概要
和名 | タンゴスジシマドジョウ |
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学名 | Cobitis takenoi |
英名 | Japanese striped loach |
分類 | コイ目 ドジョウ上科 ドジョウ科 シマドジョウ属 スジシマドジョウ種群 |
環境省レッドリストカテゴリ | 絶滅危惧IA類 |
体長 | 6~9cm |
分布域 | 京都府丹後半島の一部 |
ドジョウの一種で日本固有種。
2010年に発見され、2016年に新種記載された。
京都府の丹後半島を流れる一水系の僅か200mの範囲のみで発見されている。
生息範囲が狭く、僅かな影響で絶滅してしまう可能性が高いため、環境省のレッドリストで絶滅危惧種最高ランクの絶滅危惧IA類に指定され、採集、販売、譲渡などが禁止される国内希少野生動植物種にも指定されている。
オオガタスジシマドジョウやヤマトシマドジョウA型、三方湖の謎のスジシマドジョウと遺伝的に近縁。
同所的にオオシマドジョウ(以前はニシシマドジョウとされていた)が生息しており、区別が難しい個体もいる。
遺伝子解析の結果、シマドジョウ種群(トサシマドジョウ)とスジシマドジョウ種群(チュウガタスジシマドジョウ)の両方の遺伝子を持つ事が判明し、両者の雑種から進化したと考えられている。
京都水族館に展示されており、日本初の繁殖にも成功している。
形態
体長は6.5cm~8.5cm程。オスよりメスの方が大きくなる。
細長い体形をしており、6本の口ヒゲを持つ。
髭はシマドジョウ類と比べて短い。
背面に四角~楕円形の黒い斑紋をもち、側面には円形や楕円形の黒い斑紋をもつ。
オスは繁殖期になると、体側の模様が点列から縦縞模様に変化する。
オスの胸びれには骨質盤と呼ばれる薄い骨があり、他のスジシマドジョウと同じく円形。(シマドジョウは細長い。)
尾びれに3~4列の弓状の横縞があり、尾びれ付け根の2つの黒点は明確で離れる。
生態
河川の中下流域に生息する。流れがゆるやかで植生が豊富な砂礫底にいる事が多い。よく砂に潜る。
生態は不明な点が多く、野外での寿命や繁殖方法も不明だが、繁殖は5~7月頃に植物が生い茂る岸辺や水田地帯で産卵すると考えられている。
飼育下では1年で成熟し、3年以上生きる。