概要
北近畿タンゴ鉄道開業時に看板車両として製造された。第三セクター鉄道初の本格的リゾート特急用気動車である。
1990年に第1編成(KTR001-KTR002-KTR003)、1992年に第2編成(KTR011-KTR012-KTR013)がそれぞれ製造された。両編成とも富士重工業製。1編成あたりの定員は152名で、グリーン車の設定のないモノクラス編成。
1990年から京都駅発着の舞鶴線・北近畿タンゴ鉄道直通特急「タンゴエクスプローラー」として運用され、デビュー当初は運用線区の配線の関係で日ごとに編成の向きが逆転していた。第2編成が1992年に増備されるまでは予備車がなく、検査やトラブル発生時はJR西日本からキハ181系3両編成を借り受けていた。
1999年にKTR8000形「タンゴディスカバリー」が運行を開始すると新大阪駅発着の「タンゴエクスプローラー」として運用されるようになる。ところが2005年4月に発生した尼崎事故をきっかけに、福知山線へATS-P型を整備することとなり、ATS-SWしか装備しないKTR001形は、福知山線から一時撤退せざるを得なくなった。ATS-PとSWの両方を搭載するKTR8000形が2007年3月まで「タンゴエクスプローラー」として運行していた。この暫定措置はKTR001へのATS-P搭載が完了した後のダイヤ改正である2007年3月ダイヤ改正まで続き、以後2011年3月まで運行が続いた。
2011年3月のダイヤ改正で行われた北近畿ビッグXネットワークの再編により、タンゴエクスプローラーが廃止。これ以降本形式は北近畿タンゴ鉄道線内運転の連絡特急「たんごリレー」に転用、2013年3月のダイヤ改正で老朽化を理由に定期運用を終了した。以後は多客臨やKTR8000形の代走ぐらいでしか稼働する機会を与えられていない。
バブル時代の車両ゆえ三セクらしからぬ豪華さであったが、末期には整備が追いつかず内外装ともに満身創痍になっていた。
2016年5月、第1編成がKTR700形とKTR800形に牽引されて西舞鶴から荒川かしの木台近くにある福知山運転支区まで回送され、第2編成およびKTR8000形共通の部品取り車となっている。