(画像中央)
概要
深海魚であるが、夜間には浅瀬に上がることがあるため、刺し網漁でも獲れることがある。体長が2メートルほどまで成長し、引きが強いことからスポーツフィッシングなどでよく標的とされる。
名前の由来は、身体にある硬い鱗が、まるで薔薇の棘の様であることから(実際に鱗に触ると怪我をすることがある)。ムツに似た外見をしており、むつっこい(脂が乗っている)ことからムツの名がついているが、実際のムツとはそれほど近縁ではなく、クロタチカマス科の魚。
特徴
深海魚であるバラムツは体内にワックスエステルを含んでいる。
味の方はというと、身に脂が乗っていて……というか尋常じゃないほど過剰にワックスエステルが乗りすぎていて非常に脂っこく、どこを食べても大トロのような濃厚な味がするとかしないとか。マグロに近い調理法も可能でとにかく美味い。トロを数段上回る味とも称される。
一方、バラムツはその尋常じゃない量のワックスエステルのため、「食べすぎると翌日お尻から脂が漏れ出す」ことである。
要するにバラムツを食べると言う事は、ワックスそのものを食べている事に等しい。
1970年から食品衛生法により販売禁止となっている。
しかしながら、摂取禁止とはなっておらず、海釣りではたびたび遭遇するため、調理を試みる釣り人は少なくない。また、噂を聞きつけ体調不良覚悟で食しに出向く人も多いという。あくまでも食するときは自己責任でお願いします。また、一度に食べるときは切り身3枚ほどにしておき、食後3~5日間はオムツをして生活することをオススメします。
中国などでは未だに市場に出回っており、「タラ」などの色見の近い魚への偽装、または寿司の代替魚として紛れている場合もあるため注意が必要。
別名
大東諸島では、「インガンダルマ」という呼び名でも言われている。意味は、「犬が(お尻から脂を)垂れる」、「犬が(下痢で)ダレる」であり、バラムツの特徴をよく捉えた表現である。
海外ではオイルフィッシュと呼ばれており、1匹の体組織の25%ほどが脂肪、そのうち90%以上がワックスエステルであることから、機械用の油の原料として取引されている。
注意
タグ検索すると、6割方R-18が出ます。食材としての魚で唯一R-18ネタにされているかもしれない。
あと、おもらしプレイには使ってあげないでください。
余談
似た体質の魚にアブラボウズがある。同じく全身が大トロのような美味であるが、こちらの脂質は人体でも消化されるので産地では合法的に流通している。
と言っても含まれている脂質自体の量がすさまじいため、大量に食べるとキャパシティオーバーに達して結局下痢を起こす危険性がある。
関連タグ
アブラソコムツ:バラムツと同じくワックスエステルが理由で、食品衛生法で販売禁止になっている魚。
バラハタ:同じく名前に「バラ」を冠した魚(メイン画像右下)。こちらはシガテラ毒を有している危険がある。しかも海域や食べた物の差で毒の有無が変わるため、判断が難しい。