概要
コイ目、ドジョウ上科、ドジョウ科、シマドジョウ属に分類される淡水魚の一種。
2016年に新種として記載された。
京都府の丹後半島を流れる河川の一水系のみで発見されている日本固有種。
生息範囲が狭く、僅かな影響で絶滅してしまう可能性が高いため、環境省のレッドリストで絶滅危惧種最高ランクの絶滅危惧IA類及び、採集、販売、譲渡などが禁止される国内希少野生動植物種に指定されている。
オオガタスジシマドジョウと近縁だが、特徴は大きく異なる。
同所的にオオシマドジョウが生息しており、区別が難しい個体もいる。
遺伝子解析の結果、シマドジョウとスジシマドジョウの両方の遺伝子を持っている事が判明し、両種の雑種から進化したと考えられている。
京都水族館に展示されており、日本初の繁殖にも成功している。
形態
体長は6.5cm~8.5cm程。オスよりメスの方が大きくなる。
細長い体形をしており、6本の口ヒゲを持つ。シマドジョウと比べて口ヒゲが短い。背中に四角~楕円形の黒い斑紋をもち、体の側面に円形や楕円形の黒い斑紋をもつ。オスは繁殖期になると、体側の模様が点列から縦縞模様に変化する。
オスの胸びれには骨質盤という薄い骨があり、他のスジシマドジョウと同じく円形。(シマドジョウは細長い。)
尾びれに3~4列の弓状の横縞があり、尾びれ付け根の2つの黒点は明確で離れる。
生態
河川の中下流域に生息する。流れがゆるやかで植生が豊富な砂礫底にいる事が多い。よく砂に潜る。
生態は不明な点が多く、野外での寿命や繁殖方法も不明だが、繁殖は5~7月頃に植物が生い茂る岸辺や水田地帯で産卵すると考えられている。飼育下では1年で成熟し、3年以上生きる。