー)
・加賀美秋穂(料亭女将)・佐川明日美(OL)
・氷室つかさ(女優)・船木こずえ(ナース)
加えて決定版に、
・奥居まりん(球場売り子)
が登場する。
パワプロ12
基本的なシステムは『11』と同じだが、
- 走者となった際マニュアルで盗塁操作が出来る
- 投手プレイ時の打席操作が可能に
- シーズン中は同じ地方にいる交友とはいつでも遊びに行ける(逆に関東から北海道へなど違う地方への電話は出来なくなった)。
- 難易度「ごくらく」ではマークシステムが作動せず自分で難易度を調節できる
などの変更がなされ、より遊びやすくなった。
彼女候補として、
・百合原恵(アナウンサー)
・日高まお(アイドル)
・本多ナナ(フライトアテンダント)
・織田静江(料亭女将)
・源珠子(看護師)
・加神瞳(OL)
・佐倉愛(二代目アナウンサー)
が登場する。
パワプロ13
従来のモードに加えて、
- 選手兼任監督となって現役最後の一年間をプレイする『プレイングマネージャー編』
- 助っ人選手となり1年以内にチームを優勝へ導く『優勝請負人編』
- 実在選手の一人を選択してプレイする(ただしプレイ後の、強化した状態の保存は不可)『憧れ現役選手編』が追加された。
また本作のペナント・マイライフから、シーズン中に限り試合をCOMに一任する『早送り』(試合の演出はカット)が導入され、より快適なプレイが楽しめる。
さらに、フリーの時間に行ける『道場』が登場し、基礎能力上昇、特殊能力や特殊変化球取得が可能な他、
通い続けることで能力値の限界を越えて成長できるようになった。
他にも、チームの状況や選手の活躍によって変化し、チーム全体の調子に影響する『雰囲気システム』が新たに導入された。
余談だが、従来のマイライフと異なり、彼女候補含め登場人物のグラフィックは正面(プレイヤー)を向いたものとなっている。この演出法は本作から『PSP版2010』まで採用された。
『13』は肝心の野球部分の完成度が低く(システム大改革による極端な打高投低など)
作品そのものの評価は芳しくない。
しかし、本作で導入された『早送り』や『道場』などのマイライフの新要素は評価され、のちの作品にも受け継がれることになる。
彼女候補として
・白沢さゆり(アナウンサー)
・今野早矢(寮長の姪)
・立花小春(小料理屋店員)
・伊達美緒(フライトアテンダント)
・北条紫子(女医)
・栗原智恵(二代目アナウンサー)
・因幡ありす(アイドル)
以上7名が登場する。
パワプロ14
基本的な演出、展開は前作とほぼ同じ。変更点として、
- キャラクターデザインの一新
- 前作のモードの一つ『プレイングマネージャー編』の除去。例外として『憧れ現役選手編』で東京ヤクルトスワローズに所属する、当時選手兼監督の古田敦也を選択してプレイした場合のみ、前作と同様に監督采配も行う事が可能。ただし、プレイ期間はスタートから最大で2年間のみ。
- 一部の道場に別種の練習内容があり、道場主に連絡することで変更可能。
などが挙げられる。
彼女候補は
・木場涼子(アナウンサー)・野川圭(陸上選手)
・小乃原春奈(フライトアテンダント)・千田綾子(女将)
・板野ちひろ(ホームヘルパー)・雨宮ジュリ(歌手)
・笹元郁美(二代目アナウンサー)
の7名。
パワプロ15&パワプロ2009(PS2&Wii)
マイライフの内容は15、2009でほぼ同一。
従来のマイライフとは仕様が大きく異なり、
- プレイモードは「プロ野球人生編」、「オリジナル選手編」の二種類のみ。
- 【うつわシステム】。試合での活躍やイベントなどで手に入る「マイ魂」を、試合や練習などで手に入る「うつわ」に注ぎ込むことで、自身の好きな能力を伸ばしたり同僚や彼女候補などとの仲を深めたり、自分の家を高級なものにすることも可能。
- 上記に伴う、アイテムと所持金のシステムの廃止。また、雰囲気システムも除去された。
といった変更がなされている。「うつわ」、「マイ魂」のシステムは斬新な試みであったが、旧来のゲージシステムに馴染み深いファンからは賛否両論。
なお、この「うつわシステム」を採用したマイライフは現在『15』、『2009』のみ。
彼女候補は
・綾月穂乃香(アナウンサー)
・華形居織(フライトアテンダント)
・美歩(コンビニ店員)
・荒良寺ルナ(女医)
の4名。
パワポタ3(実況パワフルプロ野球ポータブル3)(2008年、PSP)
ベースは『12』だが早送り機能が実装されており、携帯機ということもあり手軽に楽しめる。やや打高投低ぎみ。PSP作品の中ではロードが最も速い。
モードは「プロ野球人生編」、「オリジナル選手編」の二種類のみ。
『13』と『14』に登場した彼女候補が一部登場している。
・木場涼子(アナウンサー)
・因幡ありす(アイドル)
・小乃原春奈(フライトアテンダント)
・板野ちひろ(ナース)
・千田綾子(女将)
・笹元郁美(二代目アナウンサー)
・今野早矢(OL)
※ただし、登場する彼女候補の人格、恋人条件などは『12』の彼女候補のそれとなっている。
パワメジャ3(実況パワフルメジャーリーグ3)(2008年、PS2&Wii)
パワプロのメジャーリーグ版とも呼べるパワメジャシリーズ3作目にして、メジャーリーガー体験モードである『メジャーライフ』が搭載された。
基本的システムは本家マイライフの『14』までのものを基盤としており、マイライフとほぼ同様の感覚でMLBのシーズンを楽しむ事ができる。
プレイモードはメジャーリーガー人生編、オリジナル選手編、憧れ現役選手編の3種。
本家との相違点として、
- メジャーリーガー人生編で開始時、アピールポイント2つ、ウィークポイント1つを選択する本家とは異なり、初期能力にボーナスポイントを振り分ける。
- オフの契約更改では、最大で5人登場する代理人の必ず誰か1人を選び、契約更改を委任する。回数こそ制限されるが、週を隔てて再交渉も可能。
- 本家では常に単年であるが、メジャーライフでは契約最終年(最初は、開始から5年目)に代理人を通して球団と複数年契約を結ぶことが出来る。球団から示されるオファーの内容は自身の成績・代理人により変化し、大型契約のオファーが来ることもあれば、オファーが無く強制引退(ゲームオーバー)となる事も。
- 球団ごとに実在の監督・コーチが登場する本家とは違い、メジャーライフにはコーチ・監督に名前がない。
などが挙げられる。
彼女候補は
ミア(キャスター)
エマ(ショップ店員)
イブリン(女優)
エミリー(ウエイトレス)
ニコル(医者)
アンナ(お嬢様)
の6名。
奥居ポジションのキャラとしてイーサン・オークリーというキャラが登場。
パワポタ4(実況パワフルプロ野球ポータブル4)(2009年、PSP)
前作から主に野球部分での見直しが図られ、試合における投打のバランスが良好に。
ポタ3にはなかった道場も加わり、歴代マイライフの中でも評価が高い。
また、「サクセスで彼女と恋愛成就した状態で選手登録を行い、その選手でマイライフ『オリジナル選手編』を開始した場合に限り、恋人がマイライフに継続登場する」といったリンクシステムが用意されており、
・青葉のぞみ
・朝日こまち
の3名がそれに当たる。
このシステムについて制作側は「マイライフはモードとして独立しているイメージが強かったので、他のモードとリンクさせる要素が欲しかった。そういった経緯から、オリジナル選手編にサクセスのプレイ内容を反映させられることが決まり、(その一環として)彼女引継ぎというアイディアが出てきた」と述べている。(『実況パワフルプロ野球ポータブル4公式ガイド』制作スタッフインタビュー)
なお、姫野カレンはポタ4サクセスにおける彼女候補の一人であり、恋人のままエンディングを迎えることはもちろん可能だが、例外的にカレンだけは連れて行くことができない。
彼女候補は、上の3名に加えて過去作から
・白沢さゆり(アナウンサー)
・立花小春(小料理屋の娘)
・雨宮ジュリ(歌手)
・栗原智恵(二代目アナウンサー)
の4名、さらに新規で
・野川かえで(陸上選手)
・南条真尋(医者)
・御影きずな(警察官)
の合計10名、シリーズ最多となっている。
パワメジャ2009(PS2&Wii)
基本的なゲームの流れはメジャ3とほぼ同じ。前作からの相違点として
- 趣味のシステムの変更。バスケ・料理・音楽の3種にスキルゲージが用意され、これらのスキルを上げていくことで、プレイを有利に進めたり、彼女候補と出会う事も。
- ルックスの設定。サクセスでの選手登録時、およびメジャーリーガー人生編開始時に顔のパーツを選択し、好きなルックスでのプレイが可能となった。
- 選手エディット機能。条件をみたすことで実在の選手の能力を編集し、そのデータをメジャーライフにも反映させることができる。(北米版では、パワメジャ初作品から搭載)
- 『キャッチャーモード』の追加。メジャーライフで捕手プレイ時、打席のみならず捕手の視点からリードおよびキャッチングを行える。「なし」「全て」「ピンチ時」の中から、リード場面の頻度を選択できる。
等が挙げられる。
極端な打高投低、ロード時間が長いという欠点こそあるものの、
5本立てのサクセス、豊富なモード、プレイ成果を特典に還元するパワメジャポイント・選手カードの存在もあり、作品としてはボリューム満点の仕上がりとなっている。
彼女候補は前作の
・エミリー・コールマン(ウエイトレス)
・ニコル・ロス(医者)
・アンナ・ジャクソン(お嬢様)
の3名が引き続き登場し(グラフィックが変化)、新たに
・ティアラ・プレストン(バスケ選手)
・シンシア・パケット(お料理お姉さん)
・リサ・カキモト(記者)
の3名が加わり、合計6名が登場する。
なお、パワメジャシリーズはこの2009を最後に、新作が出ていない。
パワプロ2010(PSP)
内容は『ポタ4』とほぼ同じ。ただ、
- 結婚したそのシーズンオフに新婚旅行イベントが発生(調子、体力回復)。
- 所帯を持ったのちは、遠征中でも自宅にいる妻に連絡出来るように。
- 他の彼女と結婚した後も、女医の真尋が交友リストにいる限りはケア(疲労回復、調子アップなど)を受けられる(一度でも真尋を趣味に誘った場合を除く)。
- 彼女候補の表情グラフィックに「紅潮」が追加。
- 『ポタ4』の彼女候補3人は、条件を満たすことで独自に出現する。
- 実況が堂前英男氏に変更となったため、音声が減少。
などの微妙な変更点がある。
ペナントにおけるポタ4のバグ修正や、ロード時間を短縮できるゲームデータインストール機能の搭載もあり、ペナント・マイライフに限ればポタ4以上の仕上がりとなっている。
※『2010』にはポタ4で好評を得ていたリンクシステムは無く、2010サクセスの彼女はマイライフに継続登場しない。これに関して制作側は
「今作は内部的な事情で彼女をリンクさせられなかったが、今後は復活させたいと考えている。とくにPSP版はモード間で何らかの互換性を持たせて、色々なモードを遊ぶ度に楽しみが広がっていくような仕掛けを入れ込みたい」
と前作での制作姿勢を踏まえた、意欲的なコメントを残している。
なお、マイライフはPSP版にしか搭載されていないため、購入する際は要注意。
パワプロ2011(PSP&PS3)
内容はPSP版・PS3版で共通。
システムが一新され、これまでのマイライフとは一線を画したものとなっている。
具体的には
- パワター(モデル編集システム)の導入。用意されているパーツを組み合わせて、好きな顔グラフィックでプレイ出来る。プレイ中の編集も可。
- 『13』から続いていた様式から一転、サクセスに近い画面表示となり演出面が強化された。
- その日限りで能力を上乗せできる、試合前の食事システム。
- オリジナル選手で開始した場合でも、シーズン終了時に新たに選手登録可能。これまでとは異なり、パスワードを入力する必要がなくなった。
といった要素が新たに加わった。
しかしその一方で、
- それまであった、弱小球団に対する救済措置(最下位で大型補強など)が無い。
- 球団の、選手の管理がいい加減。FA権を取得していないはずの大選手があっさり放出されていたりする。ちなみに移籍報道は一切なし。
- 成績調整のためか、調子が良いときほどケガしやすいという仕様。さらにケガが治るまでの間は絶対に試合を休めず、弱った状態のまま強制出場。
- 趣味、アイテム、道場の削除。自分から交友を趣味に誘えない。ドリンクでの回復も、読書や趣味でパワーアップすることもできない。 購入対象は、家や車といった資産のみ。
- それでいて過剰な演出がゲーム進行のテンポを損なっている(猛打賞の報道など)。PSP版はさらに顕著。日程早送り機能こそあるものの、これまでと異なり逐一報告が入るおかげで遅い。『2011』のサクセスにあった、文章スキップ機能も無い。
- シーズン中の入退団情報、新人王争い、新外国人評価、オールスターファン投票、タイトル争いが一切報道されない。
- 試合中、対戦相手との各種条件別成績および参加選手の詳細能力の確認ができず、リプレイ機能もない。マイライフに限定すれば、試合後の選手成績も閲覧できない。
- オフでの日程カット。シーズンが終了するとイベントを消化して即、来期の春キャンプに移行する。契約更改時は一方的に年俸を告げられるのみで、交渉・提案(銭闘、トレード志願)が一切行えない。なおこの査定額はセーブ&ロードの度に変動し、正当な金額が提示されないことが多い。
- さらにそれらの仕様を、劇中の人物に代弁させている。(例:寮長「オフはあっという間だからな」、コーチ「好事魔多し。調子の良い時ほどケガしやすいものだ」等)
- 昼夜2ターン制の廃止。公式戦含め、すべての試合の日は『試合』と『食事』以外の行動が取れない。デーゲームの後に自由時間を過ごす、ナイターの前の自由時間に彼女と食事に行き、応援に来てもらうといったことも出来ない。
- 在住地にかかわらず、ホームはホーム、近場であってもビジターはビジターとしてしか処理されない。(例:自身が東京ヤクルトスワローズに所属している場合、東京ドーム、横浜スタジアム等での試合は遠征と同じ扱いになり、直前を自宅で過ごせない)
などの問題点が目立つ。
従来のマイライフで好評を得ていた要素の大半が削除された上に内容が非常に薄く、その完成度は決して高くない。
※肝心の野球部分に関しても、完成度の高いポタ4のものを流用したPSP版2010と異なり、
据え置きであるPS3版2011に統一している。AI、攻守バランス、操作性のすべてが劣悪で、完成度は極めて低い。
さらにPSP版はスペックの関係上、グラフィックが粗い、処理が遅い等の問題が生じている。PSPの型番によっては、ペナント・マイライフの早送り中にフリーズを起こす。
『実況パワフルプロ野球2011公式パーフェクトガイド』の巻末開発者インタビューにて
「具体的に(2011の)どういった点が好評を得ていると思われますか?」との質問に、
プロデューサーはこう答えている。
「大きいのはマイライフですね。 腰を据えて遊べるモードですから、じっくりプレイしたいユーザーに喜んでもらえたと思います。(PS3版)2010発売後にもマイライフを遊びたいという声が多かったですし」
一応その後にディレクターが
「今回はマイライフを入れるだけで精一杯だったので、まだまだこんなもんじゃないという思いはあります」
と述べてはいる。
※なお、『2011決定版』は選手データ更新と新サクセスが加わったもので、マイライフ自体は同一の内容となっている。
彼女候補は、
・長谷川朋美(アナウンサー)
・南沢ゆい(看護師)
・八代麻耶(女優)
の3名。なお今作では年数経過による別れは無い。
恋人状態へ移行できるのは1人かぎりで、一度告白した後は他の女性との交際は不可能となる。恋人と別れることもできない。
パワプロ2012(PS3・PSP・PSV)
マイライフの内容は、3機種で共通。前作の形式を継承している。
年齢が35歳に達した後、同僚を指導できる「コーチ兼任プレイ」が選択可能となった。
加えて、
- アイテムの概念。資産以外の回復アイテム、教養・娯楽品等が購入可能。
(ただし、単独で趣味を実行する『趣味コマンド』自体は復活していない)
- 知り合った人間と親睦を深めることができる、交遊コマンド。
- 提示された目標を達成することにより報酬が得られる「ミッション」システム。
- 「野手プレイ時の走塁操作」及び「投手プレイ時の打席操作」が可能に。
- 性格の概念。各種行動により変化し、プレイにさまざまな影響を与える。
- 選手の移籍・入退団報道、チームの成績不振等による首脳陣の交代、及びその報道
といった、旧要素が一部復活した。(公式はこれらを『新要素の追加』と記載)
ただし、
- 移籍・退団報道は従来のように一括で表示されず、1人ずつ読み上げていく方式のため、非常にテンポが悪い。なお、今回も文章早送り機能は無い。
- 『交遊』コマンドは一度選択したら誰かに連絡する必要があり、取り消しが効かない。ちなみに従来作では、『交友』→相手を選択→「○○でよろしいですか?(Y/N)」
等の問題点が新たに生じており、作りの甘さが目立つ。
新イベントは追加されたものの、マイライフを楽しむ上で肝心なシステム面がほとんど改善されておらず、やはりその完成度は低いままである。
制作側は公式攻略本の一問一答コーナーにて、
「マイライフに盛り込みたかったが盛り込めなかった要素、満を持して入れられた要素はありますか?」との質問に対し以下のように答えている。
「(盛り込みたかった要素としては)支配下登録選手の全員収録。もっとキャラクターも増やしてビジュアル的にも変えたかった。‘ゴールデンバッテリー’や‘鉄壁二遊間’などのタッグは、プロ野球選手との絡みを意識させるうえで入れたかった。
(入れられた要素としては)地味にプロ野球選手や奥居がパーカーなどの衣装替えをできるようになっている。奥居関連で言えば、彼の結婚式イベントを収録できたのもよかった」
彼女候補は、前作から
・長谷川朋美(アナウンサー)
・南沢ゆい(看護師)
・八代麻耶(女優)
が継続登場し、新たに
・平岡あやめ(OL)
・園田舞子(チアリーダー)
・奥居亜美(家事手伝い)
の3名が加わった。
前作と異なり、恋人状態に移行した後に別れることが可能となった。
なお旧来のマイライフには恋人の数に制限がなく、条件さえ満たせば複数の女性と恋人状態に移行できる。
※今回も、サクセス彼女が登場するリンクシステムは搭載されていない。
パワプロ2013(PS3・PSP・PSV)、2014(PS3・PSV)
一応別作品だが内容が類似しているためまとめる。
基本的な内容はほぼ2012から継続。ただし、サクセスと同じくキャラの立ち絵がすべて3Dのポリゴン(パワター)になるという衝撃的な仕様変更を受けた。当然2D絵だった前作から続投した彼女候補達も全員パワター化している。
サクセスはガチャシステムやアップデートによるシナリオの追加によって、かつてないほどに多くのキャラが実装された都合上、立ち絵を試合用のグラフィックと共用できるパワターにしたのはリスク軽減の意味でも仕方ない面もあったが、マイライフではキャラ絵についてはほぼ全て2Dの絵が存在していたにもかかわらず、わざわざパワター版のグラフィックデータを新規で作ったことになる。流石にこれには多くのユーザーが困惑し、批判的な意見も少なくなかった。
変更点としては彼女候補の追加が行われたほか、2014からはサクセス彼女のリンクシステムが復活し、以降の作品でも標準装備となった。
彼女候補は、前作から
・長谷川朋美(アナウンサー)
・南沢ゆい(看護師)
・八代麻耶(女優)
・平岡あやめ(OL)
・園田舞子(チアリーダー)
・奥居亜美(家事手伝い)
が継続登場し、2013では
・今里五十鈴(アルバイト)
2014ではリンクシステムにより
・能丸優乃(心理学者)
・木曽井有夢(ソムリエ)
・大洲真実(保育士)
が加わった。ポタ4同様今回も姫野カレンは連れて行くことができない(一応中学生だった大家まどかもリンク対象外だが…)。
2013より鳥羽智が登場。2014からは二上信と古賀廉太郎が登場。2014以降に登場している選手キャラが出揃った。
パワプロ2016(PS4・PSV)
今作から野手の守備適性も持つ投手を使うことで二刀流プレイが可能になったほか、現役の最長年数が30年に延びるなど、基本システムは前作から踏襲しつつも時代に合わせた新たな試みも行われた。
また、うろつきマップに新たに実装された能力研究所に投資を行うことでマイライフでも超特殊能力(金特)を覚えることができるようになった。
その一方で、サクセスの立ち絵は2Dに戻ったにもかかわらず、こちらは相変わらずパワターのままとなっている。彼女リンクシステムの継続により今回はかなり多くの彼女をサクセスから引き継げるのだが、その彼女キャラも軒並みマイライフではパワターになってしまう。
久しぶりに彼女候補が一新され、マイライフ固有キャラが
・中尾泉美(アナウンサー)
・池光明子(アパレル店員)
・春日野美智(歯科衛生士)
の3人。のち中尾泉美はヒーローズ・2018以降の作品で熱盛宗厚、響乃こころとともに他モードのガイド役になった。
このほかサクセスとの共通で
・十六夜瑠菜(独立リーグプロ選手)
・佐菜あゆみ(独立リーグプロ選手))
・芳野紫乃亜(牛丼屋店員)
・大谷美衣(アクセサリーデザイナー)
・赤羽根零(秘書)
・山咲花子(独立リーグマネージャー)
となっており、サクセス彼女の人数もあってか、マイライフ固有彼女の人数は少なくなった。
パワプロ2018(PS4・PSV)
基本システムはほぼ2016と同じだが、ようやくこちらでも立ち絵が2Dに戻った。
またも彼女候補が一新され、マイライフ固有彼女が
・南條千里(アナウンサー)
・台野美加(飲食店店員)
・東郷羽衣(アイドル)
の3人。東郷羽衣については現役21年目以降で独身かつ彼女がいない場合に登場という、前作でプレイ可能年数が伸びたことを生かした仕様となっている。
このほかサクセスとの共通彼女として
・咲須かのん(音大生)
・榎下舞那美(大工)
・若菜初美(引きこもり→球団職員)
・市枝いちご(バッティングセンター経営)
が登場し、総勢7人になっている。
なお、隠し彼女である尾梅小雪や、イベント上では彼女キャラとして扱われていない花鳥風香は連れて行くことができない。
実況パワフルプロ野球(2019年、Switch)
基本システムは2018と同じでマイライフ固有彼女3人も共通。
ただしサクセスが『パワプロ9』のリメイクであることから、サクセスリンク彼女は全て9の彼女候補になっており、高校卒業後の進路も新規で設定された。実質的にマイライフがポタ4の移植であった2010を例外とすると、過去作のサクセス彼女がマイライフ彼女として採用された初めての作品となった。
彼女候補は
・南條千里(アナウンサー)
・台野美加(飲食店店員)
・東郷羽衣(アイドル)
が2018から同じ設定で続投。加えてサクセスとのリンク彼女として
・栗原舞(事務員)
・四条澄香(管理栄養士)
・芹沢茜(短大生)
・七瀬はるか(大学生)
・姫野カレン(社長)
が登場。なお、サクセス彼女の初登場時の年齢は栗原舞は主人公と同じ(大卒、社会人卒設定でも)で、他の4人は18歳固定となる。
ちなみに、これまでは引継ぎの対象外となっていた姫野カレンは今回初めてサクセスから引継ぎが可能になった。なお、マイライフ仕様のカレンは前述の平岡あやめと一部似たような演出になっている。
パワプロ2020(PS4、Switch)
今作では成長タイプと体質が可視化され、彼女ファイル、特殊能力ファイルが追加された。今作から記者が変更された。
しかし問題点や課題点も少なくなく、
- 特殊能力ファイルを追加したためか本屋における青(特殊能力)本が無くなり、代わりに緑特殊能力の本が本屋の商品として実装されたが、1回の趣味実行で得られる趣味経験点と特能経験点が前作までの青本と比べてやたら渋い。そもそも緑能力も前作までは(最初の分野選択こそランダムだが)交友イベントで一発取得が可能であったため、取得の手間が増えたという印象が強い。
- イベントの発生や進行(特に彼女攻略やOBとの交流)に過度なランダム性や地域格差が絡む。地域格差についてはアップデートで大分改善されたが、その前は特定外地域(特に別リーグ)では彼女イベントの進行が年単位で滞ってしまい、早く進めたければ移籍が必要になるという有様だった。
- これまでは特に攻略に求められなかった各趣味のスキルアップが彼女攻略の必須条件に絡むようになった。特に最初に高額投資(ノートパソコン購入費:200万円)が必要な上に育成への恩恵が薄いブログや、上述の通り今作では大幅に弱体化した読書が特定彼女攻略の必須条件に含まれているのが辛い。
- 競技系趣味の大会に「殿堂入り」という概念が導入され、これに至ると以後大会に出られなくなる。これにより前作までは有効な金策だった「ゴルフやダーツのスキルを最大にして大会に出まくって賞金を稼ぐ」という副業プレイが不可能になった。そのくせ今作には「豪邸(20億円)と現金10億円所持」という歴代最高額の財力が条件になる彼女候補が登場するため、過去作の高額条件彼女よりも格段に攻略が難しくなっている。
- 彼女ファイルによって結婚までのイベント進行の道筋はそれなりに明瞭化したものの、地域、季節限定のイベントや通常のデート先などの細かいイベントまで、結婚に到達するまでの必須条件の数が膨大になってしまっており、全体的に従来の彼女候補よりも手間と時間が掛かる。
- 前作まで非常に効率の良い練習方法として存在していた「奥居と練習」の効果が著しく下がった。自分自身だけでなく奥居の能力上昇も渋くなっており、前作はオールA以上にするのも難しくなかったが、今作ではオールB前後でほぼ頭打ちとなり成長が停滞する。
…など、明らかにプレイの敷居が高く厳しくなったことで手軽に遊びにくくなった面もあり、評価についてはかなり賛否両論となっている模様。特に早期の結婚や奥居の育成など、変則的なプレイ方法に対して制限を掛けたのは単純に遊び方の幅を狭めたともいえる。
彼女ファイルについては、過去作品の彼女候補にも出現やイベント進行、結婚条件が難解だったキャラもいたことから発売前はヒント機能として期待されていたが、ファイル記載の解説が大雑把なため一部はかなり分かりにくくなっており、評価は微妙だった。
このほか晩成化用アイテムが干支の尻尾になり、従来の延命アイテムであったヤモリの干物がある彼女候補の攻略キーアイテムに格下げになったのにもかかわらず、従来通りの手法で意味もなく無限入手出来てしまうなど、所々で調整不足や粗が目立つ。
後にアップデートでマイライフにも手が加えられたが、公式ホームページで情報公開された不具合修正以外にも調整が入っており、一部のイベント達成条件の緩和などが行われた(所謂サイレント修正)。これもユーザーの困惑や不信を招くことに繋がっている。またこれが影響したのかは不明だが、フラグ管理について攻略本と齟齬が生じているという指摘も出ている。
彼女候補は
・東美月(アナウンサー)
・相川妃星(幼稚園教諭)
・浜名桜良(キャビンアテンダント)
の3人。
このほかサクセスとの共通で
・稲穂亜希(団体職員)
・カリーナ・スリムスカヤ(新体操選手)
・ラミィ(職業不明)
・越垣玲(声優)
初登場時の年齢はマイライフ組は美月が22歳、他の2人は1つ年上。サクセス組は亜希は主人公と同じ、カリーナは1つ、玲は2つ年下、ラミィは不明となる。
なお、パワフル農業大学の監督である織河めぐるは展開次第で主人公と相思相愛になる(さらに明確に結婚を意識した台詞まである)ものの、仕様上は彼女扱いとなっていないため2018の花鳥風香のときと同じくマイライフには引き継げない。
なお、亜希の中の人は、タイトル発表数ヶ月前にプロ野球選手と結婚した(=変則での夫婦共演)ことから、サクセスだけじゃなくマイライフにおいてもその件を意識してプレーするプレイヤーも少なくない。
ちなみに夫によれば妻からパワプロ出演については聞かされておらず、公式と球団がコラボした本作のプロモーションムービーの撮影時に初めて知ったとのこと。
パワプロ2022(PS4、Switch)
「特殊能力ファイル」が最初からすべて保持になるなど改善。
姓名被りを気にして下の名前が設定されてない仕様が不評(マイライフは主人公が所属している球団のみ、マイライフ限定の選手を除く選手の登録名を変更する事が出来る)。
彼女キャラは上野若葉(フリーアナウンサー)と野市七海(プロゴルファー)と高畠藍(占い師)の3名とサクセスキャラの4名。
パワプロ2024(PS4、Switch)
現役ドラフトやトライアウトが追加された。
過去作の彼女キャラクターが復活して登場。
隠岐志保(パワプロ10)
加賀美秋穂(パワプロ11)
佐倉愛(パワプロ12)
今野早矢(パワプロ13)
華形居織(パワプロ15)
御影きずな(パワポタ4)
八代麻耶(パワプロ2011)
平岡あやめ(パワプロ2012)
以上の8名が久しぶりに登場。
なお、久しぶりに登場したキャラを強調するためかサクセスの彼女キャラの引き継ぎはできない。