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諸元

機体名 ゲル・フィニート(GEL-FINIET)
型式番号 NMS-X07PO
パイロット ケナフ・ルキーニ

概要

民間の軍事企業「アクタイオン・インダストリー社」社が開発したモビルスーツ。

ザフトの次期主力コンペティションに提出されたものの、MMI社のゲイツに敗れる。どちらも鹵獲した4機の第1期GAT-Xシリーズのノウハウがフィードバックされているが、本機はバチルス・ウェポン・システムをはじめとした特化した技術を有する一方で、本体の完成度は凡庸な事から本採用を見送られている。

そもそも競合機であったゲイツがプラントの国策企業であったMMI社製であった事連合軍量産型MSに対抗するべく携行型のビーム兵器を有した機体として開発されていた事などを考えると、コンペティションそのものが出来レースであった可能性は高い。

アクタイオン社では情報屋ケナフ・ルキーニの口利きによって本機をラウ・ル・クルーゼの機体として売り込もうと画策していたとされるが、真相は定かではない。

「ASTRAY」作中ではケナフ・ルキーニがこれに搭乗し、アストレイレッドフレームブルーフレームと交戦した。

バチルス・ウェポンシステム

ゲル・フィニートの両肩に装備された「量子コンピュータ※1ウイルス」の送信装置。ミラージュコロイドが伝導キャリアになる特性を利用し、これを任意のコンピュータに送信する事で敵機をコントロールする事も可能。

後にこの量子通信技術は、ザフトによって応用発展されてドラグーンシステムが開発された。

CEにおけるコンピューター環境の根幹を揺るがすため、量子コンピュータウィルス技術はユーラシアやアクタイオン社の一部で使われた後、「一族」と呼ばれる秘密結社によって隠匿された。一方で、その組織が持つ機体群には同様の装備が実装されている。

※1 C.E.においては(そうでないと否定されている疑似人格コンピューター「8」を除き)量子コンピューターが普及し、実用化されている。従来式の量子の重ね合わせを用いたコンピューターは従来式に比べ遥かに高い演算性能を発揮するが、この世界の量子コンピューターは人間の脳組織を模した有機部品が内包されており、定期的にリンゲル液を充填しなければならない。また、冷却を怠ると脳幹(シナプス)が焼き切れる危険性がある。

余談

デザインは2003年に行われた「ガンダムSEEDメカコンテスト」の電撃ホビーマガジン賞の受賞作を元に、メカデザイナーである阿久津潤一がリライトしたもの。このコンテストでアニメ賞を受賞したのがゲイツであるため、設定面でもメタな部分がある。