概要
近代郵便におけるハガキは、1873年(明治6年)に登場した。これは当時厚手の紙を製造する技術がないため薄手の紙で二つ折りにして使用するものであった。
1875年、通常の厚紙によるものが作られた。また、私製はがきは1907年に使用が認められたが、私製はがき自体は絵葉書として主として外人へのお土産用として製造されていた(しかも印刷物扱いで送付された)と推測される。
また、日本においては封緘ハガキというものが存在した。これは「官製封筒と便箋が一体化した郵便物」であり、中に他のものを何も入れることができないものの、封書と同一料金で利用できた。この制度は昭和22年末で終了した(なお廃止後発売された簡易書簡は封書扱いである)。
この種の郵便物は英語ではpost cardといい、クリスマスなどの特別な日に送付したり、旅行先の絵葉書として用いられる程度である。外国においては私信を読まれることを嫌うため、あまり利用されない(官製封筒などが用いられる)。しかし、日本においてはかなり利用されていた。
21世紀になるとインターネットが普及したため、年賀状など儀礼的なものや、趣味、広告宣伝などが主流となっている。
画材としてのハガキ
雑誌等への投稿や個人的な手紙など、絵を描くために利用されることもある。しかし官製ハガキの紙質はイラストを描くにはあまり良いとはいえない。
文具店などでは画仙紙や越前手漉など、絵手紙用の私製ハガキが幾種類か販売されている。
また、イラスト投稿用のハガキ大漫画原稿用紙も、コアデやデリーターなどから販売されている。
アンケートハガキ
アンケート専用のハガキが、商品の中に入っていたり雑誌の綴じ込みという形で付属していることがある。アンケートは消費者の意見を示すものとして扱われ、商品の内容に大きく影響が与えられたり、商品や掲載作品や記事の存続自体を左右したりもする(雑誌の例では少年ジャンプが有名)。応募すると景品がもらえることもある。
懸賞ハガキ
近年はメールやwebサイトによる応募も多いが、バーコードや応募券を貼り付けて送るタイプの懸賞のばあい、ハガキが台紙として使われることがある(そのほか店頭の応募箱を使用する形式も存在する)。
また、銀座カリーのように外箱の内側面がそのまま応募専用ハガキになっているものもある。
雑誌のアンケートハガキは大抵、読者向け懸賞の応募ハガキも兼ねている。