概要
ドジョウ上科とは、コイ目に属するグループの一つ。
簡単に言えばドジョウの仲間である。
ドジョウ類とは、この上科に属す魚類の事を示す。
コイ目全体の約4分の1にあたる大きなグループで、ユーラシア大陸全域とアフリカ大陸北部の淡水域に9科約110属1050種以上が生息する。
毎年数多くの新種が記載され、未記載種も数多く存在する。
かつてはエンツユイなどが所属するサッカー科や、アルジイーターが所属するギュリノケイルス科も含まれていたが、コイ科、サッカー科、ギュリノケイルス科とは約1.5億年前に分岐している事が判明し、現在はコイ上科に変更されている。
日本にはアユモドキ科1種、フクドジョウ科5種(+1外来種)、ドジョウ科25種・亜種(+1外来種)の合計33種が分布するが、新種候補も存在し、今後種数が増えると思われる。
水田地帯や河川、池や湖、地下水などに生息し、様々な淡水域の水底での生活に特化した底生魚のグループ。
普段は砂や泥に潜ったり、石や植物の隙間に隠れている事が多い。
鰾が発達しておらず、長時間の遊泳は苦手。
だが、ホトケドジョウやスイミングローチ類などの例外も存在する。
形態
一般的にドジョウと言えば細長くニョロニョロした姿を思い浮かべると思うが、実際は細長い体形の種が多いが、平たい体形の種や、普通の魚の様な体形の種も存在する。
3~5対(6~10本)の口髭をもち、口は下方面を向き、水底の餌を食べやすくなっている。
比較的小型(4~15cm程)の種が多い。
最大級の種は50cm、最小級の種は2cm程
ドジョウ科やアユモドキ科の種は、目の下に眼下棘という可動式のトゲを持ち、興奮した時などに飛び出す。
これは捕食者に襲われた時の防御に使われるとされている。
手で掴むとこの棘に刺される事があり、チクッとして結構痛い。
下位分類
アユモドキ科
など。
バイランテラ科
- ロングフィンローチ (バイランテラ・マーシィ)
など。
ドジョウ科
- ドジョウ
- カラドジョウ
- ヨーロッパドジョウ
- シマドジョウ類
- スジシマドジョウ類
- ヤマトシマドジョウ
- イシドジョウ
- アジメドジョウ
- ヨコジマドジョウ
- ハナジロドジョウ
- クーリーローチ
- ブラッククーリーローチ
- ホースフェイスローチ
- パンサーローチ
- ゴンゴタローチ
など。
フクドジョウ科
- フクドジョウ
- ヨーロッパフクドジョウ
- ホトケドジョウ
- エゾホトケドジョウ
- ヒメドジョウ
- エンペラーローチ
- ネマケイルス属
- ポルカドットローチ
- リングローチ
- ネマケイルス・パリダス (チェッカーボードサンドローチ)
- ネマケイルス・マシアエ
- ラオスブラックライントーピードローチ (ネマケイルス・ロンギストリアタス)
- ピューマローチ
- スキストラ属
- ジッパーローチ
- ダイヤモンドローチ (ギュンテリーローチ)
- ゾディアックローチ
- チャイナバンブーローチ
- レッドテールスイミングローチ
- ロージーローチ
- ピグミーマルチストライプローチ
など。
タニノボリ科
など。
ガストロミゾン科
など。
バルブッカ科
など。
サルペンティコビティス科
など。
エロポストマ科
Ellopostoma mystax
など。