概要
和名 | ハナアユモドキ |
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流通名 | ロイヤルローチ |
学名 | Leptobotia elongata |
英名 | Elongate loach |
分類 | コイ目 ドジョウ亜目 ドジョウ上科 アユモドキ科 アユモドキ亜科 ハナアユモドキ属 |
IUCNレッドリストカテゴリ | 絶滅危惧Ⅱ類 |
体長 | 30~50cm |
分布域 | 中華人民共和国の揚子江水系上中流域、ベトナム? |
中国の揚子江流域に分布するドジョウの仲間。
体長50cmに成長し、主に小魚を捕食するなど、ドジョウの概念を覆す存在である。
同じく50cmに成長するフクドジョウ科のエンペラーローチと並ぶ世界最大級のドジョウ類であり、ロイヤルという名の通り、ドジョウの王様にふさわしい威厳のある見た目をしている。
乱獲やダム建設、水質汚染などの影響で個体数が減少傾向にあり、絶滅危惧種に指定されている。
生態
河川の渓流域や濁った大河川、清涼な湖や貯水池の低層に生息し、小魚、甲殻類、水生昆虫などを捕食する。
11cm以下の幼魚は主に水生昆虫や底性無脊椎動物を、それ以上の個体は小魚や甲殻類を中心に捕食する。
成魚は3月から5月にかけて産卵のために移動する。
卵は粘液質で岩などに張り付く。
形態
体色は茶褐色、黄褐色、緑褐色の3パターンがあり、そのいずれかの上に黒い横縞が数本入る。
近縁種のロイヤルクラウンローチとよく似ているが、ロイヤルローチの方が体高が高く、目が小さい事などで区別できる。
日本では
日本ではアクア・トトぎふで常設展示されている他、観賞魚として稀に流通する。
10~20cmほどの幼魚が流通するが、飼育下で50cmまで育てる事はほぼ不可能に近く、せいぜい30cm程度までにしか成長しない。
中国の魚なので熱帯魚用のヒーターは必要ないが、成長が遅く水質に敏感で白点病によく罹り大食感だが餌切れと高水温に弱く少し餌を与えないとすぐに痩せてしまうなど、飼育難易度は高め。
ほかのアユモドキ科の魚と同じく、横たわって眠るので飼い主をヒヤヒヤさせる。