概要
インド神話の三大神の一柱・ブラフマーが仏教にとりいれられた存在。
色界十八天のうち、初禅三天の最高位・大梵天に座し、天部としてはかなりの高位に属する。
四面四臂で右手に払子(毛はたき)、左手に蓮華をもち、鵞鳥を騎乗獣とする。
釈迦が悟りを開いた際に、それを他人に隠そうとしたことを叱咤し、人々にその教えを広く広めるように諭したとされる。また釈迦の涅槃の際には彼を迎え来たという。
このことから、天部の中ではほぼ最高の存在として扱われ、仏教の守護者として帝釈天とともに崇められている。この二天を合わせて梵釈(ぼんじゃく)と呼ぶこともある。
密教においては方位神「十二天」の一人とされ、上方(天)の守護神とされた。