三幡
さんまん
平安時代末期、鎌倉時代初期の女性。源頼朝と北条政子の娘。
概要
平安時代末期、鎌倉時代初期の女性。源頼朝と北条政子の娘。大姫と頼家の妹で、実朝の姉。
三幡は字であり、通称は乙姫。
入内工作を進められていた姉の大姫が死去した後、三幡が代わりに入内することになる。三幡は女御の称を与えられ、正式の入内を待つばかりとなったが、入内前の建久10年1月13日(1199年2月9日)に死去した。三幡の急死は朝廷側の陰謀という説がある。
大河ドラマ『草燃える』では
心を病んだ姉大姫と対照的に、大らかな性格に描かれている。頼朝が「京に行って家族誰もが都の雰囲気に圧倒されていた中、三幡だけが平然としていた」「女として生まれたのが惜しい」と政子に話すほど、武家の棟梁の姫として度量の据わった人物。
やがて大姫の死後、頼朝の意向もあり、三幡が入内することになるが、その最中に急死してしまう。後に三幡の急死は朝廷の陰謀とわかり、政子は三幡の死を悲しんだ。
演者
谷川みゆき/中山恵子(少女期):『草燃える』(1979年)
余談
後に尼将軍として君臨した母政子と愛に殉じた姉大姫の印象が強く、鎌倉幕府を題材とした創作やドラマでは出番がなかったり、存在そのものがカットされたりと、この人物と同じく扱いが悪い傾向にある。